【遠藤航】悲願のW杯出場のためにしていること

2大会ぶりのグループリーグ突破を果たしたロシアワールドカップから1年。躍進に喝采を浴びた日本代表の中で、思いを新たにした男がいた。遠藤 航。日本代表としてロシアの地へ赴くも、出場はかなわなかった。「成長しなければいけない」という決心で、Jリーグ途中での移籍に、考えるところもあったが飛び込んだベルギーリーグでの1年。そして、2019-2020シーズン、プレーの場をブンデスリーガへと移した遠藤の思いとは。短期連載【まとめ】。


①2022年W杯でスタメンを取るために必要な2つの挑戦

「ワールドカップで試合に出られなかったことや、トップレベルでプレーしている選手たちと勝利を目指すなかで『海外でプレーする』ということが間違いなくプラスになると感じました。

(海外移籍には)もちろん試合に出られないかもしれない可能性もあったんですけど、出られないなら出られないなりにチームの勝利に貢献できるという自負もあった。もちろん、試合に出て勝たせることを目指していましたけど、そういう可能性もあることくらいまでは客観的に捉えられていました」

試合に出られなくてもチームの勝利に貢献できる、というのは日本代表としてワールドカップを経験し、多くの先輩選手から学んだことでもある。だから、シントトロイデンからオファーをもらったときは「挑戦する」ということ自体にためらいはなかった。

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②選手として、夫として、父親として最も大事にしていること

ピッチでは冷静に相手の攻撃の芽を摘み、ときに効果的なパスを配球する26歳は、ひとたび家庭に帰れば4児の「父親」だ。

――子供を4人持つ遠藤選手は、世の中の「父親」の大先輩的な存在ですが、怒ったりすることはあるんですか?

柔和な表情からはあまり想像できない「怒り」の顔があるのかと問うと、こんな答えが返ってきた。

「怒ることもありますけど、上の子はもう6歳なのでそこらへんがよくわかっていて、『また怒ってるよ』くらいにしか思っていないように見えるんですよね。『またパパが怒ってる、ママが怒ってる』くらいで、気にしていないというか。だから、よっぽどひどいコトをしない限りは怒らないようにしています」

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③ドイツの名門クラブに移籍した先に見据えることとは

そう笑う遠藤航は、確かに年齢よりずっと大人びて見える。落ち着いているのだ。本人が持つ資質はもちろんのこと、それだけの経験をしてきた証だ。

リオデジャネイロ五輪をはじめ各年代で日本代表に選出され、主将を任されてきた。湘南ベルマーレでは19歳にして主将としてチームをけん引した。

遠藤とともにプレーした選手たち、たとえば浦和レッズの柏木陽介は「歳に似合わない信頼感があった」と感心し、リオ五輪予選からともに戦った大島僚太は「世代に応じた目線でコミュニケーションが取れるキャプテン」と称えた。

遠藤を見ていると、そのコミュニケーションの取り方が独特であることに気づく。決して積極的に声を掛けるわけではないが、かといって何もしないでもない。いわば、「静」と「動」を使い分けたコミュニケーション方法なのである。大島が世代に応じた対応ができる、と言ったのはその感覚なのかもしれない。

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Wataru Endo
1993年神奈川県生まれ。シュツットガルト所属。2015年、日本代表メンバーに初選出。'16年、リオ五輪メンバーに選出され、キャプテンとして3試合フル出場。