【こんなに凄い! 秘書の仕事】決して幻想ではなかった! 経営者を支える才色兼備 part.2

過去に特集すること2回。いずれも大反響を呼んだ名物企画が再び登場。激務の経営トップが少しでも仕事に専念できるよう、また、緊急事態に少しでも早く対応できるよう、陰日向になって奮闘する、秘書というプロフェッショナル。今回も、そんな凄腕たちが続々登場する。

【コーチ・エィ】エグゼクティブアシスタント
遠藤里沙 - Risa Endoh 

アナウンサーから転身。その明るさで周囲を癒やす 
秋田放送、文化放送のアナウンサーを経てフリーキャスターに転身した華麗なる経歴を持つ彼女。親しみやすい笑顔も相まって、悩みや葛藤などとは無縁そうに見える。だがキャスター時代、経営者へのインタビューで、「本音を引き出せない自分に限界を感じ、かなり苦しんだ」という。
 そこで、大学院で経営学を学び、コーチングファームへ転職。現在は会長の秘書業務と並行して管理職層に個人コーチを行う。
「講演や出張などに同行する際には、そのための資料作りを念入りに行います。どんな情報を求めているか、会長の言葉はなくてもそれを察するのが私の仕事。そのためには、会長のさり気ない話にも日頃からきちんと耳を傾けるよう心がけています。コーチとしても成長できる秘書の仕事には、やりがいを感じています」
 会長とスタッフが意思疎通を円滑に図れるのも、彼女のきめ細かい心配りがあってこそ。常に気持ちを汲み取って、笑みとともに相手に伝える。その柔らかい雰囲気に、周囲はいつも癒やされる。


【ユニバーサルミュージック】社長秘書
小野志津 - Shizu Ono 

ピアノの前で微笑む女神はバイリンガルの大和撫子
 いつもはきっちりしたまとめ髪という小野さん。この日はゲーテの撮影のために、ダウンスタイルの巻き髪に挑戦してくれた。その変身を聞きつけ、わざわざ撮影場所に顔を出したCEO兼社長の小池一彦氏は、照れながらも「いいじゃない」とひと言。その何気ないシーンに、ふたりの信頼関係が垣間見えた。
 実は小野さんが秘書になる前、2ヵ月で秘書が4人も交代した。
「私も『業界のことを知らなすぎる。恥をかくから勉強しなさい』と怒られながらの毎日。でも今は表情で機嫌もわかりますし、社長の人間味のある温かい人柄を知って、長くお仕えしたいなあと思っています」
 おっとりした話し方の大和撫子だ。でも英国本社の役員来日時のアレンジも彼女の仕事。そこで入社当初は700だったTOEICのスコアを、終業後に学校に通い、900以上に伸ばした努力家でもあるのだ。
「今は秘書の仕事が楽しい。それと毎日夕方、社長が弾くピアノを聞くのも楽しみです」


【グーグル】戦略事業開発本部 アドミニストレーティブ アシスタント
赤澤啓子 - Keiko Akazawa 

ひまわりのような明るさと母のような包容力を持つ女性
 今どきの女性は実際に母親であっても、他人から「お母さん」と呼ばれるのを嫌がる。若い女性ならなおさらだ。ところが彼女、「むしろ、お母さんと呼ばれたいくらい」と言うのだ。
 グーグルには昨年、小尾一介執行役員つき秘書&チームアシスタントとして入社。職歴は就職以来、ずっと秘書。ただし、初めから秘書を目指していたわけではない。だが、最初の会社の面接時に、「人のお世話をするのが好き」と漏らしたという。無意識のうちに出た言葉が、彼女の人となりを表していたのだろう。やはりというか、秘書の仕事が楽しくなっていったという。それは今も変わらない。
「チームは家族と同じ。例えば、いつもは元気なのに沈んでいるように見える人がいたら、それとなく声をかけたり、関係のない話で笑いを取ってみたり。家族全員がハッピーでいられることが私の願い」
 包み込むような笑顔が魅力の彼女は、今日も「啓子さん、啓子さん」と、お母さんのように慕われ、頼られている。


【シャングリ・ラ ホテル 東京】エグゼクティブ ハウスキーパー付秘書
橋本香澄 - Kasumi Hashimoto 

たゆたう波のごとくしっとりしたその魅力に完オチ
 肩まで届く髪を、鏡も見ず手際よくまとめあげる仕草に目を奪われる。橋本さんは開業2周年を迎えた同ホテルに、エグゼクティブハウスキーパー、八木朋子氏の秘書としてオープン前に入社。ホテル内のすべてのユニフォーム、リネン類、花、客室などの管理を一手に担うセクション。彼女はその部長職である八木氏のスケジュール管理から、発注補佐までを手がける。八木氏とは新卒時に入った以前のホテルで上司と部下の関係。今回、面倒見のよさを買われて秘書に誘われた。
「陰で支えることが好きな性格なんです。八木が褒められると、自分のことのように嬉しい」
 私生活では、結婚して3年。
「会社でも家でもサポート役なので、ある時爆発して。どうして私だけが家事をしなきゃいけないの、と(笑)」
 以来、夫も家事に協力。それでも新幹線通勤の夫のため、車内で食べるおにぎりを朝6時半起きで作る。放っておけない面倒見のよさは、仕事に家庭に、いかんなく発揮されている。


Photograph=アライテツヤ、細居幸次郎
Text=今井 恵、牧 亜津子

*本記事の内容は2011年3月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい