看護師はゴルフ好き? 〜熱狂ガール08 みさこさん【バーチャルデート】

心の底から熱くなり、興奮し、熱中してしまう何かを持っている”熱狂ガール”に迫るコーナー。今回はゴルフ歴3年のみさこさんとゴルフ練習に来た。


子どもの頃はかけっこビリの運動音痴

やってきたのは、アコーディア・ガーデン 東京ベイ。みさこさんが初めて通ったというゴルフ練習場だ。平和島駅から徒歩8分と近く、区内住宅街にある穴場で、毎週火曜日のレディースデーは半額以下になったりとサービスも充実している。

秋らしい赤のスカートと、清潔感のある紺ストライプのシャツ。施設内の充実したゴルフショップで新しい靴下を買い、ブースへと向かう。

「よろしくお願いします!」

ストレッチで全身をほぐした後、実際に打つ前には「素振り練習器」で素振りをし、体を慣らす。

「運動はさっぱりできないんですよ」とはにかむみさこさん。ゴルフを始めるまではほぼスポーツをしたことがない。しかも、子どもの頃はかけっこビリの運動音痴。それが「ゴルフはハマるよ」と言う友達の話を聞いているうちにその気になり、すぐにゴルフセットを購入した。

「はじめは、ゴルフはお金持ちの大人のスポーツだと思っていたんです。でもやってみると全然違う。運動が苦手でも、筋力が強くなくてもできる。何歳になっても楽しめるスポーツだと感じました。友達には「勢いで始めたんだからすぐにやめるでしょ」と言われたけど、ハマってしまいましたね(笑)」

今では月5回、シーズン中は月10回はゴルフのコースに出る。完全にゴルフの虜だ。

『ゴルフはビジネスパーソンの嗜み』とまで言う人がいるほど、デキる男に人気のスポーツだ。みさこさんは仕事の人や友人などいろんな人と周るが、「ゴルフで性格がわかるから面白い」とも言う。年齢も立場も性別もいろんな人が長時間一緒にいるので、だんだんその人がどう言う考えの人かがわかってくるそうだ。なるほど、ビジネスパーソンが関係を深めたり、相手のタイプを知ったりすることに適しているスポーツなのだろう。もちろん単純に「楽しい」「気持ちいい」という魅力もあることは、ゴルフクラブを握るみさこさんの笑顔を見ていればよくわかる。

「写真撮られるの、下手なんですよ」。少しだけ困ったように言うが、カメラが向いていてもいなくても、つねに笑顔のみさこさん。

球を打つ合間にも「何か飲みます?」「はい、おしぼりです」と、さりげなく気が利く。痒いところに手が届くように、こちらが気づく前にさっとサポートしてくれる。けして前に出ずに周囲を気遣う様子に、いつの間にか自然と距離が近づいてしまう。

打った球が明後日の方向へ飛んでしまうと、「ああ〜!」と声をあげながら、その場で崩れ落ちた。その時も満面の笑顔なので、場が明るくなる。ひとしきり「やっちゃった〜!」と悔しがった後、「もう一回打ってもいいですか?」と前のめりに。一見控えめだけれど、もしかすると、かなり負けず嫌いなのかもしれない。

3年前、ゴルフと同時にヨガも始めた。今ではかなり体が柔らかい。ただ、もともと足首が柔らかく、球を打った後もぐにゃりと回転してしまう。

「クセなんです。足首が回るのと、打った後にジャンプしちゃう。直したいなあ」

鏡を見ながらフォームをチェック。すると、打つたびにうまく飛ぶようになる。練習すれば目に見えて上達するのが楽しいのも、ゴルフにハマった理由のひとつだ。

今、平均スコアは100前後、ベストスコアは89。「80台はこれ1回きりで……死ぬまでにもう一回80台が出したい!」と言う。90は取れても89は難しいゴルフ。厚い90台の壁を、もう一度越えてみたい。

普段、みさこさんは看護師として働いている。半年前に医療アートメイクのクリニックに転職してからは、男性の薄毛、無毛症、脱毛症の方のアートメイクの施術を行う。

患者さんにベッドに横になってもらい、頭側に腰掛ける。頭部や眉毛など1~2時間かけてじっくりと施術していく。細かい作業だ。皮膚の細部までじっと覗き込まれるのは緊張するが、頭に触れられているうち眠くなってしまう人も多いそうだ。

全身を使い5キロ以上を移動するゴルフと、指先を使い毛流れの1本1本まで目をこらす施術。マクロとミクロを行き来する生活が、彼女の広くさりげない気遣いに繋がっている気がする。


Edit&Text=河野桃子 Photograph=原治達浩 Hair&Make-up=猪本有佳子
Cooperation=アコーディア・ガーデン東京ベイ ジョイゴル クリニック「メディカルブロー」