プロラグビー選手・田中史朗 「”One for all, All for one”の精神を常に持って戦っています」

 毎日の”歩く”ことに”楽しさ”を組み合わせた「FUN + WALK PROJECT」。その考えにもとづき、大丸・松坂屋ではスニーカーなどを取り入れたビジネスでの新しい装いを提案中! この取り組みに共感した「ゲーテ」は、今、全国の大丸・松坂屋店舗にて豪華ゲストを招き”歩きやすい服装”についてトークするスペシャルイベントを開催中だ。3月18日(日)の大丸神戸店イベントでは、ゲストにラグビー選手の田中史朗さんが登場。雑誌「ゲーテ」統括編集長の舘野晴彦とMCを交え、ファッションについてトークを行った。 

ファッションって奥深いし、知れば知るほど自分の世界が広がっていく

――田中選手といえば、ラグビーワールドカップ2015年大会での活躍を覚えている方々も多いのではないでしょうか。全4試合に先発出場し、あの歴史的勝利をあげた南アフリカ戦では、マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれました。今も現役の選手として活躍されている田中選手はやはりユニフォーム姿が印象的なのですが、普段スーツを着る機会はありますか?

田中 移動する時などはチームのスーツをよく着ています。でも、スーツにスニーカーを合わせたのは今日が初めてで、とても新鮮な気持ちです。

――今日のスタイルのポイントはどこでしょうか?

田中 スニーカーですかね。ラグビー発祥の地であるイングランドのシューズメーカーの靴で、タン(足の甲と靴紐の間のパーツ)の部分にユニオンジャックのマークが書いてあるんです。僕自身ずっとラグビーを愛してきたので、その想いもこめてこれを選びました。実は前からこのスニーカー持っていたんですが、なかなか履く機会がなくて。今日初めて履きました。初お披露目です(笑)

舘野 ブルーのジャケットとも、とても似合っていますし、何よりラグビーというスポーツへの愛を感じますね

――やはりスーツには革靴というのがまだまだ一般的かとは思うのですが、こういったファッションをしてみて、いかがでしょうか?

田中 実際履いてみると快適で気持ちがいいです。とても楽で、今日は天気がいいですから散歩でもしたくなります。

舘野 昔はミック・ジャガーやジョン・レノン、アンディ・フォーホルといった人たちが、スーツにスニーカーを合わせたりしていました。それから80年代に公開された『ワーキング・ガール』という映画のなかでも、ニューヨークで働く女性たちはスニーカーで通勤し、オフィスに着くとハイヒールに履き替えていて、それがとてもカッコよかった。

――来年はラグビーワールドカップが日本で開催され、'20年には東京オリンピック・パラリンピックが行われるなど、これからスポーツを通して日本全体が盛り上がっていきます。そんななかスポーツ庁はこの春より、”歩く”ことに”楽しさ”を組み合わせた「FUN +WALK PROJECT」をスタートさせました。これは日々の生活のなかで気軽にカラダを動かして、国民全体の健康増進を図っていこうという取り組みです。このプロジェクトについて、どう思われますか?

田中 素晴らしい試みですよね。日々仕事をしているとなかなか運動をする機会のない人たちも多いと思います。だからこそ、普段からスニーカーを履いて、歩く習慣をつけていくことはすごい大切なこと。歩くことは健康にもいいですし。

舘野 仕事のなかでも、例えば会社のエレベーターを使わずに階段で上がるとか、最寄駅のひとつ前で降りて歩いていくとか、ちょっとした工夫でより多く歩くことができますよね。普段から意識をすることで、結果的に相当な距離を歩けると思います。

――スーツにスニーカーのスタイルを挑戦したいという方へ向けて、どういった点を意識してコーディネートをすればいいでしょうか。

舘野 ポイントは”軽やかさ”だと思いますね。今持っているスーツにそのままスニーカーを合わせるのではなくて、素材をリネンなどの軽いものを新調する、もしくはニットジャケットで合わせてみるとか。パンツも細身のもので、くるぶしが若干見える程度に丈を短くするとスマートに見える。”軽やか”をキーワードに洋服を選んでみるといいとカッコよく仕上がるのではないでしょうか。

田中 少し短いソックスにして、素肌が見えているくらいのほうがカッコいいですよね。僕は今日、日本代表の白と赤が入ったソックスを選びました。

舘野 靴に関して言えば、スニーカーもマラソン用のような小ぶりで軽いものだとちょっとバランスが悪くなってしまうので、少しボリュームのあるタイプの方がいいと思いますね。

――田中選手にはお子さんがいますが、ご家族でも普段の生活のなかにちょっと運動を取り入れたりとか、運動への意識は持たれていますか?

田中 僕の奥さんは元々アスリート(元バドミントン選手の田中智美さん)なので、運動への意識は強く持っていますね。僕がトレーニングをする時は奥さんや子供たちをグラウンドに連れて行って、一緒に身体を動かしたりすることもあります。トレーニング以外でも、時間があるときはタクシー使わずに練習場まで歩いて行ったりとかしますよ。その浮いたお金で、子供にお菓子やおもちゃを買ってあげる。まあ、単純にケチなだけなんですけどね(笑)

舘野 この前サンウルブズの試合を見に行ったんですけれども、ものすごい迫力でした。巨大な外国人選手たちが、まるで牛とかバッファローのようにぶつかり合う。田中選手はあそこで戦っているんだなと思って、その勇気が本当にすごいと思いました。あんなに大きい外国人選手がたくさんいるなかで、田中選手は恐怖を感じたりしないんですか?

田中 正直、むちゃくちゃ怖いです。でも周りの仲間たちがサポートしてくれるので、自分だけがビビってるわけにはいかない。"One for all,All for one"の精神を忘れずに戦っています。

――来年には日本でのラグビーワールドカップの開催が控えていますけども、田中選手は今どのような心境で日々を過ごしていらっしゃいますか?

田中 もちろん常にワールドカップのことは意識していますが、今は目の前の試合をひとつひとつ全力で挑むことを心がけています。6月16日にノエビアスタジアム神戸で日本代表とイタリア代表の試合がありますので、みなさんに応援に来ていただけると嬉しいです。

――では最後に、「FUN + WALK PROJECT ×GOETHEトークイベント」の感想をお聞かせください。

田中 「スーツ+スニーカー」スタイルが、もっとたくさんの人たちに広がっていけばいいなと思いました。自分は正直、今まであまり服装に気を付けてきた方ではないのですが、ファッションってとても奥深いと思いましたし、もっともっと勉強していろいろな人たちとの交流や会話ができるようになると自分の世界が広がるんじゃないかと思います。

スニーカーはラグビー発祥の地であるイングランドのシューズメーカーのもの、ネクタイはラグビー日本代表のイメージカラーである赤色のものを選ぶなど、ラグビー愛に溢れたコーディネート。
Fumiaki Tanaka
プロラグビー選手。1985年京都府生まれ。トップリーグのパナソニック ワイルドナイツ、スーパーラグビーのサンウルブズに所属する。ポジションはスクラムハーフ(SH)。日本代表には'08年に初選出され、'11、'15年のワールドカップに2大会連続で出場。'15年大会は全4試合に先発出場し、歴史的勝利を挙げた南アフリカ戦ではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる。2019年のワールドカップでの活躍も期待される。

Text=ゲーテWEB編集部 Photograph=鞍留清隆