香川真司 神戸~仙台~大阪~ドイツ~イギリス。サッカー渡り鳥の家へのこだわり

「いい部屋ですね!」撮影場所に足を踏み入れた香川真司は、ぐるりと周囲を見渡しながら目を細めた。都心にありながら、窓の外には木々の緑が広がり、差し込んでくる木漏れ日が室内を優しく包んでいる。「ここは僕の理想の部屋にとても近いですよ」高い天井を見上げながら、香川が再び納得の表情で頷いた。今夏、世界有数の名門クラブ、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍した香川。サッカー選手なら誰もが夢見るオファーをどう受け止めたのだろうか?

 「しっかり悩みました。でも最終的に、自分に聞いたら、『やっぱり挑戦したいな』と」
 香川がそのサッカー人生で最初の大きなチャレンジを決断したのは小学6年生の時だ。Jリーガーになりたいと、仙台のクラブでプレイすることを決意し、祖母とふたり仙台へ転居した。「住んでいたアパートは狭くて、冬はすごく寒くて。アパートは怖いっていうイメージだった」
 と振り返る。が、「夢を叶えるためにはどんなことも苦にはならない」と挑戦を実らせた。

チェア¥274,050(ヴィトラ)、コートスタンド¥190,050(クラシコン)、シェルフの中の鳥のオブジェ¥12,600(ヴィトラ/すべてhhstyle.com青山本店 TEL:03-5772-1112)、シェルフ¥84,000(ムート/ランパス TEL:03-3862-6570)、シェルフの中のサインS¥21,000(オールドレターズS/シボネ青山 TEL:03-3475-8017)、他はスタッフ私物。

 そして、16歳でセレッソ大阪とプロ契約を結ぶ。寮生活を経て、ひとり暮らしも経験したが、選手として自宅での時間が大切だと気付いたのはつい最近のことだ。
「家の重要性は、ヨーロッパへ来てから強く感じました。ドイツでは自宅で過ごす時間が長いということもあるけれど、その時間の過ごし方がサッカーに与える影響は小さくないんです。ソファでぼーっとしたり、雑誌を読んだり、DVDで映画を見たり、サッカーから離れる時間を作るんです。一番リラックスできる自分の部屋。そこでよいリフレッシュができれば、新たな集中力が生まれると思うし、切り換えが大事だから」
 新天地マンチェスターでも、自然溢れる郊外に自室を決めた。静かでゆったりとした間取りが気に入り、即決したという。
「ドイツ時代はリビングのソファがI字型だったんですが、今度は絶対にL字型にしたいんです。あとは大きなベッドは絶対必要。すぐに散らかしてしまうので、ものを増やさないようにしようと思っています」

ニット¥55,650、シャツ¥35,700、パンツ¥77,700(すべてジル・サンダー/ジルサンダー・ジャパン TEL:03-5464-6729)、時計¥2,572,500(フランク・ミュラー/フランク・ミュラー ウォッチランド東京 TEL:03-3549-1949)

 厳しい戦いに挑むからこそ、快適な部屋が必要になる。それを熟知する香川は、多忙な時間であっても部屋に置くものすべてを「自分で選びたい」と話す。
「ヨーロッパに来てから、『結果を残せばすべてが可能になる』と考えるようになった。マンチェスターでは過去に経験したことがないプレッシャーがあると思う。だからこそ、あらゆる面での強さが求められるし、強い自信を持ってやり続けていかなくちゃいけない」
 ゴールや勝利、そういう結果が自身の夢を叶え、そして可能性を無限に広げてくれるのだ。
 成長するために、挑戦は不可欠だと話す香川。12歳の時から始まったチャレンジの旅は、「名門クラブの一員に」というひとつの夢をかなえた今、新たなスタートを切った。

Shinji Kagawa
兵庫県出身の23歳。FCみやぎバルセロナからセレッソ大阪へ。ドルトムントでリーグ2連覇に貢献。今季から名将ファーガソン率いる、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍。サッカー日本代表ではエースナンバー「10」を背負う。

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