起業家・アカツキ塩田元規「お酒は心の声を具現化する力を秘めている」【経営者の酒の流儀】

酔ってざっくばらんに話せば、普段見えない素顔が見えてくる。酒席でチャンスを掴む人や資金調達する人、縁をつなぐ人もいれば、アイデアの元にしている人もいる。彼らにとって酒とはどのような存在なのか? 第一線で活躍する酒LOVERの酒の流儀に迫る!


酒がどんな物語を生み出すかが大事

アカツキ共同創業者 代表取締役CEO 塩田元規

「ハートを開くっていうのかな。酒は本当の感情を引きだすものだと思います」とアカツキCEOの塩田元規氏。アカツキはモバイルゲームの開発や横浜駅直通のエンタメ施設「アソビル」の運営など、エンタテインメント領域で事業を展開する急成長中のベンチャー企業。塩田CEOと香田哲朗COOの2トップ経営が特徴だ。

「共同経営はうまくいかないと言うけれど、僕と香田はピッチャーとキャッチャーのような強い信頼関係があります。酒がなくともなんでも話せる間柄ですが、酒が入ることで普段より本心を伝えることができたんです」

アカツキが運営するアソビルの地下1Fにあるアミューズメントカフェ& バーラウンジ「PITCH CLUB」にてビリヤードをプレイ中の塩田氏。

アカツキが上場したのは2016年。当初の予定よりも日程を延ばしてのことだったという。

「上場前は多忙を極め、メンバー全員が疲弊し切っていた。こんななかで上場していいのだろうか、と悩んだ。僕は"延期すべき"と判断しましたが、メンバーは上場に向けて頑張っているので言い出せない。そんな時、香田を飲みに誘った。なかなか切り出せなかったのですが、ハイボールを2、3杯飲んだら勇気が湧いてきた。そこで僕の考えを伝えられたんです」

結果、日程は延期され、最高の形で上場を迎えられたという。

「銘柄よりも、酒がどんな物語を生みだすのかが大事。仕事も酒も人の情熱が見える物語があると面白い。ちなみに日本酒のスタートアップ、clearに個人的に投資をしているんです」

Genki Shiota
1983年島根県生まれ。横浜国立大学電子情報工学科を経て、一橋大学大学院MBAコース卒業。 ディー・エヌ・エーに入社後、アフィリエイト営業マネージャー、広告事業本部ディレクターを経て、2010年にアカツキを創業。


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Text=川岸 徹 Photograph=太田隆生