元格闘家 須藤元気 「格闘家らしくないことをやる。それが僕のテーマ」

毎日の‶歩く"ことに‶楽しさ"を組み合わせた「FUN + WALK PROJECT」。その考えにもとづき、大丸・松坂屋ではスニーカーなどを取り入れたビジネスでの新しい装いを提案中! この取り組みに共感した「ゲーテ」は、今、全国の大丸・松坂屋店舗にて豪華ゲストを招き”歩きやすい服装”についてトークするスペシャルイベントを開催中だ。3月17日(土)の大丸京都店イベントでは、ゲストに須藤元気さんが登場。雑誌「ゲーテ」統括編集長の舘野晴彦とMCを交え、ファッションについてトークを行った。

歩くことは人間にとって、最高の健康法

総合格闘家としてそのトリッキーなスタイルで一世を風靡し、引退後も俳優や作家、拓殖大学のレスリング部監督など、マルチに活躍されている須藤元気さんですが、普段スーツを着る機会はありますか?

須藤 僕がプロデュースする「WORLD ORDER」(須藤さん自身もパフォーマーとして活動する、ダンスパフォーマンスグループ)ではユニフォームがスーツなので、スーツを着る機会自体は多いです。また、拓殖大学レスリング部の顧問やコメンテーターとしてテレビに出る時もスーツですし。

スーツにスニーカーを合わせるこの「FUN + WALK スタイル」、実際に今回チャレンジしてみて、感想はいかがでしょうか。

須藤 正直、スーツにスニーカーを合わせることがほとんどなかったので、どんな服装にしようかとても迷いましたね。何が正解かそうじゃないのかわからないじゃないですか。なので、ショップの店員さんに聞いてスニーカーを選んでもらいました。でもこうして履いてみると、やっぱりスニーカーって動きやすいし実用的ですよね。「WORLD ORDER」では普段ローファーでパフォーマンスをしているのですが、スニーカーの方が踊りやすそうです。次回のミュージックビデオでは、もしかしたらメンバー全員がスニーカーを履いているかもしれません(笑)

舘野 迷ったと仰いますが、爽やかでとても素敵ですよね。やっぱりカラダを鍛えているから、シルエットも羨ましいぐらいカッコいい。

スポーツ庁はこの春より、”歩く”ことに”楽しさ”を組み合わせた「FUN +WALK PROJECT」をスタートさせました。これは日々の生活のなかで気軽にカラダを動かして、国民全体の健康増進を図っていこうという取り組みです。このプロジェクトについて、どう思われますか?

須藤 素晴らしい試みだと思います。歩くという行為は、人間にとって肉体的にも精神的にもいい影響を与えてくれますから。実は僕、普段から”歩き瞑想”を実践しているんです。無心に足を動かしていると次第に頭がクリアになってきて、新しいアイデアが浮かんできます。カラダもすっきりするし、頭も冴える。こんなにいい健康法はありません。

舘野 僕は編集者なので座りっぱなしで原稿を読む事が多く、腰が痛くて毎日大変だったんですが、かかりつけのお医者さんに相談したら「とかく長続きしない筋トレよりも歩く方が効果がある」と言っていました。駅の階段を歩くだけでもいいからって。実際それを始めてからあんまり息切れしなくなったし、腰の調子もよくなった気がします。だから、通勤の時もひとつ前の駅で降りてその分歩くだけでずいぶんカラダも変わっていくと思います。

スーツというフォーマルなスタイルにスニーカーを加えることによって、どのようなプラスの影響があると思いますか。

須藤 間違いなく言えるのは、スニーカーという外しがあることによって周りの人からおしゃれに見られますよね。「この人わかってるな」みたいな。また、いつもの決まったパターンのスタイルだけではなくてそこにスニーカーを取り入れることで、おしゃれの意識自体が高まると思います。それに合うようにシャツの色を変えてみようとか、チーフを入れてみるとか。スニーカーをコーディネートの入口にするのもいいかもしれませんね。

今日は大丸京都店でのイベントとなりましたが、京都の印象はいかがでしょうか。

須藤 京都って街並みに風情があってお洒落な店も多いから、歩いていてとても楽しい。街が碁盤の目状に作られているから自分の位置や向かっている方向もわかりやすいですし。とても歩きやすい街並みだと思いますし、歩きがいのある街ですよね。

「FUN +WALK PROJECT」で推奨しているスーツとスニーカーを組み合わせたスタイリングについて、押さえていくべきポイントを教えてください。

舘野 今あるスーツにそのままスニーカーを合わせるというよりは、例えば、リネンなどの柔らかい素材のものやストレッチの効いたもの、肩パッドが入っていないナチュラルショルダーのものを新調するなど、全体的に軽やかなイメージのコーディネートを心がけることがいちばん簡単にできるポイントではないでしょうか。また、TPOに応じて足元は履きかえてもいいと思います。就業中はルールがあるでしょうし、通勤の時だけスニーカーを履いて、会社に来たら脱いで横に置いておくとか。

須藤 僕が思うのは、カラーリングですね。今日は時計のベゼル、シャツ、チーフを青で統一しているのですが、色をうまく合わせればカッコよく見えると思います。

須藤さんは現役の頃からエンターテインメント性のある入場パフォーマンスやトリッキーなファイトスタイルなど、他のアスリートの方と比べてもかなり異色な雰囲気がありました。また、引退されてからスーツやジャケットの印象が強くなったと思います。もともとそういったスタイルは好きだったのでしょうか。

須藤 これは体育会系あるあるだと思うのですが、”現役の時おしゃれに見られなかったから、引退したらおしゃれに見られたい”という願望が強いんです。僕も引退して間もない頃は、格闘家に見られたくなかったんです。音楽をやりたいと昔から思っていたのですが、アスリートが音楽をやるってあんまりカッコいいイメージ、クリエイティブなイメージを持たれないじゃないですか。「WORLD ORDER」での活動もそうですけど、”格闘家らしくないこと”というのをコンセプトにしてさまざまなことにチャレンジしてきた、というのはあります。格闘家って記者会見の時以外はスーツ着ないし、眼鏡もほとんどかけない。だからこそ、眼鏡をかけてスーツを着て、髪の毛を七三分けにしたりとかしましたね。別に格闘家が恥ずかしいわけではない。でも、格闘家の次のキャリアを考えた時に、やっぱり自分には格闘家のイメージが強すぎる。だからそれを変えようとしてきました。

では最後に、改めて「スーツ+スニーカー」スタイルをおすすめする理由をお聞かせください。

舘野 メンズファッションってある程度パターンが限られているんですよね。結局、みんな同じような格好になりがちです。でも、スーツにスニーカーというのはまったく新しいスタイルなのでまだまだ伸び代があると思いますし、挑戦のしがいもある。この春にまず、スニーカーを一足買ってみることから始めてみたらいかがでしょうか。

須藤 歩くというのは生きていく上での基本ですし、健康があっての仕事や遊びです。ぜひ皆さんにスニーカーを履いてもらって、楽しく歩いていただきたいです。

時計のベゼル、シャツ、チーフ、スニーカーを青で合わせた、シンプルで清潔感のあるコーディネート。
Genki Sudo
元格闘家。1978年東京都生まれ。総合格闘家を引退後は作家、タレント、俳優、ミュージシャン等幅広く活躍。現在、拓殖大学レスリング部監督。2012年より世界学生レスリング日本代表監督を兼任。'15年には日本オリンピック委員会 レスリング競技 強化スタッフに就任。'09年にパフォーマンスユニットWORLD ORDERを立ち上げるなど、ア-ティスとしての活躍の場も拡げている。主な著書に、20万部を突破した『風の谷のあの人と結婚する方法』など。3月30日(金)に 『須藤元気のいつでも・どこでも「筋トレ」ができる本』(三笠書房)が発売予定。

Text=ゲーテWEB編集部 Photograph=鞍留清隆