旨味が炸裂! 解禁日に1番乗りで堪能し尽くした日本一のイセエビ料理とは?

去る8月某日、南青山のイタリア料理店「テストキッチンエイチ」で行われたのは「北参道倶楽部」の美食イベント。 千葉県いすみ市で猟獲される“日本一のイセエビ” を “解禁日に” 食すという希少な内容とあって、会は大いに盛り上がりをみせた。透き通った海水のもと、抜群の環境で育ったイセエビは、茹でる前から濁りのない真っ赤な朱色! この美しい食材を「テストキッチンエイチ」の山田宏巳シェフと、フランス料理店「ラ フィネス」の杉本敬三シェフが腕によりをかけ、究極のフルコースを創りあげた。シェフたちの特別な想いが詰まった、一夜限りのイセエビのフルコース。その全容とは?


また食べたくなる! 驚きと喜びのフルコース

開会早々、「テストキッチンエイチ」の巨大モニターに映し出されたのは、山田シェフと杉本シェフのやや眠そうな顔。その姿とともに、テロップが入った。

時刻、午前3時30分。場所、大原漁港。

(⁉)会場全体に、どよめきが起こる。そう、なんとシェフたちは、この美食会がスタートする約15時間前に、食材であるいすみ市のイセエビを手に入れるため、産地まで足を運んでいたのだ! 漁獲がはじまるその日に自ら赴くことで、獲れたてを、その日中に、都内まで持ち帰ることができる。これまでも何度もいすみ市を訪問し、生産者との交流のなかで生まれた独自のルートで仕入れたからこそ、日本一のイセエビを、都内で、“解禁日” に食すことが実現したのだ。

「香りが強くて美味しい!」と、獲れたてほやほやを頂くシェフたち。

なぜ、いすみ市で漁獲される “イセエビ” は日本一と称されるのか?

いすみ市の沿岸には、器械根と呼ばれる漁場がある。そこでは、海藻類が豊かに育ち、小魚やプランクトンが多く生息。さらに、その水深は深く、水も冷たい。自然が生み出した良好な環境のもとで育つため、真っ赤な身と、磯臭さとは無縁の澄んだ味わいを持つ最高峰のイセエビが獲れるというわけだ。

向かって左に持っているものが、器械根で獲れたイセエビ。その色合いの違いは一目瞭然!

会場でも、シェフの産地訪問の様子とともに、いすみ市の “イセエビ” を紹介する映像が流れ、いすみ市から訪れた職員の方々から、直々に説明を受ける。食材のルートが分かったところで、いよいよ、コースへと突入!

まず、はじめに供されたのは、鮮やかな色合いが目にも美味しい「イセエビのカルパッチョ」。イセエビの新鮮な身を存分に堪能できる1皿から、会はスタートした。その身は、口の中で踊るほど弾力がありプリプリ。後味には、イセエビのとろりとした風味と、プラムの自然な甘みが感じられる。その優しい味わいに、メンバーの顔も思わずほころぶ。

山田シェフが1番好きだと語る「貴陽」というプラムを使用。

続いては、「サザエの柔らか煮 カプチーノ仕立て、クジラのタルタル」。イセエビとともに、シェフたちが手に入れた巨大なサザエと、クジラを調理した1皿だ。サザエは、イセエビと同じく器械根で漁獲された500g以上の姿、形、大きさすべて一級品のもの。クジラは、朝偶然に南房総の和田浦港で解体が行われたため、仕入れることができたという貴重な逸品だ。

新鮮な海の幸に舌鼓を打っていると、杉本シェフ渾身の逸品が登場。「オープンサンドですよ〜」と、杉本シェフの軽快な言葉とともに差し出された皿上には、パンと、イセエビのビスクに加え、トリュフバターとキャビアが! 杉本シェフの遊び心が生んだ楽しい1皿だ。

「イセエビのビスクをこういう形で食すとは!」と、メンバーたちも驚きとともに楽しく味わう。イセエビのビスク、トリュフバター、キャビアの香りが重なり合い、舌にまとわりつく旨味がたまらない。さまざまな香りがすうっと鼻孔へ抜けると、最後には、キャビアの塩気がキュッと全体を引き締める。

コースも中盤に差し掛かると、いよいよ山田シェフの真骨頂「イセエビのパスタ」がテーブルへ。イセエビの出汁を吸いあげたパスタの、深く優しい味わいが舌を包み込む。

ここまで、どの料理からも溢れ出る旨味が感じられ、すでに、イセエビを食す喜びは爆発!

イセエビの美味しさに感動しきりのなか、コースはいよいよ山場を迎える。目の前に現れたのは、杉本シェフの「テルミドール」と、山田シェフの「オジャ」。

結婚式などで馴染みのある「テルミドール」にあえて挑戦した、と語る杉本シェフ。「新しくて、おもしろいと感じる料理を作るのは簡単。  “おもしろい”と、 “美味しい” は、違う感情なんです。 “美味しい” は、過去に同じものを食べていて、比較対象があって、はじめて感じるもの。なので、1皿は皆さんに馴染みのある調理法でお出ししました。美味しさを感じてもらえたら」。

スペイン風のおじやを意味する「オジャ」は、特製の鍋を使用し、調理する料理。煮詰めることで生まれる深いコクが身体中に染み渡り、非常に心地よく満たされる。イセエビのミソは、「器械根で育ったものだからこそ、食すことができるんです」と山田シェフ。

唐突に、「はい、皆さん〜!刻み海苔です〜」と杉本シェフが厨房から姿を見せる。その手に抱えられたお皿の上には、山盛りの黒い物体が。(刻み海苔……?)と疑問を感じたのも束の間、近づくと、黒トリュフの香りが! 杉本シェフによる2度目の嬉しいサプライズに、一同は驚きの声をあげた。

この山盛りの黒トリュフを惜しげもなく振りかけた逸品が「ビスクスープのラーメン」だ。「普段は、ビスクにトリュフを振りかけることはないですが、いすみ市のイセエビは香りが強い。だから、どちらの香りも負けることなく惹き立て合うのです」と杉本シェフ。

デザートには、杉本シェフによる「マンゴープリン」と、「テストキッチンエイチ」のレギュラーメニューをアレンジした「特製かき氷」が供された。

かき氷には、エキスを200cc取り出すために、500本ものバラを使用するという、贅沢なバラのシロップをかけて、花びらをあしらった美しい1皿。最後まで、五感をたっぷりと楽しませてくれた驚きと喜びのフルコースは、食後、その美しい調和の余韻にどっぷりと浸れるほど、印象深かった。

閉会後、「イベントでは、お客さんがどのくらい笑ってくれるか、を大切にしています。オープンサンドです! 刻み海苔です! とおどけてみせたのは、笑ってもらうため。美味しい食事をともに、楽しい驚きを感じて欲しかったんです」と、笑顔で語ってくれた杉本シェフ。

実は、杉本シェフはいすみ市の観光大使を務めている。いすみ市にとって、このイセエビは、"いすみの宝" と言っても過言ではないほど特別で思い入れのある食材。「本当のイセエビの美味しさを味わってもらいたい」という漁師の皆さんの想いを受け、杉本シェフは厨房に立った。今回は美味しい料理を振る舞うだけではなく、生産者と食べ手を繋ぐ役割も担っていたのだ。

「食材を獲得するところから体験できるのは、シェフの立場でも嬉しいこと。食材を深く知ることで、新たな発見もあるんです」と、山田シェフも語る。

このように、「北参道倶楽部」では、美味しい食事をただ楽しむだけには止まらず、シェフや生産者が一体となり、食材の生産から、調理に込められた想いを分かち合いながら、最高の美食体験を堪能できる。

10月から、「北参道倶楽部」は第2期に突入! より一層 「食」 を多角的に楽しめるコラボレーションや、イベントを多数企画中だ。食に目がない人は、ぜひ、この機会にご入会を!


CHEF-1×GOETHE 北参道倶楽部ラインナップ
<9月>
9/16(月) 埼玉の割烹料理の名店「樋山」と山田宏巳シェフのスペシャルコラボによる松茸づくしの会

<10月>
10/12(土) タラバにズワイにタカアシガニまで!名店「うぶか」の極上カニ三昧
10/25(金) 衝撃ワイン勢揃い! 人気ソムリエ×天才シェフのワイン会 (※満員御礼につき募集終了)

<11月>
11/11(月) 北参道倶楽部1周年記念スペシャルイベント 1
1/24(日) 海の変わった食材会@「赤坂璃宮」

※他イベントも決まり次第、ゲーテウェブ上にてお知らせいたします。
※内容・予定は変更になる場合がございます。

【「CHEF-1×GOETHE北参道倶楽部」の一員になるには?】
現在「CHEF-1×GOETHE北参道倶楽部」では、年会費会員と月会費会員を募集中! 会員になると、毎月2回ほど開催されるスターシェフたちによる美食会に参加できる。それだけではなく、シェフやメンバーとともに、地方の貴重な食材を求めて美食探訪の遠征を行うことも。ひとりでは確実に味わえない、一歩先の美食体験をしたい人は是非「GOETHE SALON MEMBER」に登録後、お申し込みを!

【「GOETHE SALON MEMBER」へのご登録がまだの方は、下記よりまずご登録を】


【年会費会員のお申し込みはコチラ】


【月会費会員のお申し込みはコチラ】

※年会費会員になると今後の年間イベントに会員価格で参加できます。


Text=加藤久美子(ゲーテWEB編集部)