恋愛学の第一人者、森川友義教授が語る! 成功のカギは酒にあり!?

酒は男女の距離が縮まるツールにもなれば、大失敗の種にもなりうる可能性を秘めているもの。早稲田大学で日本初の授業『恋愛学入門』を教える森川友義先生に、スマートかつ戦略的に女性との距離を縮める酒席でのコツを教えてもらった。


攻めあぐねている時に使いたい3つの必勝法

自分はほどほどに酔い、相手の女性を酔わせて手に入れるというのは昭和の時代。それよりも、粋に飲んでムードをもりあげ、お互いの精神的距離を縮め、あわよくば女性の恋心の火を灯させる、といきたいものだ。今回は気になる女性との距離をぐっと縮める、3つの恋愛テクニックについて話そうと思う。

まず1つ目は、お酒を飲むときの位置どりだ。

スティンザー効果」というのをご存じだろうか。スティンザー博士が30年かけて導き出した実験結果で、恋愛に応用できるのだ。結論から述べれば、座る位置どりで、好意が上がりもするし、下がりもするというもの。

例えば、正面に対峙してお酒を飲むのは最悪で、敵対意識を醸成してしまう。他方、誘った女性との関係を良好なものにしたいと思ったら、正面ではなく真横に座るか、あるいは斜め前、ふたりの間の角度が90度になるように座るのがベスト。お互い手の届く位置に座れれば、女性側からの何気ないボディタッチも期待できる。

2つ目は、会話においては「短距離会話法」を採用したい。

これは、肉体的距離が近づくと心理的な距離も近づくという心理学者ケーゲル博士の実験に基づいた法則を利用したモテ戦略で、親密ゾーン(50センチ)で話をするのと社会的ゾーン(2メートル)で話をするのでは、親近感がまったく異なるというものである。

酔った勢いで物理的距離が近づくと、適度の緊張感が生まれ、視覚、聴覚、嗅覚の相互作用によって心の距離も縮まる。近くで話せば話すほど効果的。ここで重要なのが互いの体臭をかぎあう距離(HLA遺伝子の相性を確認する)にあり、相手の体臭をいいにおいと感知する瞬間が恋に落ちる瞬間なのだ。肩が触れるようなカウンターのバーで一緒にお酒を飲む時間こそ、恋心を生じさせる絶好のチャンスなのである。

この「短距離会話法」の応用が、3つ目の「秘密の共有戦略」になる。

「秘密の共有」とは「ひそひそ話をしたり、秘密を打ち明けたりすることで、精神的かつ身体的距離を狭め、相手の好意を引き寄せる方法」である。

例えば、「そのカクテル、おいしそうだね。ちょっといい?」と言って試し飲みするだけでもOK。あるいは、「実は誰にも言っていない恥ずかしい秘密があって。聞いてくれる?」でもいい。一方的に自己開示してもいいのだが、できれば相手の女性に自己開示させたいところだ。

酒の席こそチャンスは多い。人の心理を理解し実戦を重ね、望む結果を手にしてほしい。

Tomonori Morikawa
1955年生まれ。国連専門機関、オレゴン大学客員准教授などを経て、2004年より早稲田大学国際教養学部教授。日本における「恋愛学」の第一人者としても知られる。


Illustration=MAIKO SEMBOKUYA