【竹内涼真インタビュー】 "時"を整えてポジティブに取り組む俳優人生

12月23日に最終回を迎えた話題のドラマ、日曜劇場『下町ロケット』で 若手技術者、立花洋介役の好演がまたしても注目を集めている竹内涼真。俳優として 日々の“時”を整え、ポジティブに取り組む彼の仕事、そして腕時計観に、雑誌「ゲーテ」編集長・二本柳陵介が迫った。


ネガティブ要素をすべて排除して一番いいイメージを持っていく

編集長 『下町ロケット』、3年前の出演時より、存在感が増した印象ですね。

竹内 担う役割も圧倒的に今回のほうが大きくなっています。まだ若手の役ですが、率先して会社を引っ張っていったり、こだわり持って仕事に取り組んでいたり、そういう雰囲気作りをしていますね。それに、前より貪欲になっていると思います。作品を面白くするアイデアが出てくると監督に相談してみたり。結果的にそれが採用されないこともありますが、自分もドラマを引っ張っていく人間として参加する気持ちで、演じることができています。

編集長 頼もしいです。竹内さんが好きなサッカーのポジションに例えるなら、どこですか?

竹内 ポジションで言えば、サイドハーフかもしれません。主役の時は真ん中で舵を取らなきゃいけないので、僕はどんどん切りこんでいって、わりと自由にやらせていただいている感じです。

時計:「ダ・ヴィンチ・オートマティック」¥590,000(IWC TEL 0120-05-1868) 洋服:ジャケット¥250,000、ベスト¥110,000、シャツ[参考商品]、ネクタイ¥23,000、チーフ¥16,000、(すべてエトロ/エトロ ジャパン TEL 03-3406-2655) 静物:チェア¥250,000(ウィルクハーン/ウィルクハーン・ジャパン TEL 03-5414-8088

編集長 竹内さんの愛読書は、サッカー日本代表の主将を務めた長谷部誠選手の『心を整える。』だとか。実は、この本の編集を私が担当させてもらったので、そう聞いて嬉しかったんです。

竹内 18歳ぐらいの時に読んだんです。この本から、ポジティブな思考法を学びたくて。成功している人たちは、どういう考え方をしてるんだろうと。やっぱり前向きですよね。不安要素があっても、ポジティブな考え方に変換する人が多い。

「あぁ、ダメだ! 」と思ったら1回落ち着いて、もう1回頭のなかでやり直して

編集長 長谷部選手って、技巧派ではないと思うんですが、日々の"時"の整え方、けじめや切り替え方がすごい。

竹内 ドイツでも長谷部さんはずっと試合に出続けている。それって相当凄いことですよね。精神面でも身体のコンディションでも、一番いい状態を長年保てているんだと感じました。

編集長 竹内さんも長谷部選手と同じく、出演作が続いています。ご自身のメンタルや身体のコンディションを、どうやって保っているんですか。

竹内 自分が一番いい状態で現場に入れるように、常に心がけています。睡眠や食事の問題もありますが、それ以上に脳の部分で気持ちを整えることが大事。ネガティブ要素をすべて排除して、一番いいイメージを持って、それを必ず実現するんだ、と思いながら仕事に行くんです。結構難しいんですけどね(笑)。

時計:「デファイ エル・プリメロ 21」¥1,380,000(ゼニス TEL 03- 5524-6420)

「あぁ、ダメだ! 」と思ったら1回落ち着いて、もう1回頭のなかでやり直して

編集長 いつ頃から、それを?

竹内 20 歳ぐらいから、何回も何回もイメージトレーニングを繰り返してきて、最近やっとそういう癖がついてきたかなって思います。僕はプロサッカー選手を目指していたんですが、結局なれなくて、それは自分にとって失敗だったという意識がありました。何でなれなかったのかと考えてみた時、もちろん技術面もあるんですが、それ以上にプロになっている選手って気持ちが強いし前向き。僕は、ネガティブなところがあるので、意識的にポジティブになれるように少しずつやってきました。

編集長 海外で活躍し続けている岡崎慎司選手もネガティブなところがある。でも、試合開始の笛で切り替わるそうです。

竹内 スイッチの入れ方って、人それぞれだと思うんです。僕は「あぁ、ダメだ!」と思ったら、1回落ち着いて、もう1回頭のなかでやり直して、ポジティブな方向に捉え直すんです。

編集長 役者の竹内さんを見ていると、ネガティブな印象はまったくないのに。

竹内 見せないように心がけています。落ちこみそうになったら身体を動かしたり、他のことを考えるようにしたり。1日のなかで、目標や達成したいことがあったら、ネガティブに考えている時間ってすごくもったいない。そこを排除して、100%行きたい方向に向かったほうが無駄がない。

時計:「レベルソ・クラシック・ ラージ・デュオ・スモールセコンド」¥945,000(ジャガー・ルクルト TEL 0120-79-1833)

腕時計はファッション的にも必ずつけていたい

編集長 俳優という仕事柄、時間のチェックや使い方が大切だと思いますが、竹内さんは腕時計派、スマホ派?

竹内 腕時計は必ずつけます。ファッション的にもつけていたいですし、腕時計を見る男性の仕草にカッコよさを感じます。

編集長 どんなスタイルの時計が好きなんですか。

竹内 ミリタリーウォッチが好きですね。普段の私服はシンプルめなので、それに合わせやすい。でもまだ高級時計を自分で買ったことはないんです。ジャガー・ルクルトの『ポラリス・メモボックス』とかに憧れます。銀座にあるゼニスのブティックを見に行ったこともありますよ。

編集長 お目当てはなんだったんですか?

竹内 3針のパイロットウォッチ。シンプルで、わりと小ぶりなのが好きなんです。大きな時計の存在感もカッコいいと思うんですが、小ぶりだと洋服になじみやすいし、古典的でツウに見える感じがいいかなって。

編集長 初の高級時計を買うのはいつでしょうね。

竹内 そうですね、30歳になるタイミングかな。今から自分をもっと磨いて、腕時計に負けない男になってからですね。


Ryoma Takeuchi
1993年東京都生まれ。2014年『仮面ライダードライブ』で主演。その後、日曜劇場『陸王』、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』などの好演で人気を拡大。’18年、映画『帝一の國』の大鷹弾役で、日本アカデミー賞新人俳優賞ほか、数々の映画賞を受賞。毎週日曜『下町ロケット』放送中。12月1日には2019年カレンダーが発売。


Text=まつあみ 靖 Photograph =中野敬久 Styling=徳永貴士[洋服]、石川英治(T.R.S)[静物]  Hair & Make-up=佐藤友勝