女性から見たランボルギーニの現在地とは? ~吉田由美の"世界のクルマ"見聞録①

カーライフエッセイスト・吉田由美は、日本列島だけでなく世界中のさまざまな国にひとりで飛び、クルマの最先端を肌で感じ続ける"現場主義者"である。「ゲーテ」ウェブ版では『吉田由美の"世界のクルマ"見聞録』と題し、彼女が実際に現地に出向き「見て、聞いて、乗って、感じた」ことをレポート。第1回は、あるひとりの女性が取締役に就任して以来、大きな変革を遂げているランボルギーニの現在地を追う。


最先端のハイテク企業

ランボルギーニといえば派手なデザイン、大排気量のエンジン、迫力のあるエグゾーストの音、ぞくぞくするようなパフォーマンスを放つスーパースポーツカーブランドとして知られています。

さらに創始者のフェルッチオ・ランボルギーニ氏がフェラーリに対抗してスーパースポーツカーを作ったという背景からも、猛々しいスポーツカーブランドとして認識している人も多いことでしょう。

しかし、実はランボルギーニ社は、最先端のハイテク企業でもあります。たとえば軽くて丈夫なカーボン(=炭素素材)はラグジュアリーなスーパースポーツカーであるほど多様されていますが、ランボルギーニは「フォージド・コンポジット」を開発し、「ウラカン・ペルフォルマンテ」や「アヴェンタドールSVJ」に採用しています。

これによって軽量で、強度も保たれているうえに製造効率も上がっています。また空力面においても最新の「ALA(=エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティ―バ)」を採用した「アヴェンタドールSVJ」では、「ALA2.0」へと進化しており、「アヴェンタドールSVJ」がニュルブルクリンクで世界最速のラップホルダーの記録を持っているのも、これらの効果が大きいのです。

ひとりの女性により、大きく変わったランボルギーニ

カティア・バッシ氏

新技術ももちろん魅力的ですが、そもそもランボルギーニはプロポーションにもこだわりがあり、すべてのランボルギーニのモデルには共通のDNAが宿っています。

そんなランボルギーニが、今、大きく変わっています。

それは、ひとりの女性がランボルギーニ初の女性取締役となり、CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)になったことがきっかけです。

彼女の名前はカティア・バッシ氏。バッシ氏は、アストンマーティン・ラゴンダの副社長兼ブランドのマネージング・ディレクターやフェラーリのライセンシングマネージャー、F.C.インテルナッツィオナーレミラノのコマーシャルディレクター、イタリアにて米プロバスケットボール協会(NBA)のカントリーマネージャーなどで手腕を振るってきた切れ者。

彼女はランボルギーニを、「女性にもアピールしたい、女性にもスーパースポーツカーを楽しんでもらいたい」と考え、世界中の各分野で活躍する女性たちとコミュニケーションを取り、そして応援するプロジェクト「ランボルギーニFAB」を始めたのです。

"日本代表"として呼ばれた私

「FAB」に呼ばれた15人の女性たち。

「FAB」とは「Female Advisory Board」の頭文字を取ったもので、昨年から世界9都市で女性たちを招待し、意見交換会を行ってきました。東京では昨年5月に15名が招待され、ほかにもシンガポール、ロサンゼルス、シドニー、ドバイ、ニューヨーク、香港、ミラノ、ロンドンで開催され、現在FABのメンバーは67名。この中にはランボルギ―ニオーナーもいますが、ランボルギーニに乗ったことがない女性もいます。職業もさまざまですが、その中から今回は13名を「FABアンバサダー」としてイタリアに招待。そのランボルギーニ史上初めての女性のためのスペシャル2days「ランボルギーニFABイベント in サンターガタ・ボローニェーゼ」に、なんと私も"日本代表"として呼ばれました。

第2回では、その2日間で見たランボルギーニの現在の世界観を思う存分に記そうと思います。

Yumi Yoshida
岩手県生まれ。カーライフ・エッセイスト。自動車評論家(日本自動車ジャーナリスト協会理事)。短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクター経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で自動車雑誌を中心に、テレビ、ラジオ、ウェブ、女性誌など広く活動中。3つのブログを展開し、なかでも「なんちゃってセレブなカーライフ」は、ピーク時で1日約20万アクセスを誇る。持っている資格は、普通自動車免許、小型船舶1級、国内A級ライセンス、秘書検定、ECO検定、カラーセラピー。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本ボートオブザイヤー選考委員