面識がある相手をより深く知るのも"新しい出会い" ~独身のプロが語る恋愛術③

今年3月に発売されて話題を呼んでいる『ハッピーエンドを前提として』(KADOKAWA)。「この世は頭のいい女、がまん強い女ほど幸せになりにくいように仕組まれている」という長い副題が示すように、女性向けに書かれた恋愛本だが、著者は男性。しかも独身・彼女無し。「自身も恋愛に苦労している男性著者による恋愛本」のため、男性が読んでも感心すること・勉強になることが非常に多い。「ゲーテWEB」では、著者のウイさんへのロングインタビューを7回に分けて掲載。今回は結婚したい独身男女の定番の悩み「出会いがない」がテーマだ。

1回目の記事はこちら

「大人だからスマートな恋愛を」と考えて大胆な行動ができない男

結婚の意志はあるけど、出会いがない。そんな悩みは婚活に勤しむ女性の多く抱えており、ウイさんも『ハッピーエンドを前提として』でその話に言及しているが、「30代になった男性にも同じことが言えるはず」と話す。

「人は大人になればなるほど出会いの機会が減っていくし、高校生の頃みたいに『好き!』『かわいい!』という気持ちだけで相手を好きになれなくなる。恋の前では無力になるはずの、相手の収入や年齢なども気になりはじめるし、好いた・好かれた、振った・振られたという恋愛はもう気軽にはできないんです。本来は恋愛の先に結婚があるのに、結婚を意識することで恋愛そのものがスタートできない……という人も出てきますし、デフレスパイラルみたいに恋愛の機会が減っていくんですよ」

また歳を重ねてからの恋愛には、男性側に特有のプレッシャーもある。

「『大人だからスマートに恋愛をしなきゃ』と考えて、思い切った行動に出られなくなる人もいると思います。歳を重ねたがゆえに、『デートの誘いを断られでもしたら恥ずかしくて死ぬ!』くらいに感じている人もいるでしょう。でも恋愛では、ときに図々しく相手を誘うべきだし、『まあ、断られることもあるよね』くらいのスタンスでいることが、それこそ”大人の余裕”なんじゃないかと思います」

新たな一面を知ることにより、友人・知人と恋が始まる可能性も

『ハッピーエンドを前提として』では、出会いを増やす方法についても言及がされていたが、特に面白かったのは「すでに面識がある人の新たな一面を発見するのも立派な新しい出会い」という話だ。

「仲のいい友人として日常的に接している相手にも、まだまだ知らない一面は沢山あると思います。その一面があることを知ったら、さらに仲良くなれる相手もいるでしょうし、それだけで好きになってしまう相手もいるかもしれません。『どこまで自分を友達に晒しているかな?』と自分のことを考えても、多くの人は『友達に見せる用の自分』しか見せていないと思いますが、それは相手も同じなんです」

たしかに友人とたまたま深い話をしたとき、「え、そんな趣味あったの?」「そんな経験があったなんて全く知らなかったんだけど!」と驚き、それをきっかけに仲がさらに深まった……という経験は誰にでもあるだろう。タレントの篠田麻里子が、結婚相手との共通点として「玄米を食べて育ったところ」を挙げて話題を呼んだように、些細な共通点が相手の心に刺さる可能性もある。だからこそ、長い付き合いの知人とあらためて深い話をしてみるのもいいだろう。

「そういえばアイツはもう3年くらい友達で、飲み屋ではよく会うけど、しっかり話をしたことないな……って人とかいますよね。そんな人とサシでお酒を飲みに行くのもいいですけど、ぜひ昼間にシラフで合ってみてほしいです。同じことを職場の人としても面白いともいますよ。仕事上では付き合いの長い隣の席の人が、もしかしたら自分があっけなく恋に落ちてしまう要素を持っているかもしれませんから」

次回に続く

ウイ
1982年山形県生まれ。36歳独身バツ無し彼女無し。自称独身のプロ。自身の恋愛観や失敗談を綴ったブログ「ハッピーエンドを前提として」は2、3ヵ月に1度とろくに更新されないにもかかわらず月間100万PVを超える人気となる。初の著書『ハッピーエンドを前提として この世は頭のいい女、がまん強い女ほど幸せになりにくいように仕組まれている』(KADOKAWA)が好評発売中。7月1日には「おせっかいな店長がいるけど気軽に入れる近所の喫茶店」というコンセプトのオンラインサロン「喫茶 クリームソーダ」を立ち上げた。
Twitter:@ui0723。


Text=古澤誠一郎