もうすぐ44歳! 現役最年長・上原浩治が語った新たなる"挑戦"とは?

ワールドチャンピオンの栄光から日本球界への復帰、そして失意の自由契約から再契約を勝ち取り、読売ジャイアンツにて21年目のシーズンを迎える上原浩治。今年4月に44歳を迎える現役最年長選手の今季の決意と目標とは? 3月29日のシーズン開幕を前に、昨年12月と今年1月に行われた高級時計ブランド・ゼニスの顧客を招いたトークショーの様子を振り返る。


決めた事、やるべき事をきちんとやる

ゼニスの顧客とゲーテ読者を招いたゼニス「デファイ スペシャル ナイト」。イベントの目玉は、ゼニスのアンバサダーを務める上原浩治のトークショーだ。司会は、東京・大阪開催ともに本誌編集長、二本柳が担当。同学年でかねてから親交が深い間柄とあり、終始リラックスムードで行われた。

上原の地元・大阪で開催された昨年12月のイベントは、なんと読売ジャイアンツと再契約をした当日の夜。多くの報道陣も駆けつけたなかで「今日巨人と契約してきました」と話すなど、会場は大いに盛り上がった。

昨年12月に行われた大阪でのトークショーは、ちょうど読売ジャイアンツと再契約した日だったため、トークもその話題で持ちきりだった。

1月の東京開催では、手術を終えたばかりの左膝の状況にも言及。「術後のリハビリは順調です。ここ2〜3年は、ここで怪我をしたらおしまいだという気持ちがありましたし、"危ない"と感じたら無理をしない術を経験から学んできた。もう一度、一軍のマウンドに立ちたいという思いもありますし、1年でも長く現役を続けたい気持ちもある。全力を出しつつ、自分の限界を理解して無理しない。それが一流の証ではないでしょうか」と、現役続行への意気込みを語ってくれた。

今シーズンは現役最年長となる上原だが、挑戦するという気持ちは少しも失ってはいない。ぶれない信念を持つこと。それが自身の強みだと語る。

「子供の時から、上のレベルでプレーしたいという気持ちは強かった。そのためには、どうなりたいか、どうしたいかを明確に意識し、目の前の事を確実にクリアしていくしかない。プロである以上、周囲からあれこれ言われることは多い。前日は拍手喝采でも、翌日打たれればすぐにブーイングされる世界ですから、どんな状況でも周囲に流されない気持ちがないとダメ。しかも常に挑戦し続けなければ、周りのライバルには勝てない。だから決めた事、やるべき事をきちんとやる。それで結果が出なければ、それまでですから」

シンプルな割り切りだが、それは心の底から野球を愛しているからでもあるのだ。

最後の質問コーナーで「ピンチの場面でメンタルをいかに保つのか?」と問われた上原は、「究極的には打たれても死ぬことはないと思って投げる」と返答。そうした強い心があるからこそ、今なお現役選手として挑み続けているのである。

ゼニスの人気コレクション「デファイ」という言葉には、挑戦という意味がある。まさに上原にぴったりの時計だ。

大阪で行われたイベントは、グローブや2016年に発売され た「上原モデル」も展示。

「4年間のアンバサダー経験を通して感じたゼニスの凄みは、常に上を目指し、より良いものを作ろうとする点にある。現状に満足せず、挑戦を続けるという姿勢は、自分の信念と通じるものがありますね」

21年目を迎えた今季の目標を、「一軍定着」と「50試合登板」と定めた上原。その決意表明に対して、大きな拍手と声援が送られたのだった。

東京のイベント会場の様子。ゼニスの腕時計が並べられた。


Text=篠田哲生