総勢37名のトップ・オブ・ザ・トップシェフが集結! 最高にグルメな秘密の夜会に潜入!!

平成から令和への改元カウントダウンが始まった4月某日の夜。渋谷の『TRUNK(HOTEL)』では"いまの日本"を象徴するトップシェフたちが一堂に会すシークレットイベント「THE CHEF'S GATHERING」が開催された。完全シークレットで行われた最高にグルメなイベントを徹底レポート!


シェフ同士の出会いが、食文化の発展につながる

発起人となったのは、レバレッジコンサルティングのCEOであり、世界の食に精通している本田直之さん。日頃から親交のあるシェフを迎えての『TRUNKA(HOTEL)』でのイベントは今年で3回目になるが、その内容は年々密に、そしてスケールはどんどん拡大されている。

「年に一度、ジャンルの異なるトップシェフが集まり、自分たちの発想力を生かした料理で、お互いをおもてなしする。将来的に業界の発展につなげたいという思いがあり、シェフ限定の招待制という形でスタートしたのが3年前のことです」と本田さん。本田さんとは旧知の友人であり、このイベントを主催するテイクアンドギブ・ニーズの野尻佳孝さんも「日本を代表するシェフがこれだけ集まるというのはそうそうない。このイベントを機に食のイノベーションが起こることを期待したい」と話す。

20時の開宴とともにシェフたちが入場。会場となったホテル内のキッチンはブラックライトに彩られ、DJの田中知之さんがスタンバイ。大音量でクラブミュージックが流れるなか、揃いのTシャツ着たシェフたちがリラックスした表情で続々と登場する。

全員が揃ったところで、まずはこのイベントのプロデューサーである本田さんからの挨拶。各人、手に持ったリーデルのグラスには、シャンパーニュの当たり年、と言われる2008年のドン・ペリニヨンが並々と注がれている。

本田さんの「乾杯!」の発声のもとに幕を開けた会は序盤からシェフたちの″熱気″がむんむん。というのも、今回のひとつのテーマが「ジャンルの垣根を越えて」ということもあり、それぞれのシェフが純粋に料理を作ることを楽しむ! という気概に溢れている。

なかには今年初参加となるシェフも多数。昨年、大ブレイクを果たした麻布十番『羊サンライズ』の関澤波留人さんは「輸入が解禁になったばかりのアメリカ産ラムを持ってきました! まだ食べたことがないシェフも多いと思って」と楽しげな表情。同じく初参加メンバーのなかには金沢きっての名店『すし処 めくみ』の山口尚亨さんの姿も。「海苔とシャリを持ってきたんですけど、ネタはどうするかまだ考え中です(笑)」。自由度の高さもこのイベントならでは! しばらくぶりの再会を喜び、歓談を楽しんでいたシェフたちも次第に調理をスタート。

『はっこく』の佐藤博之さんが鮪を切る姿を興味深そうに眺めていたのは『INUA』のトーマス・フレベルさん。「どこの鮪ですか?」と訊ね、握りのフォームまでじっくりと観察。毎年、ゲスト参加しているアンジャッシュの渡部 建さんもその様子を楽しそうに見守る。

「これだけのシェフが集まっていること自体が奇跡ですし、こうして新しい交流が生まれるのも素晴らしいことだと思います」と顔なじみのシェフのもとを回っては嬉しそうな表情だ。

『世界のベストレストラン50』のチェアマンを務める中村孝則さんも「普段は見ることができないレアショットが満載。どんな料理が出てくるのかとても楽しみです」と話す。

今回は先ごろ開催された『アジアのベストレストラン50』を受賞したシェフたちのお祝いも兼ねており、大阪からは『ラ シーム』の高田祐介さんの姿も。初ランクインを果たした『茶禅華』の川田智也さんは「すごい熱気ですね! 初参加ですが、目いっぱい楽しみたいです」と声を弾ませた。キッチンスペースの横にはバーカウンターも登場し、ベストレストラン50に入賞したシェフたちの健闘をたたえるカクテルもふるまわれ、みな「これ、本当に旨い!」と相好をくずす。

次第に料理が出来上がり、キッチンテーブルの上にはアイディアフルなシェフたちの料理がずらり。『Sola』の吉武広樹さんは『マルゴット エ バッチャーレ』の加山賢太さんが持参したペリゴール産のトリュフを使った玉葱のタルトを、『ラ・ブリアンツァ』の奥野義幸さんは『日本料理たかむら』の高村宏樹さんとともに鶏ハムのチーズリゾットを、といった具合にコラボレーション料理も続々。高村さんによれば「奥野さんとは昨年のこのイベントで親しくなって。今年は一緒になにかやろうと言っていたので実現して嬉しいです」。

『ラ シーム』の高田さんと福岡の『ラ メゾンドゥ ナチュール ゴウ』の共作カレーに『長谷川 稔氏』の長谷川さんと『一凛』の斉藤宏文さんによる、よだれ鶏ならぬよだれ鹿など、このイベントでしか実現し得ないスペシャルメニューに会場もますますヒートアップ。

ジャンルや年齢の垣根を越えて、お互いのイマジネーションを刺激しあう――。総勢40名のトップシェフによる華やかな“饗宴”は、夜更けまで続いたのであった。

Chefʼs List
傳 / 長谷川在祐 (アジアベストレストラン3位)
フロリレージュ / 川手寛康 (アジアベストレストラン5位)
ラ シーム / 高田裕介 (アジアベストレストラン14位)
BVLGARI Il Ristorante Luca Fantin/ ルカ・ファンティン (アジアベストレストラン18位)
ラ メゾン ドゥ ラ ナチュール ゴウ / 福山剛(アジアベストレストラン24位)
INUA / トーマス・フレベル
くすのき / 楠忠師
よろにく / 桑原Vanne秀幸 & 早川剛
御料理 宮坂 / 宮坂展央
Chiune / 古田諭
été / 庄司夏子
くろ崎 / 黒崎一希
SUGALABO / 須賀洋介
はっこく / 佐藤博之
星のや東京 / 浜田統之
マルゴット エ バッチャーレ / 加山賢太
恵比寿 えんどう / 遠藤記史
ロットチェント / 樋口敬洋
Faro / 能田耕太郞
キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ / ギヨーム・ブラカヴァル & ミケーレ・アッバテマルコ
日本料理たかむら / 高村宏樹
Restaurant PAGES / 手島竜司
七鳥目 / 川名直樹
山﨑 / 山崎志朗
レ セゾン / 杉本雄
一凜 / 齋藤宏文
長谷川稔 / 長谷川稔
Sola / 吉武広樹
羊サンライズ / 関澤波留人
片折 / 片折卓矢
すし処 めくみ / 山口尚享
鮨 唐島 / 唐島 裕
ペレグリーノ / 高橋隼人
炭火焼肉なかはら / 中原健太郎
TACUBO / 田窪大祐
ラ・ブリアンツァ / 奥野義幸
The Burn / 米澤文雄


Text=小寺慶子 Photograph=上田佳代子