【バーチャル占い!】ビジネスリーダーに寄り添う池袋の占い師 ~熱狂ガール03 叶 ここ

国内外問わず、活躍する多くのビジネスリーダーは、考えを整理しアイデアを生むためのブレーンを持つ。ブレーンは同業者のこともあれば、他業種の専門家や、同じような立場の職業人。また、カウンセラーや占い師の場合もあります。誰かと自分を共有することで、日々を客観的に見つめ直したり、仕事や人生の重要な局面でのヒントが生まれる。「お客様の多くは、責任ある役職の方々なんです」。そう言う人気占い師の叶ここさんを訪ねてみた。


その不思議な力は、彼女の「家系」に関係していた

池袋を拠点にしている叶さん。

祖父はスペイン人、祖母はフィリピン人。包み込むような妖艶な雰囲気をまとっている。

占いってどんな感じなのだろう……?

「よくおこなうのはタロットです」と、叶さんはトランプより少し大きなカードを取り出した。

占いが始まると、叶さんの手の動きにぐっと引き込まれる。

(何を言われるんだろう……)

こちらは緊張していても、叶さんは柔らかく涼しげな表情。どこまでも見透かされているような気持ちになってくる。

仕事、恋愛、友人関係、家族、将来。テーマを決めれば、丁寧に向き合う。

そういえば、一対一で自分のことについてじっくり真剣に誰かに考えてもらうことって、ないかもしれない。

「お客さんにはいろんな方がいます。大きな問題がなくても定期的に通っていくリピーターの方や、年1回その年の方向性を考えに来られる方、誰にも言えない悩みを抱えてそれが解決するまで通い詰める方」。なかには「女性に悩みを聞いてもらえるだけで、安心する」という方も。

誰もの心に寄り添い、その人の人生が良い方へ進むよう、アドバイスする。

こんなことがあった。

ある日のお客さんは、疲弊したようすのビジネスマン。仕事がうまくいかず、ストレスで顔色も異常なほど悪かった。

「普通の方なら今すぐ辞めることをすすめる状態だったと思います。けれど、私は辞めない方がいいと感じた。占いでは、それが最善だと感じたら“普通ではありえない”ような可能性も選択肢のひとつとして提示します。もちろん最後に決めるのは、ご本人です」

結局その人は会社を辞めなかった。2年後、見違えるほど充実した表情でやってきて、同じ会社で出世したことを教えてくれた。

「これを握ってください」

透明の天然石を手のひらに置くと、叶さんが上下から包み込むように手を握りしめてくれます。

「これはイエロークォーツというストレスに効く石です。しんどい時に握ると、エネルギーが湧いてくるんですよ」

石をお守りにしている人は多いけれど、叶さんに手を握られると、より強い力が沁みてくるように感じる。

「手相もよくみるんです」

そっと手を添えられ、じっくりと見つめられる。手のひらなのに、まるで心の中を覗き込まれているようだ。手の線を指でなぞりながら「ああ、この線が伸びてますね」「部下の信頼を得るようことに心がけた方がいいですよ」と、真剣な顔で柔らかい言葉をつむぐ。

熱心に聞いていると、「あはは、とってもエロティックな線が出ていますね」。

「手の質感でも、性癖や性質がわかるんですよ。過去何人かぴったりはまる方がいたでしょう?」と見透かされるようだ。実は叶さん、手相の見方を習ったことがない。でもなぜか手を見ればわかった。それが話題になり、いろんな人に見て欲しいと頼まれるようになって、本格的に占いの道に入ったと言う。

その不思議な力は、実は彼女の「家系」に関係していた。

そんな家系に戸惑うこともあったし、占い師と名乗っていいのか迷った時期もあった。でも今は、自分のできることで人の役に立てることが嬉しい、と微笑む。

「スペイン人の祖父は、政治家付きの魔術師……日本で言う陰陽師だったんです。祖母はフィリピンのマガガリ(祈祷師)。だから母も妹も人とは少し違った感覚が感じられます。どうやら私もそうみたい」

占いを終え、洋服に着替えると爽やかな雰囲気に変わった。

仕事の時はミステリアスだが、ふだんはお洒落が好きなひとりの女性。

「自分のプライベートも占うんですか?たとえば、この人と結婚するのかな、とか?」と聞くと、「好きな人のこと?占いせんよ」と笑う。「でもその人とお付き合いするかどうかは、会った瞬間にわかりますけどね」

やっぱりちょっと、ミステリアスだ。

もしかしたら彼女には、他の人に見えている以上のたくさんのことが見えているのかもしれない。そう思わせる包容力がある。思わず、胸に抱えた悩みや、誰にも言うつもりがなかった過去の過ちを告白してしまいそうになる。何を聞いても、そっと受け止めてくれそうな安心感があるのだ。

「じゃあ、お気をつけて」

柔らかく微笑み、雨の池袋に消えていく。

とらえどころのない雰囲気に、二度と会えないような気がしてしまう。

でもきっと、ふと立ち寄れば、「どうしたんですか?」と優しく迎え入れてくれるんだろう。

叶ここ 『池袋バランガン』

Edit & Text=河野桃子 Photograph=フクサコアヤコ Hair & Make-up=三輪昌子 撮影協力(スタジオ)=乙葉ウテナ 池袋占いサロン『Ange~アンジュ~』