懐かしの“スーパーカー消しゴム”ブーム再来の予感!?【吉田由美の世界クルマ見聞録㉙】

カーライフエッセイスト・吉田由美は、クルマの最先端を肌で感じ続ける"現場主義者"。そんな彼女が「見て、聞いて、乗って、感じた」クルマの最新事情とはーー。

一世風靡したスーパーカーブーム

少し前、ランボルギーニ・カウンタックの取材に行った先で面白いものを見つけました。“スーパーカー消しゴム”です。

1970年代に一世風靡したスーパーカーブーム。この世代の方から「懐かしい~」という声が聞こえてきそうですが、実は私も弟がいるので当時のスーパーカーブームを経験しています(年齢がバレてしまいますが……笑)。

「ランボルギーニ・カウンタック」「フェラーリ512BB」「ロータス・ヨーロッパ」「ランチャ・ストラトス」「ポルシェ・ターボ」……。

当時はスーパーカーの車名と形を弟と一緒に覚えたり、地元で開催されたショーに行ったり……。スーパーカーとともに子供たちの間で流行ったのが、ス―パーカー消しゴムです。子供たちは学校の机の上にコースを作って楽しんでいました。

その日、私がお会いしたスーパーカーの持ち主、赤間 保さんもまさにスーパーカー世代の方。そして、子供の頃の夢を叶えた方でもあります。

赤間さんも子供の頃、スーパーカー消しゴムで遊んでいたそうです。ちなみに当時のスーパーカー消しゴムの遊び方は、ボールペンのバネの力を利用して消しゴムを飛ばして距離を競ったり、学校の机の上にコースをつくり、机から落とさないよう、なおかつ速さを競うものだったようです。

そして赤間さんは現在10台のスーパーカーを持ち、自身が所有する5台のランボルギーニの消しゴムを作って販売。また、伝説の「ランボルギーニ・イオタ」の話を絵本にした『アヒルのジェイ』の作者でもあります。

そんな赤間さんに、なぜスーパーカー消しゴムをつくることになったのか、お話を伺いました。

――まず、スーパーカーを10台も持つようになったきっかけを教えてください。

「ある日、同年代の仲間と子供時代のスーパーカー消しゴムの話になり、盛り上がったまま中古車屋さんにフェラーリなどのスーパーカーを見に行きました。その時、中古車屋には販売用のフェラーリ328や、テスタロッサがあり、運転させてもらったら、20年ぶりのクラッチ操作とフェラーリサウンドに興奮し、子供の頃の思い出が蘇りました。その時、子供の頃に一番好きだったカウンタックを運転してみたいと思っていたら、数日後に横浜のフェラーリショップに、カウンタック・アニバーサリーが入庫したという連絡があり、手に入れました。それからは、自分で集めたというより、そのアニバーサリーがスーパーカーブーム当時のビンテージスーパーカーを呼び寄せているかのように情報が集まってきて、気が付いたら10台のスーパーカーが集まっていました」

――スーパーカーを人に見てもらうための会社を設立されたそうですね。

「夢だったスーパーカーを集めても心が満たされることはなかったんです。でも、信号待ちの時に外人さんや幼稚園児くらいの子供たちが笑顔で見てくれたことが最も嬉しかった。その出来事から車を集めることができた者の使命として、老若男女を笑顔にするビンテージスーパーカーを駐車場に置いておくだけではなく、できるだけ多くの人に見てもらう活動をしようと決意し、遠隔地までクルマを4台運べるトラックを製作し、会社を立ち上げました」

――「ランボルギーニ・イオタ」の絵本や消しゴムを作ったきっかけは?

「子供たちにビンテージスーパーカーが持つ美しさや不思議な力を知ってもらいたかったからです。ランボルギーニ・イオタをキャラクターに置き換えて絵本を作れば、子供たちも興味を持ってくれるかもしれない、と。絵本に興味がない子には、遊びのなかで興味を持ってもらうために、僕らが体験したスーパーカー消しゴムを入り口にしようと思い、絵本と消しゴムの製作をほぼ同時に開始しました」

赤間さんはご自身で所有しているビンテージスーパーカーのなかから「イオタ」「ミウラP400 SV」「ウラッコP250 S」「カウンタックLP400S」「カウンタック25thアニバーサリー」の5台のランボルギーニ車で『復刻! 超精密 ス―パーカー消しゴム』を製作。これらはランボルギーニ公認だそうです。

しかもクルマの下部分が滑りやすいように工夫がされていたり、飛ばすためのボールペンはバネの力を強くして飛びやすいよう改良が施されています。それで下敷きを2枚つなげた盤の上でゼロヨン競争したり、カーリングしたり。

子供の頃の夢を叶えながら社会貢献、なんとも楽しく、羨ましく、そして素晴らしい活動です。

詳しくは、赤間さんの会社「GGF-T」のホームぺージからどうぞ。

吉田由美
吉田由美
岩手県生まれ。カーライフ・エッセイスト。自動車評論家(日本自動車ジャーナリスト協会理事)。短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクター経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で自動車雑誌を中心に、テレビ、ラジオ、web、女性誌など広く活動中。3つのブログを展開し、中でも「なんちゃってセレブなカーライフ」は、ピーク時で1日約20万アクセスを誇る。持っている資格は、普通自動車免許、小型船舶1級、国内A級ライセンス、秘書検定、ECO検定、カラーセラピー。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本ボートオブザイヤー選考委員。 現在はYouTubeで「クルマ業界女子部チャンネル」を立ちあげて出演中。
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