【画像16点】玉城ティナ「30歳の自分がまだわからない」

第18回『このミステリーがすごい!』大賞のU-NEXT・カンテレ賞受賞作を映像化した『そして、ユリコは一人になった』で、ミステリードラマに初挑戦する玉城ティナ。昨年は4本の映画に出演し、そのうち1本で主演、2本でヒロインを務め、その演技が絶賛された。そんな彼女が目指す未来、そして、目指さない未来とは?

あらゆることにフラットでいたい

『そして、ユリコは一人になった』は、ある学校を舞台にしたミステリー。「ユリコ」という名を持つ女子生徒が次々と謎の死を遂げ、不思議な力で守られた最後の「ユリコ」が学校を支配するという伝説を描いた学園ものだ。自身の親友である矢坂百合子を守る女子高生、美月を演じているのは、ミステリードラマ初挑戦の玉城ティナだ。

「最終話まで『どういう風になっていくんだろう』っていうドキドキした感覚がずっとにありました。美月は、他のユリコがどんどん淘汰されていく中で、矢坂百合子を守る”ナイト”のような存在。でもそうしてまで百合子を守りたい理由はなんなのか。『美月って何者なんだろう?』と謎が深まってゆく、得体のしれない人物です。結末を知りながら演じていたので、細かい部分に気を使いました。特に気を付けたのは目線の使い方で、何か匂わせつつも、それでも先の展開を読み取られてしまわないよう意識しましたね。全部見終わった後にもう一度見直してもらえたら。『あ、ここでチラッと視線投げてたんだ!』みたいな部分を楽しんでもらえると思います」

演じる時には基本的に脚本に立ち返るが、エモーショナルな役の場合は「その感情が初めて湧き出るように見せたいから」あえて現場で脚本を読み返さないこともある。ちなみに今回は、感情よりも脚本の流れを客観的に把握しながら読み進めた。感情を表に出さず、常に周囲を観察する美月役は、自身との共通点が多かったようだ。演技プランを語る言葉は、常に理路整然としている。

「これまで様々な役を演じてきましたが、その役に通じる要素がまったくないという経験はなかったし、逆に『役と自分に共通点はない』とは思わないようにしています。どうにか絞り出してでもその役を作る、それによって自分のほうが広がっていくように。『この瞬間の役の感情がどうしてこうなるのか』という部分については、常に監督と共有する。わからないまま演じることはしません」

身を削ることでしか、表現は生まれない

ファッション誌が好きでモデルの仕事に憧れ、沖縄からたったひとりで上京したのは14才の時。客観的に見てかなりの度胸に思えるが、「わりと思いきりのいいほうだったので、別になんとも思わなかった」と語る。その頃は俳優になることなど考えてもいなかったらしい。

「芸能コースのある学校に通っていたんですが、そこに演技の仕事をやっている同級生がいて、話しているうちに興味がわいたんです。写真は一瞬一瞬を切り取る。一方、映像は感情を時間の流れで表現していく。写真には表現できないものを表現できる、それが自分の幅を広げてくれるんじゃないかと」

表現するという意味では同じだが、試されるのはモデルの仕事とは全く異なる、持久力だと語る。

「その過程は、本当に鰹節を削るような、自分がなくなっていくような感覚を持つことがあります。でも表現をするってそういうことなんだろうな、とも思うんです。もしそれで自分が空っぽになったとすれば、必然的にインプットとなる出合いも生まれてくるものだと思いますし、自然に身を任せて、削られるべきときは削られようと思っているんです」

世界的にアジア映画の存在感が高まる昨今、女優という仕事で国を越えること、そのために20代をどう過ごしていくのがいいのかも、当然考えている。

「いろんなことが”普通は”という枕詞で語られがちですが、存在するのは”役柄にとっての普通”だけで、私自身はあらゆることにフラットでいたいんです。でもそう考える一方で、30才になったときの自分が、どこで何をしているかも考えます。マイペースだし、将来のことをあまり決めつけたくないんです。もし環境が許せば、そして、その中でまた自分の幅を広げられると思えたら……すごく大きな言葉ですが、何かを残していけるかもしれないなと思っています」

©U-NEXT/カンテレ

『そして、ユリコは一人になった』
名門の百合ケ原高校に伝わる伝説、それは「ユリコ」という名を持つ生徒の一人が、「ユリコ様」として学校の実権を握ること。そして選ばれなかった「ユリコ」たちは、淘汰されるということ。嶋倉美月(玉城ティナ)は一緒に入学した親友・矢坂百合子(岡本夏美)をユリコ様候補の争いから守ろうとするが......。
■放送局:カンテレ 毎週木曜日 24:25~24:55(関西ローカル放送)
※各放送回はドラマ公式サイトでご確認ください。
公式サイトはこちら
独占配信:U-NEXT 毎週金曜日10:00より配信スタート
http://bit.ly/2uXRUBD


Tina Tamashiro
1997年沖縄県生まれ。2012年「ミスiD」コンテストでグランプリを獲得、モデルとして活動開始。’14年に女優デビューし、昨年は『地獄少女』(主演)、『Dinerダイナー』、『悪の華』(ともにヒロイン)『チワワちゃん』の計4本の出演映画が公開され、第44回報知映画賞新人賞を受賞した。


衣装協力:ドレス¥80,000(スーアンダーカバー/アンダーカバー℡03-3407-1232)、リングにしたイヤカフ¥18,000(ヒロタカ/ショールーム セッション℡03-5464-9975)、その他スタイリスト私物  


Text=渥美志保 Photograph= 井出眞諭 Styling=丸山佑香 (まきうらオフィス)Hair & Make-up=今井貴子