【ジョルジオ・アルマーニ×安藤忠雄】 稀代の才能に触れる展覧会がミラノで開催中!

2017年に東京、国立新美術館。昨年はパリのポンピドゥー・センターで開催された建築家、安藤忠雄の展覧会が、今度はミラノのアルマーニ / シーロスで始まった。企画したのは安藤と親交のある、ジョルジオ・アルマーニだ。 


ファッションの帝王×闘う建築家

ミラノにある「アルマーニ / シーロス」は、ジョルジオ・アルマーニがブランド創設40周年を記念し、2015年に誕生させた文化複合施設だ。ここで、現在開催されているのが、日本が誇る世界的建築家、安藤忠雄の個展。

「Tadao Ando. The Challenge」と題された展覧会は、安藤の建築の初期代表作「住吉の長屋」から始まり、30年以上関わり続けてきた「直島の一連のプロジェクト」、ヴェネツィアの「プンタ・デラ・ドガーナ」、そして現在進行中のパリの「ブルス・ドゥ・コメルス」までを紹介する。水と光、自然の要素を取り込んだ幾何学的構成による数々の建築を通して、建築家・安藤忠雄の挑戦の軌跡と未来の展望に迫る。

2001年の「アルマーニ / テアトロ」(設計:安藤忠雄)の完成以来、安藤と深い親交のあるジョルジオ・アルマーニ。本人が昨年開催されたポンピドゥー・センターでの展示を見て、今回のミラノでの開催を決定した。

会場のアルマーニ / シーロスでは、スケッチやドローイング、模型、映像、図面などの資料とともに、50以上のプロジェクトを紹介。また安藤の創造の原点でもある「旅」のスケッチと安藤自身が撮影した写真も同時に展示されている。東京・国立新美術館、パリ・ポンピドゥー・センターとは異なり、ひとつながりの大空間ではなく、部屋ごとに分かれているため、その分、展示に集中し、没頭できる。

設営にあたっては、アルマーニ自ら何度も訪れ、スポットライトの当たり方等を指示。その熱に入れようは、普段開催されている企画展ではなかなか見られないものだったという。

アルマーニは言う。

「彼は、建築を心に話しかける共通言語にすることができる人。実はそれは私がファッションでやろうと思っていることです。周りの人たちは、私たちはお互いにせっかちだと言いますが(笑)、私たちには共通点がいくつもあります。まず何かを組み合わせることで、新しいものをつくることが好きだということ。日々、生産的であろうとハードに働くこと。そして、自分たちの作品に情熱を持っていることです」

ジョルジオ・アルマーニと安藤忠雄の友情によって生まれた展覧会。ぜひミラノを訪れ、ふたつの稀代の才能に触れ、その美学と圧倒的な熱量を体感したい。

「アルマーニ / テアトロ」の模型前にて。
TADAO ANDO. The Challenge
会場:アルマーニ / シーロス(Via Bergognone 40, Milan )
期間:4月9日~7月28日
会場デザイン・監修:安藤忠雄建築展実行委員会、ポンピドゥー・センター
問い合わせ:press@armanisilos.com 


Text=八木基之(ゲーテWEB編集部) Photograph=Delfino Sisto Legnani e Marco Cappelletti(トップ)、SGP(ポートレート)

安藤忠雄
安藤忠雄
1941年生まれ。独学で建築を学び、’69年に安藤忠雄建築研究所を設立。世界的建築家として活躍する。現在、進行中のプロジェクトは50を超える。プリツカー賞、文化勲章をはじめ受賞歴多数。桃・柿育英会 東日本大震災遺児育英資金」実行委員長。イェール、コロンビア、ハーバード大学の客員教授歴任。97年より東京大学教授、03年より名誉教授。2017年、国立新美術館で開催された個展には30万人を動員した。
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