ランボルギーニが開発した"水上のスーパーカー"がカッコいい!【吉田由美の世界クルマ見聞録㉘】

カーライフエッセイスト・吉田由美は、クルマの最先端を肌で感じ続ける"現場主義者"。軒並みイベントや取材が中止になっている今だからこそ、「見て、聞いて、知った」クルマの最新事情とは――。

ランボルギーニ創立年の1963年を記して開発!

今回は、陸の上ではなく、海のお話。

実は私、ランボルギーニのチーフデザイナー、ミーチャ・ボルカート氏から昨年に直筆のデザイン画&サインをいただて以来、すっかりファンに(笑)。ボルカート氏のInstagramをフォローしているのですが、そこにカッコいい船の写真が投稿されていると思っていたら、最近ランボルギーニからプレスリリースが届きました。

ランボルギーニ社とイタリアンシーグループ「Tecnomar (テクノマール)」がランボルギーニの創立年の1963年を記念した限定モデル「Tecnomar for Lamborghini 63(テクノマール・フォー・ランボルギーニ63」を発表! つまり、スーパーカーではなく、スーパーモーターヨット!

ランボルギーニのデザインチーム「チェントロ・スティーレ」と「イタリアンシーグループ」は、史上最強のランボルギーニ「シアンFKP 37」とセッションを開催したことから今回のコラボが実現したそうです。

「シアンFKP 37」は、2019年のフランクフルトモーターショーで公開されたランボルギーニ初のハイブリッドモデル。しかも、ハイブリッド車では世界初となるスーパーキャパシタを採用し、「アヴェンタドールSVJ」の6.5リッターV型12気筒ガソリンエンジンをチューニング。ランボルギーニ最強の819PSのパワーを叩き出します。エクステリアデザインは、スーパーカー世代が泣いて喜ぶ「カウンタック」からインスピレーションを受けたという、いうなれば「現代のカウンタック」。

「シアンFKP 37」と筆者

そして「FKP 37」とは、'19年8月にお亡くなりになった元フォルクスワーゲン会長のフェルディナント・カール・ピエヒ氏の頭文字で、「37」は、ピエヒ氏が生まれた1937年からきています。ランボルギーニは経営が困難だった際に、フォルクスワーゲンに買収されたことによってブランドが再生したため、「命の恩人」に敬意を称したものです。

ランボルギーニの創業年である1963年にちなんで限定63台で価格は200万ユーロ(約2億4200万円)。しかし、発表の時点ですでに完売しています。

シアンFKP 37

この「シアンFKP 37」に刺激を受けて作られたのが「Tecnomar for Lamborghini 63」ですが、大きな特徴はスピードと軽量化技術。

2基のエンジンによる最高速度は60ノット(111.12㎞/h)。カーボンファイバーを使用し、全長63フィートで重量は24トン。

エクステリアは、実に先進的で未来的、そしてスポーティ! 艇体と上構は、流体力学を専門とする造船技師が開発した高性能の外板でできています。デザインは1960年代と'70年代にマルチェロ・ガンディーニが手掛けた「ミウラ」や「カウンタック」に現代の解釈を加えたそうです。

さらに、抜群の空力性能も発揮します。バウライトは、「シアンFKP 37」とランボルギーニのコンセプトカー「テルツォ・ミッレニオ」に敬意を表したY字型デザインとなっています。

インテリアは、軽量化と機能性を目的とした高性能素材とハイテクな技術で、メイド・イン・イタリーの伝統を継承。ランボルギーニらしい、すっきりとしたラインと六角形やY字モチーフが組み込まれ、またオーナーの好みを実現するフルカスタマイズが可能です。幅広い選択肢の中から船体や装飾のカラーを選べるほか、インテリアについては2つのバージョンで各種素材を組み合わせることができます。

計器類は、車のコックピットを海洋風にアレンジしたもので、航行システムや制御システムすべてを配置。ランボルギーニのスーパースポーツカーと同じように、ディテールはカーボンファイバー仕上げ。スポーツシートとスーパースポーツカーのステアリングホイールを模した操縦桿には、ランボルギーニのカーボンスキンが使用されています。スタート/ストップスイッチはランボルギーニのエンジン起動に使用されるものとまったく同じで、2つのエンジンそれぞれにスタート/ストップスイッチが採用されています。

第一号の完成は2021年初頭の予定。価格や日本での販売時期が気になりますが、それは今の時点ではまだ公表されていません。

それにしても"水の上のランボルギーニ"、めちゃくちゃカッコいい!  是非、実物を日本でも見たいので、どなたか購入してください!(笑)

吉田由美
吉田由美
岩手県生まれ。カーライフ・エッセイスト。自動車評論家(日本自動車ジャーナリスト協会理事)。短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクター経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で自動車雑誌を中心に、テレビ、ラジオ、web、女性誌など広く活動中。3つのブログを展開し、中でも「なんちゃってセレブなカーライフ」は、ピーク時で1日約20万アクセスを誇る。持っている資格は、普通自動車免許、小型船舶1級、国内A級ライセンス、秘書検定、ECO検定、カラーセラピー。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本ボートオブザイヤー選考委員。 現在はYouTubeで「クルマ業界女子部チャンネル」を立ちあげて出演中。
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