"Oh my god!"がちょっと大げさすぎて言いづらい時に使いやすい英語は?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と日本人含め各国人からお叱りを受けつつ、覚えたフレーズの数々。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第24回!

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ラグビーW杯が教えてくれた"deserve"の本当の意味

ラグビー発祥の地・イギリスでも、現在日本で開かれているラグビーワールドカップでとても盛り上がっています。特にイングランドとスコットランドは永らくライバルのような関係ですので、日本対スコットランド戦の様子も大きく報道されました。発行部数34万部を誇るイブニング・スタンダード紙ではざっとこのように書かれていました。

「前日までの台風の被害状況さえわからないなか、黙祷と国歌斉唱で始まった試合、スコットランドはその感情と会場のエナジーで吹き飛ばれてしまったのかもしれない。試合が中止されるのか否か、不安な思いで一夜を明かした選手たち、そして会場に泊まり込み早朝から会場の清掃をしたスタッフ、横浜スタジアムにいたすべての人にとって、とても特別な試合になった」

台風の影響を報じ、その被害に対しての哀悼の意図とともに「なぜ未だティア2という概念が存在しているのか、スーパーラグビーから撤退させられた日本のサンウルブスはどうすればいいのか、どうやったら格上げができるのか、疑問がたくさんある。明らかに日本は強くなっているのだから」とも伝えています。

Japan deserve place at the top table after thrilling victory lifts nation in wake of deadly typhoon.

上記がこの記事のタイトルです。意訳すると「凄まじい台風の後の劇的勝利、日本は準々決勝に行くにふさわしい」というようなことになると思います。他にもラグビー関係の記事を探して新聞を見ているとdeserveという単語が多く出てきます。

deserve=受け取る価値のある 

という意味で、日本語には存在しない動詞かと思います。しかし受験英語レベルの単語ではあるので覚えている方も多いと思うのですが、私はあまり出合う機会がなく今回のニュースを見ていてこの単語の存在を思い出した次第です。

一方で日本対スコットランド戦が行われるか否かわからない状態だった、10日の「デイリー・メール」紙はとても辛辣な内容でした。ざっと意訳するとこういうことです。

「ワールドラグビーは日本開催を100%正しい判断だったと言い切っているが、しかし本当にそうだろうか。地震と違って台風は季節が予想できる。この季節は避けるべきではなかったのか。日本人は『しょうがない』という言葉とともに、度重なる自然災害や戦争から立ち直ってきた。しかし、それは一方で戦争を受け入れたり、惰性で政治家を選び続けていることと関係している言葉だろう」

こちらの記事にもdeserveがありました。

their team does not deserve its berth in the last eight by default.

「日本は、スコットランドと戦わずに準々決勝に進むに値しない」という意味になるかと思います。実に厳しいです。試合が行われて本当によかったです。

ちなみにここで紹介されている「しょうがない」はこのように説明されていました。

“Shoganai” is the belief that if a matter is beyond your control, the best course is to accept and move on.

(「しょうがない」とは、出来事がコントロールできないもので、受け入れて進むことが一番の解決方法である、という信念)

deserveという動詞が日本語にはないのと同じように、「しょうがない」という概念も英語にはないことに改めて気づかされた記事でした。

地下鉄の駅の中のラグビーW杯の広告には、日本語が使われています。

「オー・マイ・ゴッド!」が恥ずかしくて言えない

"Oh my god!"

この言葉は普段の会話でも、街中でもよく聞きます。驚きを表現するには便利な表現ですが、私はなぜか「オー・マイ・ゴッド!」と言うのが恥ずかしく、「ちょっと大袈裟だな、神の名を出すほどには驚いてないんだけどな」とも思っていました。

かといって他に驚きを伝えられる語彙もなく、驚いた時は表情と奇声で表現するのみで、それはそれでどうなのかなと悩んでいたところ。よくよく皆さんの“Oh my god!”を聞いてみると、半分くらいの人が"Oh my gosh!(オー・マイ・ゴッシュ!)"と言っているのに気がつきました。

調べてみれば、「ゴッシュ」は「神の名を軽々しく言いたくない場合」に使うそうです。「わざわざ神を呼ぶほどではない」という私の違和感と同じ理由で生まれた言葉。

「オー・マイ・ゴッド」と完全に同じ意味ですが、「ゴッシュ」は神ではないので、いろんな国の人と話していて、宗教が立てこんでいるような状態でも「無難」に使えるようです。

先日マンション全体の水道管工事があり「明日はお湯が出ないけど一日で終わるから」と言われてから3日経ってもまだお湯が出ず、しびれを切らして工事の人を捕まえ「いつお湯が出るんだ」と聞いたところ、「5日後かな」と言われました。そのとき、すごく自然と“Oh my gosh!”と言えました。

もう8日もお風呂に入れていません。

MOMOKO YASUI
ロンドン在住編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英。英語のプレスリリースを読むのに膨大な時間がかかって現在、仕事が非効率。


Illustration=Norio



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