グループ解散、事務所倒産…失意のK-POPアイドル【マッスル美女FILE23】

昨今、韓国では健康志向が高まり、身体を鍛える人が増えている。韓国の各地で大小さまざまなボディビル大会や"美ボディ・コンテスト"が開催されており、ここから輩出された"マッスル美女"たちが脚光を浴びている。その筋肉美をもつ女神をシリーズで紹介する。


"スポテイナー"に変身する元K-POPアイドル

過去にこの連載で紹介したオ・ダウンやイ・ウンジのように、韓国フィットネス界ではかつてのK-POPアイドルが次々とマッスル美女へ華麗な転身を遂げている。女性にとって運動で鍛えた健康的な美ボディが一種のステータスとなっているなか、そこに活躍の場を見出す元アイドルも珍しくない。

かつてK-POPガールズグループ「1NB」のメンバーとして活躍したキム・ジャヨンも、その健康美が注目を集めるひとりだ。

キム・ジャヨンは、韓国の有名オーディション番組『プロデュース101』(Mnet)の出演経験も持つ実力者。歌とダンスを愛する彼女にとって、コンサートや音楽番組のステージは最も生きがいを感じる“人生の光”だったという。

しかし、華やかなアイドル人生は長く続かなかった。グループは結成からわずか5ヵ月足らずで解散を迎え、その後まもなくして所属プロダクションも倒産してしまった。

ただ、注目すべきは、そこで彼女が取った決断だろう。

他の事務所に所属して再びアイドルを目指すこともできたはずだが、キム・ジャヨンはそれよりもボディメイキングに没頭する道を選んだのだ。生きがいであったアイドル活動ではなく、自身の身体と向き合うことを選んだのはなぜだったのか。

「デビューから間もなくしてグループが解散、さらに事務所まで倒産して失意のどん底に立たされました。そんな辛い時期に私を元気づけてくれたのがウェイトトレーニングでした。無気力な日常に活力が生まれ、トレーニングを重ねるうちにもっと計画的に、もっと専門的にボディメイキングをしたいと思うようになったんです」

大好きな歌やダンスよりも、最も辛い時期を支えたウェイトトレーニングに希望を見出したわけだが、そこからの彼女の成長ぶりは相当なものだった。

レッスン生時代から続けてきたスクワット、プランクなどを地道に継続。またアイドル時代の経験を生かして、有酸素運動にダンスを取り入れて身体を絞っていった。

特に力を入れているのはヒップアップトレーニングだという。ダンベルやケーブルマシンを利用したスクワットとドンキーキック(四つん這いの状態で足を後ろへ蹴り上げるトレーニング)が最も効果的だと話す。

そうしたなかで、「わくわくするような新しい挑戦をしたい」と考えた彼女は、フィットネス大会にも挑戦。韓国メディアから“オンチャンニョ”と称され、関心を集めるようになった。“オンチャンニョ”とは、「オンドンイ(お尻)」、「チャン(最高)」、「ニョ(女)」を合わせた造語だ。

昨年には韓国最高峰のボディビル&フィットネス大会『マッスルマニア』にも初出場。惜しくも受賞は逃したが、キム・ジャヨンに落胆する様子はない。彼女は大会後、こう振り返っている。

「歯を食いしばって頑張った5ヵ月間のわりにステージでは満足な姿を見せられなくて、自分に対して恥ずかしさと憤りを感じたときもありました。でも、改めて思うのは“自責の念は、私にとって障害にしかならない”ということです。

自分の未熟さを素直に受け止めて、自責の念は早いうちに一掃して、次の準備に取り掛かります。もっともっと自分を磨いて強くなって、努力した成果のすべてを出し切れるようになりたいです」

これからもフィットネス大会には出場し続けたいと話すキム・ジャヨン。

いずれは“スポテイナー”(スポーツとエンターテイナーを合わせた造語)としてマルチに活躍することを夢見ているというが、失意のどん底で出会った運動という新たなステージで、元アイドルがどんな活躍を見せるか注目したい。

参照: 女優、チアドル、元アイドルなど『2018マッスルマニア』参加の“女神”たちを一挙大公開!!

Text=S-KOREA Photograph= MAXQ MAGAZINE /s-korea.jp