郷ひろみが、60代で人生の最良の時を迎えるためにしてきたこととは?【黄金の60代】

60代で人生の最良の時を迎えるために何を行ってきたか。どんなリスクをとったか。郷ひろみが栄光、躓き、紆余曲折、創意工夫を、自ら綴った新刊が発売。『黄金の60代』は実践から生まれた言葉の宝庫だ。

ザ・芸能人 郷ひろみの光と影

「人は人生において、若くない時期を長く生きるのだ。ならばそこを充実させていく以外に人生を謳歌し、満ち足りたものにする方法はないのだろう」

『黄金の60代』を象徴するくだりのひとつだ。

著者、郷ひろみが明言するとおり、人生のうち若いと言えるのは30年ほど。そこから50年以上をいかに濃くするか。

この本は言葉の宝庫だ。

「勝ち負けは人に対して抱く意識ではない。自分自身に対するものなのだ」

「オリジナリティは100%のコピーから生まれる」

「普通のことをずっと続けていくと、いつしか“特別”になる」

人生や仕事を充実させるための原理原則が、郷の実践をベースに綴られる。栄光、躓き、紆余曲折、創意工夫が飾ることなく、語られていく。

著者が第一線で長く活躍していることは、この本にとってとても意味がある。読者は、10代から60代までの歌手として、そして俳優としても質の高い仕事をしてきた郷をリアルタイムで知っている。だからこそ、この書籍によって各時代の郷の活躍が蘇り、書かれている内容はさらに説得力をもたらす。

『黄金の60代』からは、変化する大切さも教えられる。郷は常に時代が変わるより前に自分自身を変化させ、強靭にバージョンアップを重ねてきた。

概して、人が自分の意思で本質を変えるのは難しい。本質は時間をかけて自然に育まれてきたものだからだ。ところが郷は、環境を変え、生活習慣を変え、積極的にリスクをとり進化をとげてきた。ニューヨークに居住して歌とダンスに磨きをかけ、アルコールを断ち、変化を味方にし、キャリアを重ねてきた。

仕事、お金、名誉、恋愛……。人生のプライオリティは人それぞれだ。ただし、最期の瞬間、目一杯生きた、人生楽しんだ、と確信してまぶたを閉じたいという思いは共通だろう。そのための知恵がつまった本だ。

『黄金の60代』
郷ひろみ
幻冬舎 ¥1,500
だから、僕の成功は60代から始まるーーデビューから華々しく活躍してきた郷ひろみ。その知られざる生き様を自身で綴った、5年間にわたる雑誌「ゲーテ」の人気連載が待望の書籍化。コロナ禍で不安が広がるなか、急遽新たに書き下ろした特別メッセージも掲載する。


Text=神舘和典 Photograph=植 一浩