【絶景オフィス】自宅よりもリラックスできるウォンテッドリーの森の中にあるオフィス

世の中にはさまざまなオフィスがあるが、究極のオフィスとはどのようなものなのだろうか。創造力を生む工夫、居心地のいい環境、仕事がしたくなる仕掛け……。「ゲーテ」はそんな理想のオフィスを求めてさまざまな企業を取材し、シリーズで紹介していく。今回訪問したのは、ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー。白金台駅から徒歩10分圏内にあるとは思えない、「森林の絶景」を持つオフィスだ。


森の別荘地のような絶景が心をフラットにする

「まるで森の中にいるような気持ちになれます」と、ウォンテッドリー広報の小山恵蓮氏は、オフィスの魅力を語る。壁一面に広く取られた窓の外には、深い緑の「絶景」が広がっている。森をこれほど近くに感じられるオフィスは、都内にそうはないだろう。

森林緑地の絶景を臨むカンファレンススペース。社内外の人を集めてイベントやセミナーなどを開催する。

会社訪問サービス「Wantedly(現 Wantedly Visit)」のサービス開始時、ウォンテッドリーはIT企業が多いエリアである渋谷に近い、恵比寿・目黒付近にオフィスを構えていた。2013年に白金エリアに移転し、'15年に国立科学博物館附属自然教育園の裏手に位置する現在のビルに引っ越した。会社の成長に合わせた増床はもちろんだが、同園の森林緑地を借景にするのも大きな理由のひとつだ。

「当社は、エンジニア主体の会社としては珍しく、リモートワークを推奨していません。リモートでチャットなどを通してやりとりするよりも、直接話すほうがコミュニケーションの質もスピードも高いと考えているからです。そのためには、毎日行きたくなるような、自宅よりも良い環境のオフィスにする必要があると思っています」

「自宅よりも良い環境」というのは、パソコンやプレゼン機器などの充実だけではない。よりリラックスしてクリエイティブな仕事ができる環境だ。深い緑の絶景は、都心の喧騒を忘れさせ、時間の流れをゆっくりと感じさせる。それが、心をフラットな状態にし、クリエイティビティに良い影響を与えているのだろう。

今のオフィスに移転してきてから、来社した人に「またここに打ち合わせに来たい」とよく言われるようになったと語る広報の小山恵蓮氏。

リモートワークではイノベーティブな仕事ができない

社員に毎日会社に来てほしいと考える理由は、大きく二つある。一つは、イノベーティブな組織づくりのためだという。

「リモートワークのみでできる仕事は、コミュニケーションがあまり発生しない仕事に偏りがちで、イノベーティブな仕事ではなくなってきてしまいます。米国では、IBMやヤフーなど「フェイス・トゥー・フェイス回帰」の動きが目立っているようです。当社は、対面のコミュニケーションを大事にすることでイノベーティブな組織づくりを実践しています。もちろんチャットなどのツールも使っていますが、人は聞き取った言葉だけではなく相手の表情や声、雰囲気などからも多くのことを感じ取って理解するため、内容の重要度や緊急度に合わせてコミュニケーションの仕方を変えています。特に何か新しい企画を考えたり設計する際は、認識を合わせやすいため、対面で話した方が仕事が効率的に進みます」

もう一つの理由は、ウォンテッドリーのミッションである「シゴトでココロオドルひとをふやす」を、社内においても遂行していくためだ。

「仕事がつまらなくなってしまう原因のひとつは、目的を見失ってしまうことにあると思っています。そうならないためには、定期的にコミュニケーションをとり、認識を合わせていくことが必要です。当社では、共用で使っているコーヒーメーカーや冷蔵庫、ウォーターサーバーなどをラウンジスペースにまとめ、会話が自然に生まれやすくなるよう空間を工夫しています。また、代表と、部署が異なるメンバーが一緒にランチをしながらミッション・ビジョンを確認する「Culture Lunch」を定期的に行っています。会社が目指す方向や今注力していること、どんなことに注目しているかなど、仕事の中で感じたことや考えたことをフラットに話し合っています」

執務室の窓の外はウッドデッキが広がる開放的なエリア。

人をつなげる。ふらっと遊びに行きたくなるオフィス

同社では、その他にも社内コミュニケーション活性化の施策として、定期的に全社員でワークショップを行う「Culture Night」や、創業記念祭、合宿などを実施している。オフィスは、ニューヨークのコワーキングスペースをコンセプトとし、シンプルなデザインにアンティーク調の家具を配置。来客を歓迎し、会社とビジネスパーソンをつなぐ「Wantedly Visit」、ビジネスパーソン同士をつなぐ「Wantedly People」の両サービスを体現する場となっている。

「社員や知り合い経由で、日々たくさんの方がオフィスに遊びにきてくれています。そこから生まれたつながりを大切にしていきたいです」と、最後に笑顔で語ってくれた小山さん。取材中、ほかの社員の方々ともすれ違ったが、みな生き生きとした印象を受けた。

「森林の絶景」は窓ガラスを越えて、オフィス内にフレッシュな清々しさをもたらしているに違いない。


ウォンテッドリー
代表者:仲 暁子
本社所在地:東京都港区白金台5-12-7 MG白金台ビル4F
設立:2010年9月
資本金:2億2,595万円
従業員数:70名
事業内容:ビジネスSNS「Wantedly」の企画・開発・運営
グループ会社:Wantedly Singapore Pte. Ltd.
https://wantedlyinc.com/ja


Text=MGT Photograph=松川智一