山岸舞彩 フリーアナウンサー 「ストイックにしか生きられない。でも、誰かにほめてもらいたい」

NHKのスポーツニュース番組で注目を集め、この4月から『NEWS ZERO』のキャスターに転身。今、最も活躍が期待されるフリーアナウンサー、山岸舞彩の、華やかなルックスの陰に隠されたストイックで情熱的な仕事魂とは!?

「120%イケる!」と思って仕事に臨みたい
 日本女子大学文学部日本文学科を卒業し、書道は師範という腕前。幼い頃始めたゴルフのベストスコアは75、水泳ではジュニアオリンピック東京都大会に出場した経験も持つ。文武両道、かつチャーミング。まさに秘書にうってつけだ。
 そこで、今回、山岸さんに演じてもらったのが社長秘書。それも、接待の席で目の前に登場した商談相手が元カレだったという、少々意地悪なシチュエーションを用意して、だ。
 日頃冷静沈着な秘書が、この難関にどう対処するのか。心の動揺を周囲に悟られないよう、ビジネスライクに振る舞うのか、それとも……。
「私だったら、彼に『久しぶり、元気!?』と明るく声をかけ、上司には『実は、元カレなんです!』と打ち明けてしまいます。隠し事は苦手ですから。
 でも私、秘書にはまったく向かないと思います。私がイメージする秘書は、細やかな気配りができて、仕草が上品で、控えめな女性。だけど私、真逆ですもん。商談の席でも、『盛り上がっていて、なんだか楽しそう。私も入れて~!』と、いつのまにか話の中心になっているかもしれません(笑)」

ドレス¥89,250、靴¥45,150(ともにエンポリオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL:03-6274-7070)、イヤリング¥588,000、ペンダント¥630,000(ともにTASAKI/TASAKI TEL:0120-111-446)、時計¥681,450(ベダ&カンパニー/DKSHジャパン TEL:03-5441-4515)

一歩間違えればマイナスイメージを持たれそうなことも、さらりと口にしてしまう。一部メディアで言われるようなイメージとは正反対の印象なのだ。裏表がなく、真っ正直で男気溢れる。言葉を濁したり、曖昧な笑顔でごまかしたりはいっさいない。自分の想いや考えを、言葉を尽くして語ろうとしている。その姿勢はどんな仕事でも変わらない。
「ニュースを読むにしても、リポートにしても、自分が理解していないことや知らないことを口にするのがイヤなんです。それは『伝える』仕事をする身として、当然だと思っています」
 ルポものなら、現場で感じたリアルな想いをしっかりメモし、それを織り交ぜた原稿を自分自身で書く。インタビューであれば、相手について時間が許す限り情報を収集し、それを頭に叩きこんでから臨む。きっと根がまじめで、堅実なのだろう。
「私にとってはたくさんの取材のなかのひとつでも、相手にとっては“大切なたったひとつ”かもしれません。それを『このくらいでいいか』と手を抜いてしまったとしたら、自分で自分が許せません。いつでも『120%イケる!』と確信した状態で取り組みたいんです」

どんな仕事にも全力投球。ゆえに、今一番の悩みは「時間がないこと」だという。それは、4月から『NEWS ZERO』のキャスターを務めるようになってから、さらに切実なものに。
「ありがたいことに、たくさんインタビュアーの仕事をいただいているのですが、事前リサーチが追いつかなくて」
 1日の睡眠時間は平均4~5時間、自宅にいる時も含め、ぼんやり過ごす時間はないという。暇さえあれば、資料に目を通す。
「自分で自分の首を絞めているなぁと思いますが、性格なのでしかたない(笑)。私が仕事で一番大切にしているのは、『ストイックであること』なんです。もっとも、負けず嫌いだから、周囲の方から『今日よかったよ』と、毎日ほめてもらいたいという気持ちもあるんですけどね」
 ストイックといえども、そんなかわいらしい一面も持つ。人懐っこい話し方に加え、こうしたがんばりもあって、番組スタッフからの信頼も厚い。そして、それが仕事への意欲・情熱をさらに高めることに。

ジャケット参考商品、スカート¥92,400、シャツ¥120,750(すべてヴィクトリア ベッカム/ステディ スタディ TEL:03-5469-7110)、靴¥91,350(ジミー チュウ/ジミー チュウ TEL:03-5413-1150)、鞄¥312,900(ヴァレクストラ/ヴァレクストラ・ジャパン TEL:03-3563-5505)、イヤリング¥588,000(TASAKI/TASAKI フリーダイヤル:0120-111-446)

イヤなことは記憶に残らない。幸せなヤツだなと思います

「期待されると俄然張り切っちゃうんですよね。でも、モチベーションがあればムリが利くみたいで、どんなに忙しくても、休めなくても、意外と大丈夫。逆に、目的がないほうが体調を崩すくらい。第一、ディレクターさんをはじめ、スタッフのみなさんはもっとハードだし、大変です。カメラの前に立つ私が甘えたことなんてしていられません」
 時には、しんどいこともある。それでも、家族や友達相手に「聞いてよ~」と喋りまくれば、「すぐに忘れられる」という。
「超ポジティブですね。イヤなことは記憶に残らない思考回路になっているみたいで。自分でも幸せな性格だと思います。気難しいと評判の人に取材することになっても、いいところに目を向けるからか、けっこうスムーズに話が聞けたりしますし」
 仕事は楽しいほうがいい。これもまた、山岸さんの信条。

「ご一緒した方に『面白いヤツだな。また仕事したいな』と思ってもらえたらすごく嬉しい。だからやっぱり気を抜けないし、常に全力です(笑)」
 こんなスーパーレディーが心ときめかせるのは、いったいどんな男性なのだろう。
「前向きで、がんばり屋で、想像力豊かで、常に挑戦し続ける男性は素敵ですね。上司だったら、『責任は自分がとるから、思い切りやってみろ』と背中を押してくれる人。その言葉があるかないかで、こちらのやる気が全然違いますから!」
 猪突猛進を地で行く。今後さらに進化し続けるその姿から、目が離せない。

MAI YAMAGISHI
1987年東京都生まれ。日本女子大学在学中よりモデルとして活動を始め、東レ水着キャンペーンガールに選出。その後、フリーアナウンサーに転身し、2011年4月から2年間、『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』(ともにNHK)のメインキャスターなどを務める。今年4月から『NEWS ZERO』(NTV系)の月~木曜放送のキャスターとして出演中。


Photograph=丸谷嘉長 Text=村上早苗 撮影協力=レストラン タテルヨシノ

*本記事の内容は2013年5月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい