東京美容外科・麻生泰がストラディヴァリウスに感じた値段以上の価値とは?

40歳で音楽をはじめ、あらゆるツテをたどって稀代の名器・ストラディヴァリウスを購入したという麻生 泰氏。約6億円という値段以上の価値を感じるほど充実しているという、麻生氏ならではの音楽とのつき合い方について聞いた。


音楽をやらない人生は損をしている

17〜18世紀にかけて、イタリアのアントニオ・ストラディヴァリが製作した、世界に約520挺しか現存しないバイオリン「ストラディヴァリウス」。その名器の1挺が美容外科医の麻生 泰氏の手元にある。

「40歳を過ぎるまで、音楽とは無縁。でも何かの本に『音楽と言葉は人間だけに与えられた特権』と書いてあり、音楽をやらないことは、人生で損をしている気持ちになったんです」

そんなタイミングで、とあるバイオリニストから「教えましょうか?」という申し出が。ここから常人とは違う取り組み方をしたのが、麻生氏ならでは。

「あらゆるツテをたどってストラディヴァリウスを購入しました。いずれは素晴らしい演奏家にお貸しするので投資ですね。でもそんな素敵な楽器が、ひと時でも僕の手元にあることがロマン。自分でもいい音で響かせたいと、今、音大で猛勉強中なんです」

6億円で購入した1698年製作の ストラディヴァリウス。弓は19世紀を代表するドミニク・ペカットの作品で、2000万円で購入。「楽器は人を選ぶといいます。いずれふさわしい音楽家にお貸ししたい」

多忙を極める仕事の合間を縫って週3日大学に通い、練習に時間を費やす。さらに「若い音楽家を支援したい」と公益財団法人『国際音楽芸術振興財団』を設立。まもなく赤坂にホールが完成予定で、そこには世界で25台しか製作されていないピアノ、ベーゼンドルファーのクリムトモデルを置く

「音楽を始めて、一流の楽器を持ったことで、出会える人が一流になった。だいぶ背伸びをして触れている音楽の世界ですが、そこで聞く話から得るものは大きい。医学の集まりの席でも『バイオリンを弾いてよ』と人気者になれる(笑)。その価値には、バイオリンの値段以上のものを感じています」


Toru Aso
1972年生まれ。医療法人社団東美会 理事長 兼 東京美容外科統括院長。藤田保健衛生大学医学部卒。慶應義塾大学医学部大学院にて医学博士号取得。形成外科、大手美容外科を経て、東京美容外科設立。


Text=今井 恵 Photograph=後藤武浩