【引退】最後に言いたいこと。 元NMB48須藤凜々花の「りりぽんのスキスキ委員会」 最終回

2017年、第9回AKB48選抜総選挙の際に結婚宣言をおこない、同年8月にNMB48を卒業した須藤凜々花。彼女がテレビや取材では言い切れなかったこと、捻じ曲げられて伝わってしまったこと、そういったものを赤裸々にではなく、丁寧に書いていく連載コラム「りりぽんのスキスキ委員会」最終回!


前奏のない歌がすきだ。

♪好きな人や物が多過ぎて 見放されてしまいそうだ
(「月に負け犬」椎名林檎)

♪おさえきれぬ 僕の気持ち おかしな夢ばかり見てさ
(「恋のうた」スピッツ)

♪忘れかけていた遠い記憶 風がかき乱すように流れ去る透明の あなたの夢を見ていた
(「BLUE TEARS」JUDY AND MARY)

♪I want you baby
I want you baby
(「蹴っ飛ばせ!」宇多田ヒカル)

♪大丈夫 大丈夫 大丈夫 大丈夫 大丈夫 大丈夫 大丈夫だよねぇ
(「蜘蛛の糸」筋肉少女帯」

♪da da-di-da-di-da-di-da da-da
(「指さえも」小沢健二)

♪(目が醒めるまで)
(「目が醒めるまで」清竜人duet with吉澤嘉代子)

♪愛してたって 言わないで
(「瞳はダイアモンド」松田聖子)

なんて素敵な曲たちなのだろうか。

カラオケで歌い始めに苦労するけれど、
前奏のない歌は盛り上がる。(気がする)

最近、彼が友達に、
「この曲、出だしから良いこと言うよなぁ」
と電話で話していた曲も、前奏がなかった。

♪「愛してる」って最近言わなくなったのは
本当にあなたを愛し始めたから
(「ひとり」ゴスペラーズ)

なんだか、男心に、触れた気がした。

思えば、私は今まで、女心を書いてきたのだ。
恋愛に悩んでは、解決する前に、締め切りが追いつけ追い越せな日々だった。
現実を書き殴っては、
闇雲に、女心にオチをつけてきた。
今日はオチではなくケリをつけるつもりだ。

読み返してみれば、未熟で極端で矛盾だらけのダイアリー。
なんだか辱めを受けた気分になる。
全ての回に共通して、ムダに切羽詰まってるのが面白かった。

物語の最後はド派手に盛り上がるのが常である。
前奏はなしにして、
“好き好き委員会・最終回”を始めるとする。

女心は決して報われない。
察してほしいという祈りは永遠に届かない。

だからこうしてネットの海に水葬してきた。
あわよくば彼の元へ流れ着けばという希望と共に。
まぁ当然、全く届かずにしっかり葬られた。

でも、女子たちは気づいてくれた。
我々は一体どうすれば良いのか。
おぉ神よ。
あぁ、女神さまじゃないと察してくれないのか。

そもそも女心とは何か。
いくつか例を挙げてみる。
かわいい、愛してる、と毎瞬、言葉にして伝えてほしい。
頭を撫でる、キスをする、ハグをするなど行動でも示してほしい。
物理的にずっと一緒にいたい。できれば喫煙所にもついていきたい。
機嫌が悪い時には慌ててご機嫌をとってほしい。
落ち込んだり、泣いている時には、“察して”何も言わずに抱きしめてほしい。
仕事とかの悩み事を教えてほしい。というか何でも知りたい。そのくせ昔の好きだった子について聞いて病む。そのことを“察して”、あらゆる手段で彼にとっての一番は自分であることを証明してほしい。
重いと思われたくないからスンとしているけれど、内心かまってほしくてたまらない。それを“察して”かまいにきてほしい。
何でもしてあげたいけれど、都合のいい女と思われたくない。
などなど。
そんな感じだと思う。

人を好きになるために努力はいらない。(許嫁とかは知らんけど)
まずはなんか誰かを好きになっちゃう。ここからだ。
好きな人から愛されるための努力は、少なくとも恋の始めは誰でもするだろう。
その努力が実り、二人は恋人同士になったとする。
ここからだ。私の女心が迷走しているのは。

アニメの中で、花京院典明という男が言っていた。
「己を知るという事はなかなかいい教訓だが、おまえは敵を知らな過ぎたようだな。勉強不足だ。」と。
なるほど。

私は自分がしてほしいことばかり考えていた。
「なんで気づいてくれないの!?」と。
彼から愛されるための努力ならば苦ではなかった。
しかし、彼を愛するための努力を一つでもしただろうか。
人を愛することにも、いや、人を愛することにこそ弛まぬ努力が必要なのだ。

男心の勉強不足だった。
「愛は技術だろうか。技術だとしたら、知識と努力が必要だ。」とはフロムの言葉である。
女心があれば男心だってある。
性別が男でも女心を持って人を愛する人もいる。逆もまた然り。

私が彼に「愛してると言ってほしい」と思うように、
彼は私に「愛してることを言わなくても察してほしい」と思っているのだ。
愛を確認したい女心と、愛を信じてほしい男心。
きゅるん。

それに気づいてからというものの、男心を、そして彼自身について(家族構成による性格傾向など)勉強する日々を送っている。それはそれで怖いけれど。

ある日、
彼と、彼の男友達と、その彼女さんと遊びに行くことがあった。

元々みんなと仲が良かったので楽しい時間を過ごした。

途中で男友達さんがコンビニへ寄った。

彼女さんと彼はコンビニの前の喫煙所に行った。

私はコンビニの中のベンチで待っていた。

外は寒そうだったけれど、
煙草を愛する人たちが羨ましくなった。

いつも彼は、真冬でも、ベランダで煙草を吸う。
休日は喫煙可能な喫茶店へ行く。

私は寂しかった。
その間そばにいられないというのもある。
しかしそれよりも、私と暮らす前は部屋の中で吸っていたから、外に吸いに行くのは私に気を遣ってくれてのことで、その優しさがなんだか寂しかった。

煙草を吸えば、彼の気持ちがもっとわかるかもしれないと思った。
好きな人とは共犯者でいたい。

「ねぇねぇ、私は喫煙者になります!」

その日の帰りに宣言した。

「煙草吸う女嫌いなんだけど」

がーん。

わいのオカンdisっとるな。

でも、男の人は一人の時間がすごく大切らしい。
女の人は友達と喋って脳をリフレッシュさせて、
男の人はボーッとして脳をリフレッシュさせるらしい。
だから、喫煙者の肩身の狭さや、食後の煙草の美味しさを共有するよりも、彼の一人になれる時間を守らなければと思った。
成長したわぁ。
頭を撫でて褒めてほしいわぁ。(おい)

「わかった。吸わない。」

珍しく素直に答えたら、珍しいことが起きた。

「元気な赤ちゃん産めないよ。」

ぐはぁ。

ぐはぁ。

愛してるぞ!

ということで終わりです!
リア充爆発します!

でも、本当に愛って苦しいものです。
人生で流した涙の量は、結婚してからの方が多いです。

だからこそ大切だと思います。

こんなに傷ついたことはないし、
その傷によって、
相手を傷つけていることに気づけます。

傷つくことは気づくことです。

私は一人の人を愛することを選びました。

誰にも祝福されないような選択の方法になってしまいましたが、

だからこそこの愛は、誰の意志でもない自由のかたちだと思えました。

そのことで一番、ファンのみなさんを傷つけました。

本当にごめんなさい。

大好きなグループも傷つけました。

好きな人たちにつけた傷は全て自分に返ってきました。

辛かったです。

好きな人以外に嫌われても幸せだと言い聞かせたけれど、
みんなのことが大好きだったから辛かったです。

ごめんなさい。

芸能界を引退することになりました。

でも、私にとっては本当にやりたいことがやっとできると、すごく前向きな気持ちです。

踏み出せたこの一歩は、
今まで関わってくださった大好きな人たちのおかげです。

みんなにいっぱいもらいました。

もらってばかりでした。

今度は私がみんなにいーっぱいお返しできるように、
全てを手に入れてきたいと思います。

また会いたいです。

ありがとうございました。

マシンガンズ滝沢さんに、
「りりぽんは旦那以外死ねば良いと思ってるもんな!ガハハ!」
と言われたことがあります。

マシンガンズ滝沢さん大好きです。
西堀さん共々長生きしてください。

好き好き委員会はみんなへの好きの気持ちで締めくくりたいと思います。

この連載には私の一番大切にしたい感情を詰め込んであります。

未熟だけれど、真剣に書きました。

何の解決策も書けなかったけれど、

あなたが愛に傷ついた日や、
好きな人よりも孤独が近い夜に、

ふと読んでくれたなら嬉しくて泣いちゃう。

(最初に挙げた曲も、本当に好きな曲だから、ぜひ聴いてみてね。)

全てを捨てるつもりで人を愛したら、

大好きな人に囲まれていたことに気づきました。

読んでくれてありがとうございました。

さようなら。愛してる。

りりか