チャーミングなひと Vol.2 パンツェッタ・ジローラモが語る「チャーミングなひと」

雑誌「LEON」の創刊以来、表紙を飾り、モデル以外にもタレントや俳優など幅広く活躍するパンツェッタ・ジローラモさんは、まさにチャーミングな男の代名詞といえるだろう。そんな誰からも好かれ、女性たちにモテる理由は、イタリアの伊達男が秘めた気骨にあった。普段は見せない、その素顔に迫る。  

MR.GIROLAMO KNOWS WHAT IS CHARMING.
パンツェッタ・ジローラモさんにズバリ聞く モテる男はチャーミングですか?

スーツ¥136,000、シャツ¥31,000(ともにボリオリ)、タイ¥13,000(ブリューワー)、チーフ¥6,800(ロダ/すべてコロネット TEL:03-5216-6521)
PANZETTA GIROLAMO
1962年イタリア・ナポリ生まれ。大学で建築を学んだ後、88年から日本在住。日本とイタリアの掛け橋となり、2006年騎士の称号「カバリエレ~イタリア連帯の星勲章」を受章。昨年「連続して最も多くファッション誌の表紙を飾った数(男性モデル)」の記録でギネスワールドレコーズ2014の世界記録に認定。「LEON」は01年に創刊。「ちょいモテオヤジ」「ちょい不良(わる)オヤジ」など数多くの流行語を生み、今も新たなトレンドを発信し続けている。

少年の心を抑えると人間としてつまらない
 常に時代のトレンドを追うライフスタイル誌において14年もの長きにわたり、表紙モデルを務めるのは世界的にもまれであり、昨年ギネスワールドレコーズにも認定された。パンツェッタ・ジローラモ氏はこの間変わることなくスタイリッシュな男の姿を表現し続けてきた。
「いつも私が思うのは、歳を重ねるということはワインと一緒ということ。ワインは時が経つほど熟成し味が増します。でも大切なのはワインセラーで保管するということ。そうすることで品質を維持し、さらにおいしくなります。ただほっておくだけではいけないし、少し意識しなければいけないところもある。人間で言うなら身体であったり、好奇心であったりね」
 チャーミングな男とは歳をとっても本人が老いを意識せず、気持ちや中身が少年の頃から変わらない。その部分を抑えてしまうと人間としてつまらなくなるし、それは顔にも出るという。そのためにもまず楽しいことに関心を持つ、と続ける。
「家を一歩出るたびいつも旅のように感じます。今日はどんな人に会うのか、どんなことが起こるのか。その期待と楽しみが心の中にあるから、たぶん周囲からもそう見られるのだと思います。いろいろなものに感動して、経験を積むことでさらに感性は研ぎ澄まされていくのでしょうね。でも無理をしないことも大切。ファッションでも背伸びしている人を見かけますが、それはおかしいですからね」

スーツ¥152,000、タイ¥16,000、チーフ¥16,000(すべてボリオリ)、シャツ¥28,000(アリーニ/すべてコロネット TEL:03-5216-6521)、ニット¥85,000(マッシモ アルバ/マッシモ アルバ 東京 TEL:03-5411-5651)、眼鏡¥44,000(アイヴァン 7285/ブリンク TEL:03-5775-7525)、ベルトはスタイリスト私物

実はシャイだった自分を克服するために

 チャーミングな男にはイタリアの俳優マルチェロ・マストロヤンニの名を挙げる。
「ジゴロのような役が印象的ですが、根はすごくまじめで恥ずかしがり屋だったとか。実は私もシャイだったので、なんとかその壁を壊そうと人前でスピーチし、そうすることで新しい世界が広がりました。マストロヤンニもきっと自分の性格を克服しようと努力したんだと思いますよ。それが歳を重ねて、いい味になった。そういう深い部分のある役者が好きだし、チャーミングに感じますね」
 男の味とはテクニックではなく、見かけを飾るだけでは何もわかっていないのと同じと断言する。それは仕事に向き合う彼の姿勢にも通じるのだ。
「モデルをする時は、見る人にリアリティーを感じさせるような親近感を出すことを心がけています。トップモデルに比べれば容姿も見劣りする私に何が求められているか、何ができるか、いつもそれを考えています。タレントや役者をする時もそう。意外に思われるんですが、私は仕事に関してはストイックだし、我慢強いんですよ」
 そうしたプロ意識を秘めているからこそ、活躍の場はさらに広がっているのだろう。
「でもそれは難しいことではなく、まずは続けること。そうすれば結果は出てきます。日本のことわざにもあるじゃないですか。石の上にも三年ってね」
 それも特に女性に対してね、まずわがままを聞いてあげること──なるほど、モテる男の金言である。


Direction=島田 明 Text=柴田 充 Photograph=若木信吾 Styling=櫻井賢之
Hair & Make-up=MASAYUKI(The VOICE)

*本記事の内容は2015年3月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。
'14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。('14年3月以前は原則、税込み価格)