超絶美味! ふたりの名シェフによる手品のようなイタリアン【TKH1周年記念パーティー】

6月某日、南青山の一角に佇むイタリア料理店『テストキッチンエイチ』は大勢の人々で賑わいをみせていた。それもそのはず、この日は『テストキッチンエイチ』の1周年を祝うスペシャルな一夜。多くのシェフや美食家たちが駆けつけた宴には「CHEF-1×GOETHE北参道倶楽部」のメンバーたちの顔ぶれも。このスペシャルな一夜の立役者となったのは、知る人ぞ知る軽井沢の名店『フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ』の小林幸司シェフ。『テストキッチンエイチ』の山田宏巳シェフとのコラボレーションが発表されるやいなや、瞬く間に席が埋まったという。そんなイタリア料理界を代表する、2人のスターシェフの悶絶級のコースの全容をお届けする。


あうんの呼吸で生み出される、とっておきのイタリアン!

「タネが分かっている手品はつまらないでしょう?」

そう問いかけるのは、『フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ』の小林幸司シェフ。『テストキッチンエイチ』の1周年を祝うべく、会場に足を踏み入れたゲストたちにまず手渡されたのは、食前酒「スプマンテ パイナップルとアニスのジュレ」だ。

程よい酸味が後を引く食前酒に舌鼓を打ちながら談笑するのも束の間、ディナーが幕を開けると、鮮やかな黄色が美しい、前菜の「フェンネルのスフォルマート コラトゥーラ アスパラソバージュとオレンジの冷製スープ」が卓上に。

「フェンネルのスフォルマート コラトゥーラ アスパラソバージュとオレンジの冷製スープ」

実は、食前酒から小林シェフの"手品"は始まっていた。

「日常から、非日常へ。食前酒は、非日常を演出するための最初の一杯。そこから、いよいよ非日常の世界へと引きずり込むのが前菜の役目です。出合い頭に、今日は何が起きるか、という予告を行うのが食前酒と前菜。ゲストの皆さんに、その日に起こりうることの予感をしてもらうんです。『今日はなにかありそうだな』『このあとは、なにがでるんだろう』と期待に胸を膨らませてもらいたい。そのために、ファーストコンタクトの食前酒と前菜を大事にしています」

「キャビアのチーズスフレ」

「楽しんでもらうために、まずはこちらの世界へ引きずり込まないと」

そんなシェフたちの思惑通り、悶絶必至のイタリア料理の世界へ誘われたゲストたち。次に供されたのは、山田シェフによる「キャビアのチーズスフレ」だ。

白い器からすくっとそびえ立つのは、ふわふわのチーズスフレ。スプーンをささずともわかるその滑らかな舌触りを想像しているのか、テーブルからは黄色い歓声が上がる。

ひとたびスプーンを差し入れると、出来たてほやほやのスフレが顔を覗かせ、そこへチーズクリームとキャビアのソースをそっと注ぐと、もう興奮は止まらない!

濃厚なチーズソースとキャビアの、優しいまろやかさと強い旨味のマリアージュにうっとりと夢見心地。その味は、思わず顔がほころんでしまうほど。

「キャビアのチーズスフレ」の余韻に浸っていると、小林シェフによる「大麦のリゾット サフラン エスカルゴの赤ワイン煮込み」が目の前に。リゾットにスプーンを入れると、中から顔を出したのはブッラータチーズ。厨房で盛り付けてから、テーブルに運ばれるまでの時間を考慮し、ゲストが口にしたときにリゾットに包まれたブッラータチーズがちょうどよくとろけるよう、計算された1皿だ。チーズのさっぱりとしつつミルキーな味わいに、油をしっかりと吸った大麦のプリッとした食感が口の中ではじけて楽しい。赤ワインで煮込まれたエスカルゴの上品なコクが、全体をスマートにまとめあげる。

「大麦のリゾット サフラン エスカルゴの赤ワイン煮込み」

続いて供されたのは、山田シェフによる「牛ラグーのタリアテッレ」。フォークで巻き上げて口元まで持ち上げると、玉ねぎの甘みがふわっと香り、口の中で牛肉と椎茸、パルメザンチーズがトマトソースをまとったタリアテッレと絡み合う。これだけの食材を纏いながらも、麺自体の存在感は健在で、 さすが山田シェフこだわりのイタリア産のパスタだけある。コースの中盤で登場した、これぞイタリアン! といった王道の味に、どこか心地よい懐かしさを覚える。

「牛ラグーのタリアテッレ」

コースも終盤に差し掛かると、ここでもまた、小林シェフと山田シェフによるサプライズが! 『テストキッチンエイチ』の代表格である「特製焼きたてハム」と小林シェフによる「乳飲み仔羊のポルケッタ」とともに供されたのは、メニューには載っていない「パスタを使ったラグーを詰めたグリーンアスパラガスの籠仕立て」と「仔羊のコラテッラ(内臓)の炒め煮」だった。

「山田さんからいきなり、"アスパラがたくさんあるから、茹でて出そうよ"と言われて。でも、その時点で、山田さんは"ただ"茹でて出そうとは思っていないし、僕も"ただ"茹でてだすつもりはないんです(笑)。山田さんとの間では、そういうことが腹を探りあわずともわかるというか。僕も山田さんの想いに応えられるだけの自信があるので(笑)」

そう語る小林シェフが、とっさに創作したのは、薄くスライスしたアスパラを編み、そのなかに細かく刻んだパスタを忍ばせた、遊び心いっぱいの品。ソースの役割を果たすのは、なんと後方にそえられた「仔羊のコラテッラ(内臓)の炒め煮」。ゲストからも「美味しい!」という言葉とともに、その型破りなアイデアに驚きの声があがった。

"田舎娘"が舞踏会で目を惹くためには?

「南青山にきて 、軽井沢で普段提供している『フォリオリーナ』 の料理をつくっても、田舎者が頑張って出てきただけになってしまう。普段の『フォリオリーナ』の料理は、軽井沢というシチュエーションのなかで、もっと高みにいくためのもの。南青山で振舞うからには、"田舎者が頑張って、これだけ磨きがかかりました" という料理に変えなくては。いわゆるシンデレラですね」

会が終わる頃、そう語り始めた小林シェフ。自身の店は、軽井沢の閑静な雰囲気の中、夫婦2人で切り盛り。その日に届いた食材から料理を考えるため、二度と同じ料理を出さない、と実直に目の前の食材に向き合う姿勢は、同業者からも一目置かれている。今回は場所も人数も、まったく正反対の場で調理を行った小林シェフ。だが「環境はどこだって構わない」と言う。

「田舎娘が舞踏会に行ってひときわ目を惹くためには何が必要か。ガラスの靴を履かせることが、今回とても大切なことでした。南青山で、"自分の持っているものはこれですから" と、軽井沢の『フォリオリーナ』で出している料理を提供してしまっては、お客さんは違和感しか感じないと思います。こうなると、その料理は作り手のエゴになる。景色、空気感、音、食器、電気の明るさ、シチュエーションすべてが材料、食材。それらを含めてどう調理するか考えました」

小林シェフが惜しみなく自身の力を投入するのは、ひとえに山田シェフとの20年来の付き合いがあってこそ。1周年を祝う節目のイベントに自身がゲストに招かれた想いも語った。

「僕と山田さんとの出会いは、1989年の頃。もう長い付き合いになります。一緒に働いたこともなければ、互いの店に食べに行くこともありませんが、1周年のこのタイミングに僕を選んで呼んでくれたことに、ただただ感謝しています。

山田さんとは料理について語り合ったことがないんです。今回のメニューもほぼ打ち合わせなしで、メニューを送ったのはイベントの3日前。それでも、黙って待っていてくれる。山田さんと僕との間には、信頼、信用を超えた何かがあると思っています」

今宵の料理は、食材や技術の質を超えた、2人のあうんの呼吸があってこそ生まれた美食の品々だった。

「山田さんは、一緒に作っていて楽しい人。レストランは楽しいってことがとにかく大事なんですよ。僕の店に来てくれたお客さんにも、"美味しかったですか?"と聞いたことはありません。"楽しかったですか?"って聞くんです」

そう言って、屈託のない笑顔をみせる小林シェフ。今回のイベントを自身も楽しみ尽くしたようだ。

「GOETHE×CHEF-1北参道倶楽部」に入会することで、ふだんは参加できない特別な美食イベントや、スターシェフのコラボレーションディナー、はたまたシェフと行く食材探訪の旅など、食にまつわるさまざまな体験を得られる。メンバーのなかからは「入会してから、北参道倶楽部のイベントばかりに参加するようになりました」という声も。 それほどフ―ディーたちの心を掴んで離さない美食イベントが毎月目白押し! 

次回のイベントは、7月7日に行われる、「『テストキッチンエイチ』山田宏巳シェフの桃園で桃狩り &『クラッティーニ』でもぎたての桃を使ったスペシャルランチを堪能する桃づくしの会」。気になる方は下記をチェック!


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現在「CHEF-1×GOETHE北参道倶楽部」では、年会費会員と月会費会員を募集中! 会員になると、毎月2回ほど開催されるスターシェフたちによる美食会に参加できる。それだけではなく、シェフやメンバーとともに、地方の貴重な食材を求めて美食探訪の遠征を行うことも。ひとりでは確実に味わえない、一歩先の美食体験をしたい人は是非「GOETHE SALON MEMBER」に登録後、お申し込みを!


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CHEF-1×GOETHE 北参道倶楽部ラインナップ
<7月>
7/7(日)『テストキッチンエイチ』山田宏巳シェフの桃園で桃狩り&『クラッティーニ』でもぎたての桃を使ったスペシャルランチを堪能する桃づくしの会

<8月>
8/4(日) 食べログ日本一!全国の食通が通う岐阜の極上ジビエ料理の名店「柳家」で夏メニューを味わう

<9月>
9/16(月) 埼玉の割烹料理の名店「樋山」と山田宏巳シェフのスペシャルコラボによる松茸づくしの会

※他イベントも決まり次第、ゲーテWEB上にてお知らせいたします。
※内容・予定は変更になる場合がございます。