【三代目 J SOUL BROTHERS】ELLY「いろんな工夫をして0を1にしてきた」

2020年11月10日にデビュー10周年を迎える三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE。7人で成し遂げた数々の偉業、ソロ活動から得たもの、挑戦への原動力など、メンバーひとりひとりにこの10年分の想いを聞いた。

「挑戦と発信を重ねたからこそLDHの開拓者と言ってもらえた」

人生で一番早かった10年だった気がします。でも、ダンスだったり音楽だったり、自分の好きなものに対して一生懸命やるっていう意味では、何も変わってないかな」

2010年のデビューからここまでの時間を、ELLYはそう振り返る。

「10年前から頭のなかにあった景色が、今目の前に現れている。ここにたどりつけたことが素直に嬉しいですね。音楽的にも、バラードでも強いヒップホップでもダンスミュージックでも、いろんな色に変化できるライヴアーティストになった。それが僕らのこの10年の成果だと思ってます」

決して平坦な道のりではなかった。アーティストとしてひとり立ちする道程では、葛藤もあった。

「デビューから2〜3年くらいは、自分たちが発信したいものをやっているというよりは、勉強の期間だという感覚がありました。もちろんそれも大事な経験なんですけど、『もっとこういうことをやりたい』と考えているのになかなか表に出せない時期は一番つらかったですね。そういう思いが、メンバーみんなのなかでだんだん大きくなっていった。それを乗り越えて、自分たちの思いをしっかり乗っけたものを出せるようになった時に、ドアがパッと開けた感じはありました」

そして今や成熟したグループとなった三代目J SOUL BROTHERS(以下、三代目)を、ELLYはこうとらえている。

「仕事のパートナーだけど、友達としても全然一緒にいられる独特の関係。干渉し合わなくて、それぞれがやってることを素直に『いいじゃん』って思える。岩ちゃんが俳優をやるとか、健二郎が釣りに行くとか、『いいよね』って。その距離感が楽だからいいんだろうな、というのはよく思います。個人的には、この10年で一番変わったと思うのは直己さんかな。あ、見た目でいうなら岩ちゃんだけど(笑)。直己さんはオフでもNAOKI KOBAYASHIって感じで、スイッチがずっとオンになってるんですよね。そこは僕と結構違うところです。英語もめっちゃ頑張って世界で活躍してて、近くで見ててすごいなと思ってます。そういうふうに、みんなそれぞれいろんなことに突っこんでチャレンジしていくのが今楽しい時期なんだと思います」

ELLY自身もやりたいことを突き詰めてきた。CrazyBoyとして2017年に配信ソロデビュー。ソロライヴツアーやリリースを重ね、’19年にはシングル「DONNA???」で念願のCDリリースを果たした。音源を出すのは、夢のひとつだった。

「やっと出せました。なんとか結果もついてきて、嬉しいですね。最初から何でもやりたいようにできたわけじゃなかった。『パフォーマーがいきなりCDを出すのは難しいよ』って言われて、じゃあまずはデジタルでやってみようって考えたり、いろんな工夫をして0を1にしてきました。表現したいものがあるから、そのために何ができるのかっていう方法は100個でも考えますよ。自分でいいなと思ったものにはどんどんチャレンジして、発信する。そこからLDH全体にも影響して、発展していったものがあるから、LDHの“開拓者”と言ってもらえるようになったんだと思ってます」

ひとつの夢をかなえても、その歩みは止まらない。それは、三代目というグループのためでもある。

「ソロでは今後、もっとワールドワイドに展開していくつもりです。今作っている曲も、日本のメジャーシーンでは聞かないような感じのものになってます。『三代目にはこういう曲を作れるメンバーがいるんだ』って思ってもらえるようになりたいんですよね」

そう考えているのは、ELLYがグループのなかで自分自身を「ストリートの匂いを残しているメンバー」と位置づけているからだ。

「三代目って、アイドルとアーティストの中間にいるようなグループだと思うんです。だから、そのなかにそういう立ち位置で存在することが自分のいる意味だと思うし、そうありたいな、って。例えば僕が『池袋ウエストゲートパーク』に憧れたように、メジャーシーンでやりながらイケイケの男の子たちに憧れてもらえる存在になりたいですね」

10年走り続けて、眼前には思い描いた景色が広がっている。これからの10年は、どこに向かうのだろうか。

「うーん……難しいなぁ。まだイメージできない部分です。グループとしてどうなっているか、正直全然想像がつかないですね。もちろん音楽やダンスはやり続けてるだろうし、アーティストとして頑張ってるのは当然として、ここからの10年は、それ以外の要素もたくさん増えていくんじゃないかな。例えば自分でビジネスマンとしてバリバリやるようになる人もいるかもしれないし。あ、10年後には全員結婚してたらウケますね(笑)。そういうのも含めて、どんなふうになっていくのか、すごく楽しみです」

未来はまだ不確かでも、それすらプラスにして前に進む。心のまま自由に、強したたかに、ELLYの芯はきっと何年経っても変わることがない。


ELLY
1987年青森県生まれ。パフォーマー。ソロ活動時はCrazyBoy名義を使用。国内外問わず、数多くの有名アーティストのバックダンサーから振付までをこなし、ダンス界で類まれな身体能力と高い技術を発揮している。

Direction=島田 明 Text=渥美志保 Photograph=片桐史郎(TROLLEY) Styling=渡辺康裕(W)、遠藤慎也(椅子) Hair & Make-up=RYO