【アマン京都】洛北の静寂の地に日本で3つめの「アマン」が誕生

「京都にアマンができる」といわれて約20年。本当にできるのか、と世界中のアマン・ジャンキーやホテル・フリークたちをやきもきさせた幻のリゾートが、ついに京都・洛北の地に産声を上げた。


喧騒とは無縁の静寂な森の庭

鷹峯、鷲峯、天峯からなる鷹峯三山の麓に息づく、手つかずの自然。数々のアマンを手掛けてきた建築家・故ケリー・ヒルが、この地を見出したのはおよそ20年前だという。紆余曲折を経て2019年11月1日、「アマン京都」がこの静寂の地に生まれた。

苔生した石畳を緩やかに上っていく。

サンスクリット語で"平和なる"を意味する「アマン」は、1988年に誕生した小規模ながらも非日常的な体験ができるプライベートなリゾート・コレクション。現在は21ヵ国で32のリゾートを展開中だ。ひとつひとつのリゾートがその土地の歴史と文化を体現し、美しいロケーションに溶け込むように佇む。世界中の熱狂的なファンを持つ唯一無二の存在である。

「アマン京都」は日本で3つめのアマン。自然林を有する約32万㎡の敷地内の2万4000㎡に客室やダイニング、スパなどの施設が点在する。かつての所有者が織物美術館を創るために、日本各地から集めた大小さまざまな石や、年月を経て青々と育った苔、椿や山紅葉など樹々が茂り、自然の森に迷い込んだような心持ちになる。

初夏には鮮やかな新緑が、秋には美しく紅葉が彩る。

京都駅から車でおよそ30分、ゲストを迎えるのは1石400Kgもある左右の石門。アライバルパビリオンでウエルカムドリンクを味わった後、客室に案内されチェックイン。26室ある客室は、いずれも緑豊かな庭に面し、リビングはもちろん広々とした檜の浴槽に居ながら庭を眺めることができる。敷地内奥にあり夏には蛍が舞う「蛍」、桜や紅葉を楽しめる「芒」、この地の名を冠した「鷲ケ峯」は241㎡というキッチンも備えた存在感あるスイートだ。

ヴィラタイプの客室は、自然の森にとけこむようなミニマルな建築で、この地の豊かな自然を大切にしたいというケリー・ヒルの想いがうかがえる。

ダイニングは、朝食からディナーまでイノベーティブな食事やお茶を一日中味わえる「ザ・リビングパビリオン by アマン」と、季節の日本料理を楽しめる「鷹庵」のふたつ。客室と同じく鮮やかな森の景観に面し、心洗われるような清々しい時を過ごせる。

木のぬくもりある客室で静かな時を過ごし、京都の食材をふんだんに使った料理を堪能、露天温泉も備えたスパで心身を癒す。そこにはリゾートならではの日常から離れた時間が待っている。

特筆すべきは、石畳の道やどこまでも続くかのような森の小径など、散策道が施設の周囲にあること。癒すだけでなく自然の中で体を保つウエルネスな場になっているのだ。

「アマン・スパ」には、近郊に湧く天然温泉を備えた露天風呂が。

敷地内に滞在して自然散策のほか充実したスパや料理を満喫したくなるが、徒歩20分の金閣寺やこの地を所有したと伝わる本阿弥光悦を祀る光悦寺まで足を延ばすのもいい。

自在にアレンジできる京都旅の楽しみが、「アマン京都」の誕生でまた一段と深まった。

AMAN KYOTO
住所:京都市北区大北山鷲峯町1番
TEL:075-496-1333
料金:1泊1室2名利用¥110,000~(諸税・サービス料別)
室数:26室(内スイート2室)
アクセス:京都駅から車で30分
http://amankyoto.com

 
Text=中井シノブ