「オンラインでも、知らない者同士が心通わせることができる」クリスプ 宮野浩史

withコロナの時代、飲食店はどう変化していくのか。時代に先駆けて業界に新たな風を吹きこむ、レストラン経営者に話を聞いた。

美味しい料理で繋がる助け合いの心

カスタムサラダ専門店『クリスプ・サラダワークス』を手がけるクリスプ代表取締役社長の宮野浩史氏は、「働いている人が輝いていることが“行きたくなる店”の動機になる」という信条の持ち主だ。

「お店で『いつもありがとうございます』と言われただけで『覚えてくれているんだ』と嬉しくなります。そんなちょっとした幸せを生みだす飲食の世界に魅力を感じています」

このコロナ禍では緊急事態宣言の前から店を閉め、医療従事者へサラダを提供。何か支援ができないか考えて始めたそうだが、『食材を寄付させてほしい』という協力会社や、『何かできることはないか?』と一般の人からも問い合わせが殺到した。

また、宮野氏はこの危機で、非対面でも人とのつながりを育めると気がついた。あるレストランで宮野氏がデリバリーの注文時に“大変な時期だけど頑張って!”と備考欄に打ったら、配達された料理に手書きの感謝のメモが。

「店頭だけでなく、知らない者同士でも心通わせることができると、これからのオンラインに多大な可能性を感じました」

宮野氏は飲食業界にどんな風を起こすのか。新たな発想に期待が膨らむ。


Hiroshi Miyano

1981年千葉県生まれ。15歳で渡米。18歳の時、アメリカで飲食業を始める。2003年に帰国し、タリーズコーヒージャパンに入社。その後、ブリトー&タコス専門店『フリホーレス ブリトー&タコス』を手がける。’14年に『クリスプ・サラダワークス』の第1号店を麻布十番に開店。各店舗の営業に関しては、ホームページ(www.crisp.co.jp)より。

Text=藤田実子 Photograph=鈴木拓也