【特集グッチ】今もっとも観るべき! と言わしめるGUCCIの刺激的なプレゼンテーション

ファッション業界において誰もが見たいと呼び声が高いグッチのランウェイ。 パリ・ミラノコレクション取材歴20年の記者が語るその魅力とは?


ファッションのプロたちが称賛するグッチのショー

服が持つ魅力、演出、エンタテインメント性。それらが三位一体となり、面白さを発揮するのが、ファッションショーの醍醐味だ。そのなかで業界関係者に”今もっともヤバい”と言わしめるグッチのショーについて、毎シーズン欠かさずチェックしている繊研新聞の小笠原拓郎氏にうかがった。

「ブランドにとってショーは、自分たちが持つ世界観をどのように伝えるかが本来の役目。その点、ランウェイに手術台を設置し、モデルが自身の頭部を抱えた2018-’19の秋冬 コレクションは、演出的にもすごく面白かった。アレッサンドロ・ミケーレの特徴である西洋の美、シノワズリ、オリエンタリズム、古着という普遍的な美に独特な毒がミックスされていて、グッチを象徴する世界観が凝縮されていたと思います」

一見、奇抜さだけを狙ったかのように思われるショーだが、ランウェイで披露された服は、実に計算されたものでもある。

「今のグッチは、毎シーズン同じメッセージを発信している。デザイン的にインパクトの強いボリューミーなものの上にボリューミーなアイテムを重ねることで、シーズンを越えても着られるように考えられているのです。これができるのも、ブレない世界観を提案し続けるコンセプトがあるからでしょうね」

ファッションのプロたちも称賛するグッチのショーは、観客をワンダーランドへと引きこむ。スペクタクルに満ちた"アツい"ショーは今後も目が離せない。

繊研新聞 主任
小笠原拓郎(Takuro Ogasawara)
1966年愛知県生まれ。’92年ファッションビジネス紙『繊研新聞』の記者に。’95年から欧州のコレクションを担当し、20年以上、世界中の最新ファッションを取材している。

Text=いとうゆうじ Photograph=Exits_Courtesy of Gucci