高輪ゲートウェイで体感した未来のモビリティ社会とは?【吉田由美の世界のクルマ見聞録㉛】

カーライフエッセイスト・吉田由美は、クルマの最先端を肌で感じ続ける"現場主義者"。そんな彼女が「見て、聞いて、乗って、感じた」クルマの最新事情とはーー。

J-WAVEのラジオ番組に出演!

イノベーションに注目するJ-WAVEのラジオ番組「INNOVATION WORLD」 (毎週金曜日20:00~22:00) 。私も時々、移動中などに聞いています。

8月15、16日に、その番組と連携したトークセッション「INNOVATION WORLD COMPLEX 」が、今年3月に開業されたばかりの高輪ゲートウェイ駅前の特設会場で開かれました。ここでは「Takanawa Gateway Fest」というイベントが9月6日まで開催されていて、その中では完全予約制でトヨタの次世代モビリティ「歩行領域EV(立ち乗りタイプ)」や顔認証技術で鉄道を利用できるタッチレスサービスのデモンストレーションなども行われています。

当初は今年6月に開催予定でしたが、コロナ禍の影響を受けてこの時期となり、感染予防とソーシャルディスタンスを保ちながらの実施です。

このスペシャルな2日間のテーマは「モビリティが作る未来」。展示ブースでは、JR東日本が新しいアプリ「Ringo Pass(リンゴパス)」や、 「Suica」を使って鍵を開けられ るシェアサイクル、時刻表のリアルタイム検索、東北MaaSなどをご紹介。ほかにも、沖電気の「AIエッジロボット」や、アイドルに扮した遠隔操作ロボット、フォーラムエイトのVRシュミレーター、会場内でお蕎麦をデリバリーするZMPのロボット「デリロ」、パナソニックのロボティクスモビリティ(自動追従電動車いす)の体験などがあり、なかなかの充実ぶりでした。

そして、トークセッションは2日間で6回行われ、いろいろな職業や切り口からの視点が面白く、私のような「知りたがりさん」にはまさにピッタリな企画。ゲストも豪華で、残念ながら私は見られませんでしたが、建築家で高輪ゲートウェイ駅をはじめ新国立競技場などを手掛けた隈研吾氏や、クリエイターのライゾマティクス代表。斎藤精一氏のトークセッションもあったり。

実は、そのイベントの初日トップバッターとして私も「MaaSが創るスマートシティとは」というトークセッションに、J-WAVEナビゲーターのDJ TAROさん、モータージャーナリストの河口まなぶさんとともに登壇させていただきました。

©MIKI ANZAI

「MaaS」も「スマートシティ」も最近、よく耳にするトレンドワードだと思います。「MaaS」は「Mobility as a Service」の略で交通機関とITを用いて、人々が効率よく便利に使えるようになるシステムのこと。日本でも鉄道会社や自動車メーカーなどが研究を始めています。

簡単に言うと、目的地をアプリに入力すると、電車、バス、タクシー、地下鉄、カーシェア、シェア自転車、シェアバイクなど自家用車と徒歩以外のすべての交通手段、利用時間、料金を提案し、予約や支払いもスマホでOKというサービスのことです。

これは北欧が進んでいると言われていますが、その理由は環境意識が高いことや、もともとの町の作りなどもあり、人々が便利に暮らすための手段として始まったようです。そういえばパリなどでも目につくのはシェアリングの電動キックボードだったり、シェア自転車、シェアバイクなど。日本でも最近、都内では赤いシェア自転車をよく目にします。

ただ、これまで、日本を含めて各国でサービス自体はあるものの、それぞれが独自のサービス、独自の申し込みをせねばなりません。それを一括で決済まで行うのがMaaSです。

日本では「駅すぱあと」など、乗り換えアプリで目的地までの電車移動は交通手段や所要時間、料金までは表示してくれ、「Suica」などで支払いはできますが、すべてそれぞれ。これらが広く使われることで便利になるのはもちろん、ご高齢の方などへの買い物支援や過疎地域での活用などにも期待が寄せられます。

そして、私たちのもうひとつのトークセッションのキーワードは「スマートシティ」でした。ここでは、今年1月にCESでトヨタ自動車が発表した「Woven City(ウーブン・シティ)」の話をご紹介しました。ロボットやAI、自動運転、MaaS、パーソナルモビリティ、スマートホームをすべて実験できる街を静岡県裾野市のトヨタ東富士工場の跡地に2021年初頭に着工予定で作るというものです。いろいろな実証実験がすでに日本の地方都市などでも行われていますが、トヨタの場合は2000人が暮らす実験用の街を作ってしまうという……。たしかにこのほうが効率がよいのかもしれません。

「Woven City(ウーブン・シティ)」

そして注目するモビリティとして私がご紹介したのが、ベンチャー企業のSKY Drive(スカイドライブ)による「空飛ぶクルマ」です。「空飛ぶクルマ」は、ドローンのようなデザインで、電気で飛ぶ完全自動運転、そして垂直離着陸できることが大きな特徴です。スカイドライブが製品として開発しているのが無人の小型運送機「カーゴドローン」と、人も乗れる、いわゆる「空飛ぶクルマ」である、コンセプトモデルの「SD-XX」。全長4m×全幅3.5m×全高1.5m。前後2人乗りで電動モーター、プロペラが8つあるドローンスタイルです。

飛行速度は100㎞/hで、航続時間は20~30分。地上も60㎞/hで走れて航続距離は20~30㎞とのこと。陸上を走っていて、混んでいたら空路で目的地を目指す……。葉山から六本木まで20分で通勤が可能になるとか!

まさに夢のある話ですが、すでに有人飛行の実験も何度も行っているのだとか。ちなみに私とのトークセッションはありませんでしたが、イベント2日目のトークセッションでSkyDrive代表取締役・福澤知浩氏が参加するトークセッションもありました。

「空飛ぶクルマ」は、実際には難しい部分もあると思いますが、私も機会があれば乗ってみたいし、夢が膨らみます! ちなみにこのトークセッションは、9月21日(月・祝)18時~、J-WAVEの特番で聞けるそうです。

私たちだけにではなく、ほかの皆さんのトークセッションも放送されるので、ぜひ聞いてくださいね!

吉田由美
吉田由美
岩手県生まれ。カーライフ・エッセイスト。自動車評論家(日本自動車ジャーナリスト協会理事)。短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクター経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で自動車雑誌を中心に、テレビ、ラジオ、web、女性誌など広く活動中。3つのブログを展開し、中でも「なんちゃってセレブなカーライフ」は、ピーク時で1日約20万アクセスを誇る。持っている資格は、普通自動車免許、小型船舶1級、国内A級ライセンス、秘書検定、ECO検定、カラーセラピー。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本ボートオブザイヤー選考委員。 現在はYouTubeで「クルマ業界女子部チャンネル」を立ちあげて出演中。
気になる方はこちらをチェック