割り切った関係と思っていたはずなのに……どうして?【不倫のトラブル回避法】

「道徳にはずれたこと」を意味する不倫。ダメだと分かっていても、つい関係を持ってしまう人は今の時代もいる。特に話題になるのが、既婚男性と独身女性の不倫だろう。今回は恋愛・セックスカウンセラーの西郷理恵子氏に、その不倫で起こりがちな問題と、トラブルの回避法を聞いた。


「大切な30代をメチャクチャにされた」とストーカー化してしまう女性も

既婚男性と独身女性の不倫では、「数は多くはないですが、女性がストーカー化したり、男性の家庭を壊そうとしたりする事例の相談が定期的にあります」と西郷氏。

「不倫を続けた女性の中には、『大切な30代をあなたにメチャクチャにされた』『私は未婚で歳を重ねたのに、あなただけはずっと幸せなんて許せない』と感じるようになり、『奥さんに関係をバラす』『相手の情報や不倫関係をネットに晒す』といった行動に出る人もいます。そうした行動を起こす女性は、お金がほしいわけではなく、相手の人生を壊すことが目的になっているので、弁護士が入っても解決が難しい場合が多いです」

そのようなトラブルに陥った時、「お互いに“割り切った関係”と思っていたはずなのに、どうして……?」と困り果ててしまう男性も多いだろう。

「割り切った関係のように振る舞っていても、女性の中には相手との結婚願望がある人もいますし、関係が壊れるのを恐れて『奥さんとは離婚してくれないの?』と切り出せない人もいます。当たり前のことですが、やはり結婚適齢期の女性が既婚男性と不倫をするのは、女性の立場から考えても望ましくありません」

「妻とは別れるから」と軽々しく言うのはトラブルの元

そもそも男性が既婚、女性が未婚の不倫の場合、男性側は「家庭を維持しつつ不倫関係を楽しめる」という立場にあり、2人の関係は不釣り合いなもの。その自覚が男性の側にないと、トラブルになるケースはやはり増えてしまう。

「独身女性との不倫の場合、『妻とは別れるから』『好きなのはお前だけだ』といった言葉は、女性に期待を持たせることになるので、その場のムードで軽々しく言ってはいけません。そう言いつつ別れる素振りが見えなければ、女性の不満も大きくなりますし、それが行動にも表れてくるでしょう。そうすると男性は『最近、なんだか重いし別れたいな……』と思い始めるでしょうが、彼女の態度がそのように変わる原因は男性側にあるケースが多いです」

冒頭の例のように女性がストーカー化する場合も、男性の不誠実な行動がその引き金となっているケースはあるだろう。そういったトラブルを避けるためにも、未婚女性と不倫してしまった場合は、「相手を本気にさせないこと」が双方のために大切だという。「特に男性は、『自分以外に好きな人ができたら、自分から離れていいんだよ』という意思を何らかの形で示すべきです」と西郷氏。

「その伝え方にも気を配らなければなりません。関係を持っておいて、『君とは結婚する気は一切ないからね』とは言いづらいでしょうし、そんな言い方をされたら女性も怒ります。一方で、『僕は君のことを好きだけど、もし独身の素敵な男性と出会えたら、僕は止めることはできないな』『本当は僕も、君が独身の男性と付き合って結婚する人生を応援したいと思っているよ』という言い方ならできるはず。彼女への思いやりを優しい言葉で表しつつ、あなたと結婚する意思はない……ということを暗に伝えられれば、女性の側も納得しやすいです。とはいえ、男性も嫉妬深いので、なかなか『別の男のもとに行っていい』とは言えないんですけどね」

そもそも不倫をしている男性は、その女性との関係で自分の寂しさを埋め合わせている部分があるだろう。だからこそ簡単に相手を手放せないわけだが、本気で相手を思いやる気持ちがあるのなら、「相手には相手の人生がある」と考えるべきなのだ。

「不倫を続けている独身女性からは、『平日は彼が私の家に来てくれるけど、休日は奥さんと楽しく過ごしているんだろうな……と思うと寂しいです』といった相談はよく受けます。男性は家族がいるのに、女性は1人という状況はやはりフェアではありません。だからこそ男性は優しさを示すべきなのですが、『俺だって忙しいなか時間を作って会ってやっているのに、これ以上ムリな要求をするな!』みたいに言う人がいるんです。そんなことを言われたら、女性も『私がどれだけ我慢してると思ってるの!』と言い返したくなりますよね」

巧みに不倫を続ける男性にある「相手に期待を持たせない」優しさ

道徳に外れる行為を共にする関係であり、自分のほうが精神的安定を保ちやすい立場だからこそ、男性は思いやりを持って相手に接することが大切になる。特にトラブルもなく不倫を続けている男性は、そういった気づかいが上手なのだという。

「不倫慣れしている男性は、不倫相手の女性と会っている時間はすごく優しく接します。一方で、それ以外の時間はほとんど連絡もしない。もちろん『妻とは別れるつもりだ』とも言いません。そのような態度を取られると、『連絡をくれない時間には、きっと奥さんにも優しくしているんだろうな』『彼は私と別れても、また別のいい人を見つけられるだろうな』と女性は想像します。だから深追いをしにくくなるわけです」

変に相手に期待を持たせないことも、ある種の優しさ……というわけだ。

だが、そんな優しさと潔さのある男性にかえって惚れ込んでしまい、「私は奥さんがいてもいいんです」とズルズルと不倫関係を続けてしまう人もいるという。そうやって女性を巧みに繋ぎ止める男性は“不倫上手”と言えるかもしれないが、その女性の人生に有益な存在とはいえないだろう。

「やはり不倫はいいことではない、というのが大前提です。そして既婚者と独身者の不倫であれば、ストレスが多いのは独身者の側。相手が独身の場合は、2人が不釣り合いな関係であることを強く自覚して振る舞うようにしてください」

Rieko Saigo
恋愛セックスカウンセラー。1980年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。日本性科学会 会員。日本性機能学会 会員。東邦大学医学部医学科客員講師。オールアバウト恋愛ガイドも務める。恋愛セックスカウンセラーとしては、2006年から現在までに5000件以上の恋愛や結婚、性に関する相談業務を行うほか、企業や地方自治体向けに研修・講演会を実施。「エキサイトお悩み電話相談室カウンセラー」では、2017年度の「恋愛カテゴリー」で年間人気ランキング1位を獲得した。


Text=古澤誠一郎


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