日用品は高いものから選ぶ ~素人目線 松浦勝人の生き様~


日用品は高いものから選んだほうが、時間を節約できる

買い物に行く時間がほとんどとれない。移動の合間に、たまに家電量販店に寄る程度。結局、必要な買い物のほとんどはECサイトを使ってしまう。

いろいろなECサイトを使っているけど、最近はアマゾンフレッシュが面白いなと思って、いろいろ試しに買ってみている。フリーズドライのネギだとか、水だとか、お酒だとか、さらにはティッシュにトイレットペーパーといった日用品まで買っている。

僕には、ほとんどの日用品に、「これ」という指定がある。一度気に入ったものは、ずっと使い続ける。例えば、今飲んでいる水はあるメーカーの水素水。普通のペットボトルのミネラルウォーターよりは少し高いけど、ごく普通に売っているもの。初めて飲んだ時に、まったく雑味がない純粋な水を感じた。それが気に入って、もう何年もずっと飲んでいる。 
最近は夜中に自宅のキッチンで、即席ラーメンを作って食べたりしている。そのためにアマゾンでフリーズドライのネギを買った。このラーメンにも僕のお気に入りがあって、そればかり食べている。

一番効率のいい、現実的な買い物のやり方

ある時、なんとなく別のメーカーの即席ラーメンを試してみて、麺は気に入ったけど、スープの味はいつものほうがいいと思った。結局、こっちの麺と最初のスープを組み合わせてラーメンを作って食べたりしている。そうすると、あたり前だけど食べないほうの麺とスープの組み合わせが余ってしまう。だから、社員が自宅に来た時に、余ったほうの組み合わせで作った「裏ラーメン」を振る舞ったりしている。
何か新しいものを探す時は、例えばシェーバーならシェーバーをいろんなECサイトで検索をして、それから高いもの順に並べ替える。そして、高い方から、その商品がなぜ高いのか、その理由を見ていって、気に入ったものを買ってみるというやり方。別に、高級品じゃなければ嫌だということでは全然ない。本当なら、僕だって安くていいものを見つけられればいいと思っている。だけど、それはものすごく手間と時間がかかることだ。一方で高いものには、それなりの理由があって、高いものから選んでいけば、いいものを手にできる確率が高くて、探すのにかける手間と時間が少なくて済む。

だから、うっかりすると、高くて悪いものを摑まされてしまうこともあるのかもしれない。だとしても僕にとっては、これが一番効率のいい、現実的な買い物のやり方だ。そうして気に入ったものが見つかると、しばらくの間はずっとそれを使い続けることになる。

自分のパターンが崩れるとどうも調子が出なくなる

こんな風に自分の身の回りにあるものやパターンが決まってくると、もうなかなか変えられない。自分のパターンが崩れると、どうも調子が出なくなる。でも海外出張などでどうしても変えなければいけない時だってある。僕の好きな釣りに行くことだって、夜に出て小さな船で過ごすから、自分のパターンを崩す一因。

だから、そんな時もどうにかして普段の自分の生活にできないかを考えている。例えば、釣りの場合は、そのために釣船を変えてみたりした。釣りをするのが目的の船なんだから、トイレはあたり前だけどごく普通。きれいに掃除はしてあるけど、僕はウォシュレットがないと調子がよくないほうなので、船長にお願いをして、ウォシュレットをつけさせてもらった。もちろん、費用は僕が負担するのだから、船長は「どうぞ、どうぞ」って喜んでくれた。

冬の釣船はものすごく寒いので、時々船室に入って、身体を暖めなければならない。でも、ベンチが固くて、僕には寛げない。それで、ソファクッションを入れさせてもらった。もちろん、費用は僕が負担するから、船長は「どうぞ、どうぞ」って喜んでくれた。

平日に行ける時は、釣客も少ないから、貸切にして、ウォシュレットを使い、ソファを使って釣りを楽しんでいるけど、休日やシーズン時期にはそんな風に貸切にするわけにはいかない。人数分の料金を払えばいいという問題ではなく、せっかく釣りを楽しみに来た人が釣船に乗れなくなってしまうので、そういう時期は僕も相乗りをしている。そうすると、僕が設置したソファに、知らない人が寝そべっていたりする。「それ、僕のだから」と言うわけにもいかず、仕方ないから、甲板で寝袋にもぐり込んで寒い思いしていることもあるけど。

別のことにもっと時間を使いたいという気持ち

多分、僕が「これ」と決めてしまって、ずっと同じものを使い続けるというのは、「こだわりがある」なんていうことではなくて、僕のなかで、そこまで真剣に好きなわけじゃないということなんだと思う。「ワインはこれに決めている」と言うと、ものすごくワインにこだわりを持っているかのように聞こえるかもしれないけど、僕にしたら、お酒は美味しければいいし、酔えればいいのであって、ワインの味を極めようなどという強い想いまではないのだと思う。そこに時間を費やしたくない、別のことにもっと時間を使いたいという気持ちがどこかにあるのだと思う。 

仕事でも、自分でやらなくてもいいことはできる限り人に任せている。思いついたことは自分ではメモを取らず、スタッフや秘書に伝えて覚えておいてもらう。私生活でも同じで、掃除や洗濯といった家事は、お金はかかるけど、マンション付属のサービスを利用するほうが時間を有効的に使える。誰かにお願いできることは、やってもらって自分の時間を少しでも多く確保したい。
別に楽をしたいというわけではない、自分にしかできないこと、考えなければいけないことがたくさんありすぎて、そのことにもっと時間を使いたいと思うからだ。

時間が全然足りない。特に最近はそういう想いがどんどん強くなっている気がする。


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松浦勝人
松浦勝人
エイベックス代表取締役会長CEO。1964年神奈川県生まれ。日本大学在学中に貸しレコード店の店長としてビジネスを始め、以降、輸入レコードの卸売り、レコードメーカー、アニメやデジタル関連事業などエンタメに関わるさまざまなジャンルに事業を拡大し続ける。本連載をまとめた単行本『破壊者 ハカイモノ』(幻冬舎)を2018年7月に発売。
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