愛犬・来竟貴(ルイキ)×Wakiyaオーナーシェフ脇屋友詞「時間を共有すればするほど、お互い成長できる」

新型コロナウイルスによる不安な空気はいまだ続いている。さまざまなニューノーマルが生まれる中、知らず知らずのうちに心身には疲労が蓄積していることも。こんな時は生きる原点に立ち返りたい。犬や猫という全力で生きるかけがえのない存在が教えてくれることは、ただただ懸命に生きるーー。そんな相棒の姿こそ、今を生きる指針となるのではないだろうか。「生涯、最愛の相棒」を再録。

「高級料理にふさわしい振る舞い、できます」

中国料理でトップを走り続けるWakiyaのオーナーシェフで、小学6年生の双子の父親である脇屋友詞氏。来竟貴(ルイキ)との出会いは、娘さんが「犬と暮らしたい」と言ったのがきっかけ。だが3年が経ち、今では最も脇屋氏に懐いているそう。

「来竟貴は誰と一緒にいるのが得なのか、わかっている。例えば、家で子供たちに正座をさせて懇々(こんこん)と説教するでしょう。そんな時、来竟貴は僕の隣に座って、『君たち、わかっているんだろうな』って顔をしています。我が家では僕が王様、来竟貴は王子様といったところです(笑)」

脇屋氏は来竟貴を可能な限りどこへでも連れていく。新幹線に乗って関西まで旅行に行くこともあれば、フランス料理店や高級鮨店にも同行させる。

「2、3時間過ごしても、一度も吠えません。ペット用のキャリーバッグから顔を出し、静かにしています。次も一緒に来たいから、『ここでは利口にしておこう』って考えるんですかね」

脇屋氏は自身の店にも犬連れの客専用のテラス席を設けた。

「犬と一緒にいたい人たちの気持ちがわかりますから(笑)。犬とは時間を共有すればするほど、お互いが成長していけるものなんです」

Yuji Wakiya
1958年北海道生まれ。15歳で料理の道に入り2001年「Wakiya一笑美茶樓(いちえみちゃろう)」をオープン。社会貢献活動にも取り組み、’14年には黄綬褒章を受章。(ルイキ・トイプードル・オス・3歳)

Text=川岸 徹 Photograph=飯本貴子

※記事は2018年2月号より再録。2017年12月22日現在のものとなります。