ネクシィーズ・近藤太香巳の業界トップの事業を生み出す経営哲学

ネクシィーズグループは、近藤氏が19歳で起業し、ダイヤル電話をプッシュフォンに切り替える訪問販売からスタートしたのが始まりだ。やがて携帯電話、衛星放送、ETC、ブロードバンドなど、主に通信の領域で数多くのアイデアを仕掛けてきた近藤氏。今やエネルギー環境関連事業、電子メディア事業をはじめ、日本一の規模を誇る経営者団体「パッションリーダーズ」など、各事業が業界トップとなっている。専門領域ではないのに、なぜ各業界のトップになりえるのか? ネクシィーズ創業当時、最年少で東証一部に上場した気鋭のビジネスリーダーの、アイデアの源泉、そしてその経営哲学に迫る。


ビジネスを成功に導く3つのポイント

僕はビジネスを考える時、3つを思い浮かべます。1つ目は、世の中。2つ目は、課題。3つ目に、解決プランです。これが思い描けない場合は、ビジネスモデルとして成り立ちません。

ネクシィーズグループのメイン事業であるネクシィーズ・ゼロ事業(エネルギー環境関連事業)のアイデアは、白熱球を減らし、エコロジーなLEDに替えようと世の中が動き出したのが始まりです。だいたい7~8年前くらい前でしょうか。今ではLEDに替えるのが国策にもなっていますよね。商業施設や店舗など、LEDに替えれば電気代が安くなるとわかっていても、なかなか実行できないのが当時の課題でした。照明設備にお金をかけるなら、別の面に投資したいと思ってしまうからです。何店舗も飲食店を経営する企業であれば、安価になったとはいえ、すべてLEDに変えるだけでも莫大な費用がかかります。

ここで3つ目の、解決プランを思いついたのです。それが、初期投資費用を僕たちがすべてまかなう「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」というサービス。2012年11月に開始いたしました。LEDに限らず、空調設備や業務用冷蔵庫など、あらゆる最新設備を初期投資オールゼロで提供するというものです。

金融機関から300億円の予算枠を確保し、当社独自のスキームを活用してLED電球等の設備機器や工事費を当社で負担し導入いただきます。そして、5年間60回の支払いが終了したら、6年目からは支払いが不要となり、導入した設備が無償でお客様に譲渡されます。結果、およそ45万6000tのCO2削減効果が得られています。今や売上高はスタート時から4倍になり、セグメント利益は24倍にも伸びました。

そのほか、2011年に立ち上げた日本一の規模を誇る経営者団体「パッションリーダーズ」を運営しています。東北震災の一か月後に作った経営者団体でして、「日本の経営者を元気にしたい。日本発の素晴らしいビジネスを世に出したい!」という気持ちで立ち上げました。現在はそうそうたる上場企業の経営者から、昨日会社を立ち上げた新米経営者まで在籍しており、会員数は4200社超。毎月40回ほど日本全国でイベントを行い、ここで展開されるビジネスマッチングは、延べ数100億円に上ります。ネクシィーズだけで100億円以上は動いていますよ。ゆくゆくは、日本のみならず世界に広げたい。まずはアジアへ広げ、世界規模の団体へと成長していきたいですね。

また、スポーツ選手の支援を行う「ホシノドリームズプロジェクト」にも力を入れています。このプロジェクトは、世界レベルの実力でありながらも、遠征費や交通費、練習施設の費用など金銭面で問題を抱えている若手選手を応援したいと思って立ち上げたものです。昨年逝去されたプロ野球の元楽天ゴールデンイーグルス監督である星野仙一さんをチェアマンに、パラリンピックの陸上競技や、12歳以下少年野球世界大会の挑戦など、様々な選手・競技を支援しています。他にも、子供たちがサッカーボールすら買えない国へスポーツ用具をプレゼントしたり、ルールブックを作って配布したりと、できるところから取り組んでいます。

新ビジネスとしては、昨年11月に、月額1万円で利用できる定額制セルフエステスタジオ「BODY ARCHI(ボディアーキ)表参道店」をオープンしました。当初1年間で獲得する目標会員数をわずか2ヵ月間で達成し、想定以上の方々にご好評頂いております。これも、業界トップを狙っています。

今後も、当社の強みを活かして、どんどん新しいこと、社会に貢献できることを軸に、挑戦していきたいですね。


「人との結びつきや熱量、パッションを大事にし、今年も更なる高みへ上りつめたい」と、決意も新たに語った近藤氏。
Takami Kondo
ネクシィーズグループ代表取締役社長 兼 グループ代表。1967年大阪府生まれ。2004年に37歳で東証一部に上場。グループ10社にまで成長させる。ネクシィーズ・ゼロ事業、24誌にも及ぶ電子雑誌出版のメディア事業、経営者団体「パッションリーダーズ」はいずれも日本一の規模を誇る。'18年11月、定額制セルフエステスタジオ「BODY ARCHI(ボディアーキ)」をオープン。3年間で100店舗を目指す。'19年1月、シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード 2019 Presented by GOETHE ビジネスイノベーション部門 授賞。


Text=杉山 悠(ゲーテWEB編集部)