ワイン賢者⑤柳沼淳子が選ぶ! 大切な人に贈りたい神ワイン4本

つくり手や産地、さらにはヴィンテージによって さまざまなストーリーを持つワインを大切な人に贈る時、 その道の賢者たちは何を基準に会心の1本を選んでいるのだろう? 奥深いワインの世界へと誘う入門編的ワインから新世界の気鋭のつくり手、 果てはツウを唸らせる名品まで。人気アナウンサーでありながら芸能界初のシニアワインエキスパート資格を取得した柳沼淳子がセレクトする、珠玉の4本をご覧あれ。


「共鳴し合えるワインが人をつなぐ架け橋に」

面白いもので、ワインには一度ならず何度かピークが来ます。

不機嫌だったワインが10年後に微笑みかけてくれたり、その翌年はというと、そうでもなかったり。人生も同じでいいことばかりではありません。仕事で輝ける年があったり、自分の思うようにいかない年があったり。まるで人生の縮図のようなところがワインに惹かれる理由です。

また、ワインは食事に合わせて長く楽しめるもの。もし、贈ったワインでお互いに共鳴し合い、じっくり向き合う時間を過ごせたら、飲み干した時の達成感といいますか、絆は多くの言葉を尽くす以上に深まると思います。

■アルザス・リースリング グラン・クリュ・ソンメルベルクE 2014 アルベール・ボクスレ(右)
リースリングの可能性を最大限に引きだしているのはこのつくり手では ?  と思うぐらい傾倒。香りは華やか。完熟した果実のとろりとした風味にエレガントな酸も共存していて、熟したまま枝になっている果実を食べた時のような美しい味わい。この下のクラスでも十分美味しい。笑顔で仲間と士気をあげたい夜に。¥7,600

■ピュリニー・モンラッシェ 2009 ドメーヌ・ラモネ(中央右)
名だたる生産者のシャルドネのなかでも、ラモネは最高峰の高貴な味わいを引きだす名手。聡明で美しい肌を持ち、笑顔が優しい女性のよう。また、ほんの微かにシルキーなオイリーさがあり、舌に乗せた瞬間すーっと全身に沁み渡る心地よさも。感性が刺激されるワインゆえ、イノベーションが生まれる現場にいる方に。¥55,000

■シャトーヌフ・デュ・パプ・ルージュ 1974 シャトー・ラヤス(中央左)
ローヌの特徴である、スパイシーさやジビエのような香りも強いものではなく、高級なスパイスが微かに入り、濃密さを併せ持った希有なブルゴーニュのよう。まろやかで、たおやかで、シルクとベルベットの生地を交互に感じるような舌触り。これを贈ったら「よく探してきたね」と驚かれるに違いありません。約¥195,000 ※写真は1990

■ペトリュス 1982(左)
1982年はボルドー最大の当たり年。素晴らしい年の素晴らしいつくり手のワインはその相乗効果で何十倍にも輝く、その証明のような1 本。トリュフや湿った肥沃な土を思わせる官能的な香り、圧倒的な果実濃縮感と可憐さを併せ持つ柔らかな味わい。舌に残るタンニンはきめ細かい。神の領域に例えられる別格ワイン。約¥590,000 ※写真は1985

※上記4本は参考小売価格。


Junko Yaginuma
2011年芸能界で初のシニアワインエキスパート資格を取得。ボルドー騎士。14年にはシャンパーニュ騎士団よりシュヴァリエ叙勲。ワインによる復興支援「ワインエイド」にも毎年関わる。
グラムズカフェ ロサンゼルス
柳沼さんがワインをセレクトする店。LAの有名パティシエとシェフによる、アメリカ西海岸のダイニング。
住所:東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン1F
TEL:03-5542-1730


Text=山脇麻生 Photograph=江藤義典