【社長インタビュー】インディード 高橋信太郎「日本の人材市場はガラパゴス化していた」

「バイト探しはインディード♪ 仕事探しはインディード♪」。昨今、頻繁にテレビから流れてくるこのフレーズを耳にしたことのない人はいないであろう。働き方そのものが多様化する現代において、インディードはまさに企業の採用のあり方を大きく変える存在なのだ。「就社」から「就職」へ。インディード ジャパン代表取締役の高橋信太郎氏が語る、人材採用のあるべき姿とは。

求人求職市場に特化した検索エンジンとして、日本に上陸

求人求職界の「黒船」。私たちインディード ジャパンは、そんな形容をされることが多くなっています。

インディード自体は2004年に米国で創業。現在は世界60カ国以上でサービスを展開しており、日本でも急成長中です。2017年7月から大量に打ち出したテレビCMが好評で、知名度・好感度とも大きく伸ばすことができました。そのあたりを指して、「黒船」との異名をとっているのでしょう。

日本ではすでに、求人求職の媒体やサービスがたくさん存在しています。しかし、それらとインディードは根本的な成り立ちからして異なっているのです。

一般的な求人求職媒体というのは、広告モデルです。求職者が手にするメディアがあり、そこの求人広告枠を企業が購入して情報を載せるというかたちです。

対してインディードはメディアではなく、検索エンジン。アグリゲート型検索モデルといって、ウェブ上にあるすべての求人サイトや企業HP内求人情報を集約してあります。ですから、求人を探すとしたらインディードにアクセスすると最も多くの情報に触れられることになります。求人求職情報に特化した検索エンジンなのですから、当然といえば当然のことですけれどね。

テクノロジーが最適の仕事を導いてくれる

最も情報量が多いというメリットとともに、表示される内容でも私たちは他と一線を画します。テクノロジー企業であるインディードの検索エンジンは、情報を与えれば与えるほどAIが自ら学習して強くなっていく機械型学習エンジンです。使い込むほどにパーソナライズされた検索結果が出るようになり、使いやすさ・有効性が上がっていきます。

「オウンドメディア・リクルーティング」を提唱

インディードは「黒船」としてうまく日本に上陸できて、「Jobseeker First(全ては求職者のために)」という思想を掲げて進んできました。もちろんこれを突き詰めていくのですが、それとあわせてこれからは、世の中の求人活動のありようも変えていきたい。
 
私たちは求人企業に対して、「オウンドメディア・リクルーティング」を提唱しています。これは、各企業が自社HPに求人ページを持ち、採用担当者自らがしっかりと舵を取りながら採用活動を行っていきましょうという提案です。

従来ですと、求人するときは求人広告媒体に出稿するかたちが多かった。でもそれだと、数週間の掲載期間が終われば諸々の情報は消えてしまう。自社HP内ならば期間を区切らず内容を載せておけますし、スペースの制約もないので言いたいこと、伝えたいことをいくらでも盛りこむことができます。
 
自社の求人ページを持っていただければ、インディード経由で、これまでよりもコストをかけずいい人材と出会うことができます。人材募集にお金をかけられないスタートアップや中小企業がこの仕組みを活用すれば、日本にももっと人材の流動性が生まれてくるはずです。

オウンドメディア・リクルーティングは、グローバルで見ると当たり前の手法なのですが、日本ではこれまでに数多くの求人媒体が存在し、広告マーケットが主流だったのでそれが浸透しなかった。人材市場でもガラパゴス化が生じていたわけですね。

でも、そこにインディードという「黒船」が来たことによって、業界には大きな変化が起きるはずです。私たちは、日本の人材市場をいい方向へ大きく変えたいという意思を、はっきりと持って活動していきます。

社員に配られるTシャツには、インディードの企業理念がプリントされている。

本気で「求職者の力になりたい!」

現在、私たちインディード自体も、続々と新しいスタッフが加わって組織が急拡大しています。採用にあたっては私たちのミッションである、「We help people get jobs(人々の仕事探しのお手伝いをする)」、つまりは求職者の力になりたい! ということを本気で思ってくれる人に来てほしい。ですから面接時には、「インディードでやりたいことはなんですか?」と必ず尋ねます。私たちは理念やミッションに誇りを持っていますし、それを大事にする人たちとともにぜひ仕事をしていきたいんです。実際、伸びる企業は必ず、社会的使命についてしっかり考えているものだと思います。

私たちは「We help people get jobs」を掲げ、そこから決してブレない。そうすることによって初めてお客様からの理解を得ることができ、求人求職市場も私たちも、ともに伸びていけるのだと思っています。

Shintaro Takahashi
Indeed Japan  代表取締役 1965年生まれ。関西大学時代、学生ベンチャー企業リョーマにて活動。リクルート、まぐクリック(現GMOアドパートナーズ)、GMOインターネットなどを経て、2016年4月より現職。

Text=山内宏泰 Photograph=太田隆生