今買うべき服! ネオヴィンテージなCOMOLIのタイロッケンコート【MB】

発行する有料メルマガは個人配信者として日本一の規模を誇り、出版する書籍は累計100万部を突破するカリスマファッションアドバイザーMB。彼にビジネスパーソンのための、 いま投資すべきファッションアイテムやテクニックをシリーズで教えてもらう。 

COMOLIのタイロッケンコート  

トレンチコートは数あれど私のワードローブに絶対欠かせないのがこちら。COMOLIのタイロッケンコート。

トレンチの起源は今から100年も前に遡ります。イギリス軍の将校用にバーバリーが開発したものが起源とされていますが、実はそれこそが「シングルブレストのタイロッケンコート」であったとされています。ダブルブレストのトレンチコートも一足遅くしかしながらほぼ同時期に登場していますが、そちらは同じくイギリスのアクアスキュータムが作ったもの(諸説あります)。バーバリーもアクアスキュータムも現在まで連綿と続くトレンチコートの老舗ブランドですが、その先駆けはバーバリーであり、また最初の一作は「タイロッケン」と呼ばれるシングルブレスト型であったとされているのです。

では何故100年前のイギリスでトレンチコートが必要だったのか、それは1900年代初頭の社会情勢に背景があります。科学技術が高度化し殺傷力の強い兵器が登場した当時、戦時は塹壕戦(地面に隠れながら戦う戦闘形態のこと)が主流となりました。身を隠しゆっくりと慎重に戦わねば一瞬で殺されてしまうため、雨水や泥の中塹壕(地面に掘った穴のこと)を這って戦うことに。しかしながらこの戦い方では兵器による死者は減るやもしれませんが、他方感染症や衛生面が問題となったのです。そこで「水の侵入を防ぐコート」の製造が急務となり、撥水性の高い素材(ギャバジン)を使って作ったトレンチコートの登場となるわけです。

今回紹介するタイロッケンコートはそんな1900年代のイギリスを彷彿とさせるクラシカルなもの。言われてみれば現代のトレンチコートよりもパーツ類が少なくクラシカルな印象があります。ボタンが幾重にもあるダブルブレストのトレンチコートと異なりシンプルなデザインは物資の少ない戦時を想像させます。

さて、そんな必然性や機能性から生まれたタイロッケンですが、現代においてそのファッション性の高さが再評価されています。なんといっても最大のメリットは「フォーマルとカジュアルのハイブリッド」にあるでしょう。現代主流となっているダブルブレストのトレンチコートはどこか冠婚葬祭を彷彿とさせるフォーマル感があります。二列に並んだボタンや長い着丈、そして大きなサイズの襟など、葬式などで見かけるフォーマルスーツに近い印象があるのです。だからこそトレンチコートは上手に着こなさねば「仕事着」に見られてしうまう……。大概のショップスタッフはファッション初心者にはトレンチコートでなくステンカラーコートをおすすめしますが、その辺りに理由があるでしょう。

ところがタイロッケンコートはトレンチコートと似た様な襟のサイズやデザインながら、シングルブレストになっているのです。ボタンが1列になっておりトレンチらしい重厚感がさほどない。かといってカジュアルコートのようなくだけた印象も勿論ないので、「フォーマルライクなんだけどフォーマルすぎない」程よいバランス感があるのですね。

大きめの襟は小顔効果を生み出し、長い着丈と広い身幅は体の線を綺麗に隠してくれる。キメすぎにならずにかといってラフすぎることもない程よく土臭い印象のタイロッケンコートはまさに現代のファッショントレンドにぴったりです。

COMOLIのタイロッケンコートはそんなヴィンテージ感あふれる1900年代のコートを忠実に再現。美しいシルエットと扱いやすい現代的な素材でネオ・ヴィンテージな印象「古いけど新しい」新鮮な見た目を与えてくれるのです。

MB
ファッションバイヤー/ファッションアドバイザー/ファッションブロガー/作家。誰もが理解できる「オシャレの教科書」KnowerMagを運営。ブログ「最も早くオシャレになる方法KnowerMag」を運営。発行する有料メルマガは個人配信者としては日本一の規模を誇る(配信メディアまぐまぐにて)。書籍『最速でおしゃれに見せる方法』、漫画『服を着るならこんなふうに』など多数。関連書籍累計100万部突破。