溢れる刺激で活力投入! 最新TOKYOダイニングへ

年末に向けてビジネスが一気に加速するこの時期は、大事な会合の予定もぎっしり。重い難題を解決する会食も関係を密にする接待も、勝負の決め手は漲(みなぎ)る活力だ。才能溢(あふ)れる料理人が生みだす豊かな刺激を受ければ、仕事にも人生に新たな発想力が湧いてくる!

薪焼き肉料理に宿された聖なる生命力を享受する
<恵比寿>

十勝田くぼ牛のサーロイン100g¥3,800/注文は200gから。(写真は200g)。黒毛和牛とホルスタインの交雑種。赤身の色と脂肪の入り具合のバランスがいい、薪焼きに適した牛を選抜している。

 初めてこの店を訪れるなら、絶対にカウンター席がいい。なぜなら、カウンターの向こうで、赤々と燃える薪火(まきび)を肌で感じつつ、臨場感溢れるステーキディナーを楽しめるからだ。

 ここ「タクボ」は、都内でもまだ珍しい薪窯焼きステーキが主役のイタリア料理店。今では主流の、休ませながら焼く静かな火入れではなく、躍動感ある肉の旨さに惹かれた田窪大祐(だいすけ)シェフ。分厚い肉を、強火の近火で焼きたいと考えた末、自然の薪に思いが至ったとか。

鹿児島やごろう豚のガルガネッリ¥2,600/ひと晩マリネした豚バラ肉はねっとりとしてコクがあり、シャキッとした歯応えのマコモダケと好相性。料理はコースが主体だがアラカルトにも対応。

「炭火と違って薪の熾火(おきび)は火の入リ方が優しい。いい意味で炎にムラがあるため、肉がふっくらと焼き上がる」のだそうだ。

 薪の薫りも纏(まと)い、香ばしく焼かれた肉厚のステーキは、肉を食らう快感を本能的に刺激する旨さ。噛み締めるたびに、肉汁が口中に溢れでる醍醐味はまた格別だ。ワイルドな薪焼き肉で明日への活力を養いたい。

臨場感あるカウンター席のほか、落ち着いた個室も用意。会食の目的に合わせて選びたい。
タクボ(TACUBO)
TEL:03-6455-3822
住所:東京都渋谷区恵比寿西2-13-16 ラングス代官山1F
    [アクセス]JR恵比寿駅より徒歩8分
営業時間:12:00~L.O.13:00(水曜・土曜・祝日)/18:00〜L.O.23:00
休み:日曜(月曜祝日の場合は営業、翌月曜休み)
URL:http://www.tacubo.com
備考席数:カウンター8席、個室:2室(4名〜6名)

"魚愛"に満ちた渾身のひと皿を美空間で
<外苑前>

鮎魚女(あいなめ)のポワレ、ピスタチオのソースビストゥ。皮はパリッと、身はしっとり。理想の焼き加減で供される。

 肉ブームの昨今にあって魚一本で勝負。それも和食ではなくフレンチで、という個性派レストランが「アビス」だ。

「他の店と同じことをやってもダメ。それなら、もともと好きだった魚に注目しようと。魚は身質や脂の乗りなど、肉以上に個性がある。それだけに奥が深い魅力的な食材です」と話すのは目黒浩太郎オーナーシェフ。

現在31歳になる目黒シェフは、調理師学校を卒業後、26歳でマルセイユの『ル・プティ・ニース』で修業。帰国後『カンテサンス』を経て、2015年に同店をオープン。

 マルセイユの三ツ星レストラン「ル・プティ・ニース」での修業が、彼を魚介の魅力に目覚めさせたとか。スペシャリテである魚のスープも、同店のレシピをベースに試行錯誤。日本の魚に合わせた味のつけ方、火の入れ方をしているそうで、豊かな磯の香りが際立つ逸品だ。

 冬にかけてますます魚介が充実してくるこの季節に、さまざまな手法で魚と対峙する魅惑のフレンチコースを。洗練された美空間は、魚好きのゲストをもてなすのに格好の1軒だ。

テーブル席のほか、奥には個室も。料理は¥9,000のおまかせコースのみ。アミューズに前菜4品、スープ、魚のメインにデザート2種、小菓子と充実の内容。
アビス(Abysse)
TEL:03-6804-3846
住所:東京都港区南青山4-9-9 AOYAMA TMI1F
    [アクセス]地下鉄外苑前駅1b出口より徒歩10分
営業時間:12:00〜L.O.13:30/18:30〜L.O.20:30
休み:水曜を中心に月6回休み
URL:http://abysse.jp
備考席数:テーブル12席、個室:1室(4名〜6名)

下町文化と美味の融合。新感覚の江戸フレンチへ
<浅草>

隅田川沿いに位置し、川を挟んだ向こうにはスカイツリーが。

 今、注目すべきフランス料理は下町にあり! 隅田川沿いの同店は、かの「ジョエル・ロブション」で長年、エグゼクティブシェフを務めた渡辺雄一郎氏が、自らの"イズム"を注入し、独立を果たした店。

 シェフが創造するのは、あくまでもフランス料理を軸にしながらも、日本の四季と下町の文化を融合させた江戸フレンチ。

左:「『両国江戸蕎麦ほそ川』の蕎麦粉をソースベシャメルの技法で炊き上げたそばがき、奥井海生堂蔵囲い 2年物昆布のジュレとアテキーヌキャビア、ウォッカクリーム、おろしたてワサビのコンビネゾン」。料理はすべて¥20,000のコースの一例/右:「国産牛フィレ肉をV.C.C.調理から備長炭でグリエ、秋のキノコヴァリエーション、トランペット、薫り高いコンソメ」(+¥2,000)。最先端の調理器具V.C.C.を使用し、備長炭で薫り高く焼きあげた最高級の牛フィレ肉の下に最中を敷き、中には細かく刻んだトランペット茸を忍ばせ、コンソメソースを注いでいただく。フランス料理の根幹にある味の相乗効果を見事に表現したひと品。

 例えば、同店のスペシャリテである左写真の料理のテーマは"テクスチャーと薫り"。両国の蕎麦の名店「ほそ川」の蕎麦粉をフランス料理の技法で炊き上げ、口あたり滑らかなそばがきに。昆布のジュレを纏わせ、キャビアとウォッカのサワークリームを添えた逸品で、ひと口ごとに味わいと薫りが変化する。

 スカイツリーを目の前にした、新感覚の江戸フレンチは、外国人VIPに新しい東京を発見させる会食にもぴったりだ。

渡辺雄一郎エグゼクティブCEO/フランス料理の本流と伝統を守り、江戸の文化を融合させた料理を追及。
ナベノ-イズム(Nabeno-Ism)
TEL:03-5246-4056
住所:東京都台東区駒形2-1-17
    [アクセス]地下鉄浅草駅A2-a出口より徒歩3分
営業時間:12:00~L.O.13:30/18:00~L.O.21:00
休み:月曜、第4火曜、日曜ディナー
URL:http://nabeno-ism.tokyo
備考席数:26席

密やかな刺激を後押しする限定"個室"と魅惑の"湯気"
<神泉>

澄みきった出汁が美しい。コースはおまかせ¥7,200のみ。

 昨年末、神泉に誕生した1日3組限定の店「のりこのごはん」。客室はすべて個室と、密やかな導入が隠れ家気分を盛り上げる。料理は1コースのみで、4種の前菜にスープと続き、メインに登場するのがオリーブ夢豚のしゃぶしゃぶだ。小豆島のオリーブで育ったというそれは、赤身が濃く脂はすっきり。仕入れ先である養豚場の秘伝の出汁も秀逸。2種の鰹節に、大分のどんこ、利尻の昆布を通常の2倍以上使用。手間暇かけて雑味をとったその味は上品で、豊かな風味が部屋中に広がる。店主ののり子さん自ら肉をくぐらせ、絶妙な火入れで堪能させてくれるのも嬉しい限り。

タレは特製出汁、ポン酢、胡麻ダレを用意。生姜、九条ねぎ、パクチーはお好みで。

 つかず離れずのもてなしに、接待需要が多いのも納得。立ち上る湯気に包まれ、ここぞの商談に挑むもよし。寒さを感じ始めるこの季節、極上鍋を味方につけて、大切な相手との距離を一気に縮めてみたい。

個室は全3室。1室2名~、間仕切りを外せば12名まで対応。
のりこのごはん(Norikonogohan)
TEL:070-6469-4978(予約専用)/03-6416-3811
住所:東京都渋谷区神泉町10-10
    [アクセス]井の頭線神泉駅より徒歩5分
営業時間:18:00~L.O.23:30
休み:日曜
備考個室:3室(2名~最大12名)

仕事の精度を高める特効薬。ショットでクイッと新習慣
<虎ノ門>

コンセプトの軸となるエスプレッソ/右から日本茶、紅茶、コーヒー各¥200。じっくりと抽出されたカフェインは、強めの苦さだが、活力が漲りそうだ。

 忙しく走り続けるビジネスマンに朗報。港区虎ノ門、オフィスビルが立ち並ぶエリアにこの8月、好適のスポットが誕生した。その名も「カフェインホリック」。カフェインチャージをコンセプトに意識の覚醒、集中力の維持といった効能に注目した新種のカフェだ。軸となるのは、エスプレッソ。独自のフィルターで抽出した有機栽培のオーガニックコーヒーや紅茶、日本茶をスタンディング形式で提供。出社前に1日のエネルギーとなる要素を凝縮したカフェインをショットグラスでクイッと飲み干し、活力をチャージする斬新なスタイルが話題となっている。

広々としたスタイリッシュなカフェの空間/店内には世界主要都市の現地時間を示す時計やビジネス誌なども置かれている。

 他にもラテやミネラルウォーター、ビールをカフェインで割るオリジナルドリンクも提供。朝のエナジーチャージに、昼・夜のインターバルに、鮮やかな刺激を注入する新スポットとして、賢く利用したい。

ドリンクだけでなく、セレクトできるホットドッグも用意。写真手前は、全粒粉パンにハーブテイストのソーセージ。奥はフランスパンにニューヨークスタイルの粗びきソーセージ。各¥650。ドリンクはラテ各種¥350。
カフェインホリック(CAFFEINEHOLIC)
TEL:03-6550-9720
住所:東京都港区虎ノ門1-4-7
    [アクセス]地下鉄虎ノ門駅1番出口より徒歩1分
営業時間:7:00〜20:00(土曜10:00〜19:00)
休み:日曜・祝日
URL:http://www.iamcaffeineholic.jp
備考席数:16席

Text=森脇慶子、盛岡アトム、小野寺悦子 Photograph=大谷次郎、上田佳代子

*本記事の内容は16年10月1日取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)