これが私の必殺プレゼント

相手のことを想い、考えに考え抜いてセレクトする。喜ぶ顔が見たい、感謝の気持ちを示したい。名だたる仕事人たちが贈ったプレゼントを大公開!

相手に喜んでもらうため、徹底して準備します

GMOインターネットグループ代表 熊谷正寿
1963年長野県出身。東証一部上場企業グループであるGMOインターネットグループ88社を率いる。ご自身のブログも必見。クマガイコムhttp://www.kumagai.com/


 過去には数えきれないぐらいのプレゼントをしてきたという、プレゼント魔(?)の熊谷正寿氏。
「どうせプレゼントするなら中途半端がイヤなんです。とにかく喜んでもらうためなら徹底的にやる!という姿勢です。プレゼントするお相手は僕が尊敬し、目標とし、時に親身になって相談に乗ってくれる先輩や経営者の方々が多いですね」
 となると、相手は何もかも手に入れている人なのでは?
「だからこそ、すごく悩みます。スペシャルなプレゼントは誕生日の生まれ年のDRCロマネコンティの赤と、DRCモンラッシェの白を見つけ出し紅白セットで。特別な気持ちが伝わりとても喜んでくれて。相手の方に喜んでもらうために選ぶ楽しさは格別です。また、昨年は尊敬する先輩経営者である幻冬舎の見城徹社長を驚かせようと、誕生日にワイキキで花火を上げました。点火の瞬間はおもちゃの起爆装置まで押してもらう念の入れようで(笑)。最初は驚きの連続だったようですが、最後は男泣きしてくれてこちらまで本当に感動しました。サプライズはだからやめられません」

MY SPECIAL PRESENT
DRCロマネコンティ×DRCモンラッシェ

誕生日プレゼントには、生まれ年のワインやシャンパンを贈ることが多いのですが、こちらは本当にスペシャルな組み合わせ。お祝いの意味を込めて紅白で。

ワイン色のピアノ
なじみのワインバーが2階に店を拡張した時、いつも盛り上がりの中心にあるピアノを2階にも、と日頃の感謝を込めてワイン色のピアノを贈りました。

ホノルルで上げた花火
約20分間におよぶ花火と、その様子を写真集にしました。そのほかプライベートシェフ、全米No.1マジシャン、サックス奏者を招き、見城社長の誕生日を盛大にお祝い。

思いを込めて執筆した自著
娘が成人する年の誕生日に、子供に残せるのは“生き様”と“夢をかなえる力”をと思い『20代で始める「夢設計図」』(大和書房)という本を書きました。



夢は音楽を作ってその人だけに贈ること

サマンサタバサジャパンリミテッド代表取締役社長 寺田和正
1965年広島県出身。1994年にサマンサタバサジャパンリミテッドを設立。現在は「サマンサタバサ」を中心に10ブランドを展開。2010年、台湾店を皮切りに海外進出。

 若い女性社員の多い「サマンサタバサ」を率いる寺田和正。社員へのサプライズプレゼントへの力の入れようは業界でも有名。そんな彼が考える、プライベートでのプレゼントは?
「自社ブランドがバッグやジュエリーという女性へのプレゼントアイテムだけに、その中で選ぶことが多いです。逆に、男性にはモノではなくコトをプレゼントするケースが多いですね」
 そんな中での究極のプレゼントは?と聞くと、
「F1のモナコグランプリが部屋から観戦できる、フェアモントホテルの1室をプレゼントしたことがあります。もちろん1年以上前から予約しました」
 さらに寺田さんならではの、サプライズエピソードも。
「神戸コレクションに出演してくれたモデルさんひとりひとりに、スペシャルゲストのミランダ・カーが選んだバッグをプレゼントしました。『あなたにはこれが似合うわ』ってサイン入りで。この“ミランダの見立て”はとても喜んでもらえて。僕の究極の夢は、誰かのために音楽を作って贈ること。憧れますけど、無理でしょうねえ(笑)」

MY SPECIAL PRESENT
モナコGP開催時のフェアモントホテル

モナコグランプリ最大の難所といわれるローズヘアピンカーブが眺められる1室を、1年以上前から予約しておき、とあるクルマ好きの人にプレゼント。

ミランダ・カーのサイン入りバッグ
コレクションに出演した蛯原友里さんをはじめとするモデルさんたちに、来日したミランダ・カーに頼んで、それぞれのイメージに似合うバッグを選んでもらいました。

フェアウェイでの誕生日祝い
お世話になった方の70歳の誕生日、ゴルフ場で70打目を打つその位置にシャンパンとケーキを運び、フェアウェイでお祝い。69打目が池に落ちないよう祈っていました(笑)。

高級ブランドショップを貸し切って買い物
プロモーショナルモデルだった女優のペネロペ・クルスが来日時、閉店後の高級ブランドの店を貸し切り、「好きなものをどうぞ」と時間とものの両方を贈りました。



相手が落ち込んでいる、そんな時にこそ贈りたい

カプコンCEO/ケンゾー エステイトオーナー 辻本憲三
1940年奈良県出身。1983年にカプコンを創業し、世界的なアミューズメント企業へ育て上げる。2007年代表取締役会長に就任。カリフォルニア、ナパのワイナリー「ケンゾー エステイト」オーナーでもある。

プレゼントをしたいと思うのは、相手が落ち込んでいたり悩んでいたりする時、という辻本憲三氏。
「その人の気持ちがプラスになるものを渡す。それがプレゼントの本当の意味だと思うんです。例えば、ゴルフ好きの女性と一緒にコースを回ったりすると、ラフからのショットに苦しんでいたりとか、彼女の悩みに気づきますよね。その時は私のクラブで試してもらい、気に入ってもらえたら、次回のラウンドで『これを使うといいよ』って新しい物を差しあげるんです」
 贈るのはセットではなく、その人の弱点に効くクラブだけ。相手を理解してこその贈答品だ。
 もちろん、オーナーであるワイナリーのワイン「紫鈴 rindo」も重要アイテム。ただし、敢えてハーフボトルを贈りたい。
「ハーフは、1人で飲むのにちょうどいい量。『気分が落ち込んだらこれを飲んでゆっくり過ごして』という思いで渡します」
 ちなみに「あなたの悲しみに寄り添う」がリンドウの花言葉。
「だから、あなたの傍には行けないけど、かわりにこのワインがなぐさめてくれるから……なんて気持ちも込めてね(笑)」

MY SPECIAL PRESENT
テーラーメイド ROCKETBALLZ RESCUE #
5
僕も愛用しているクラブ。ラフに悩む女性には、ラフ抜けがいいこのユーティリティの#5を。球の伸びに悩む女性ならフェアウェイウッドの#7をプレゼントすることも。

紫鈴 rindo 2009 ※写真はフルボトル
これが欲しい!と、逆に指定されることも多くて。2009年はワイナリー施設が完成した年。葡萄栽培から瓶詰まで100%自社で製造した初のエステイトボトルであるんです。

岡本太郎の版画
アートをコレクションしていますが、版画なら負担にならず気軽に飾れるので、300枚以上所有する岡本太郎の版画から、その人に合うものを選んで額装してプレゼントします。

カサブランカ
花はいつも香り高いカサブランカを選びます。花束のほかに、花の部分のみを使用したアレンジをコーディネイターの森美樹さん(PRI-MUS代表)にお願いしています。



クルマ、旅、ジュエリー大きな贈り物は妻へ

ヤマノ アンド アソシエイツCEO 山野エミール
1946年東京都出身。サンタ・マリア・ノヴェッラの輸入販売をはじめ、海外のライフスタイル商品や食品の輸入販売業を手がける。2004年からはハーブティーサロンやリストランテ「ジャッジョーロ」も展開。

 愛妻家で「妻には記念日のプレゼントを必ず贈る」と話す、山野エミール氏。
「中でも大きな贈り物といえば、赤いリボンでぐるっと巻いたポルシェの911かな」
 まるで映画のワンシーンのような話だが。
「いや、本当の話(笑)。当時僕が乗っていた911のターボを、僕の出張中にたまたま乗ったらしく、取り憑かれちゃって。欲しい欲しいと言うものだから」
 妻の誕生日プレゼントに、シルバーの911を赤いリボンで包み、奥様の大好きなカサブランカの花束でデコレーションし、ガレージにスタンバイさせた。
「エンジンがかからないんだけど……って騙してガレージまで連れていきました。その時の驚いた顔は忘れられないね」
 さらに毎年、“夫婦での旅”という大きな贈り物も。
「僕らはアマンリゾートが大好きなの。だから年に1回か2回は必ず行って楽しんでます。今年はブータンのアマンに初めて行ってこようかと。そうそう、来年妻は60歳になるんです。今まで2回贈ったけど、またダイヤモンドになるのかな(笑)」

MY SPECIAL PRESENT
ポルシェ911

ポルシェに特注の大きな赤いリボンを結び、トランクにカサブランカの花束を置く演出です。ガレージに呼び出された何も知らない妻の驚きの顔ったら、生涯忘れませんよ。

アマンリゾートへの旅
妻はアマンジャンキーなんです(笑)。タイのアマンプリ(写真)にハマって以来、妻の誕生日にはバリ島のアマヌサ、アマンキラなどに毎年行きました。今年は初めてのブータン。

ティアドロップ形のダイヤのリング
妻への最初の大きなプレゼントは、香港で見つけたティアドロップ形のダイヤ。キスチョコのひとつに隠して、チョコだと思って銀紙を開けた時のサプライズの演出つきで。

ハート形のダイヤのリング
ふたつめの指輪は、サンフランシスコで買ったダイヤをハリー・ウィンストンで加工してもらったハート形の指輪。靴下の中にそっと入れて「洗濯して」と(笑)。



プレゼントしたいから常に記念日を探してます

デザイナー アラン・チャン
1950年香港出身。ロゴデザインを手がけているインテリアショップ「Francfranc」において、「ホテルライクな生活」をイメージした「Francfranc Hotel and Resort」を発表。

 三井住友銀行のCIやプロダクトデザインでおなじみのデザイナー、アラン・チャン氏。
「僕と妻のサンドラは、お互いに贈るプレゼントは常に相談して決めている。だからあまりサプライズにならないかな」
 個展も開くほどのシルバーウェアのコレクションや日本各地の骨董市を回って集めているキューピー人形コレクションも共通の趣味。洋服も一緒に買いに行くという愛妻家ぶり。そんな彼の最新のプレゼントは?
「僕がデザインした翡翠のリング。友人であるジュエリーデザイナーに制作を依頼し、持っていた翡翠の周りにダイヤモンドをあしらってもらいました。うーん、何の記念にしよう(笑)」
 さらにおととし結婚30周年を迎えたご夫妻。その時はサプライズで妻にキューピー人形のアートをプレゼントしたそう。
「ベルギーのジュエリーアーティストの作品で、2体1セット。妻はジュエリー好きですが、これには驚いたみたい。彼女の好きなキューピーとジュエリー。その両方を兼ね備えているからね」
 お値段は2体で50000US$。間違いなくサプライズ!

MY SPECIAL PRESENT
特大翡翠のリング

彼女はジュエリーが大好きで買うたびに「何の記念日のプレゼントにしてもらおうかな」と言う人(笑)。だけどこれは本当に僕からのサプライズ。翡翠の原石はもともとふたりで見つけ、買っておいたものだけど、指輪にしたのはヒミツ。

キューピー人形のアート
僕と妻が愛するキューピーがベースとなったアート。僕らのキューピーコレクションは1960年~'70年代のものが多く、ほとんどは日本の骨董市で見つけました。贈ったのは、ベルギーのジュエリーアーティストの作品。

龍の手鏡
展示会も開いたことがあるシルバーウェアのコレクションは、15年ほど前、妻にシルバーのアンティークの手鏡を贈ったのがきっかけ。それ以来、夫婦共通の趣味であり、今やコレクション数は600点ほどになりました。


Text=今井 恵、牛丸由紀子 Photograph=清水 尚、茂呂幸正、中林正二郎、久保田育男、アライテツヤ

*本記事の内容は2012年11月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい