改めて思った! 覚えておかなくてはいけない最低限の英単語【いきなりロンドン移住記】

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と日本人含め各国人からお叱りを受けつつ、覚えたフレーズの数々。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第41回!

セルフレジで言われた "we just need to approve this."って?

日本にいた時からとにかく店員に話かけられるのが苦手で、スーパーでも自分でバーコードを打ちこむ「セルフレジ」ばかりを利用しがちです。ロンドンでは、セルフレジがとても普及していて、大きいスーパーだと店員さん3人に対して、セルフレジマシン数十台、という比率なので、セルフを利用した方が効率的でもあります(また「レジ」のことは“register”というよりも“checkout”と言った方が一般的で、この「セルフレジマシン」のことは“self-service checkout”と呼ぶのだそうです)。

しかし、このマシン自体がエラーすることが多く、結局人を呼ばなくてはならないことも多々あります。また渡英当初は、お酒を買う場合「店員の年齢確認が必要」であることを知らず、マシンが突如、

we just need to approve this

と叫び出し、そこから次の操作に進めなくなり、意味がわからず困ったことがありました。

approve=承認する

「この商品は承認が必要になりますよ」とセルフレジマシンが教えてくれています。初めてこの声を聞き、どうしていいかわからず困っていた際は、店がとても忙しい時間でしばらくスタッフが来てくれませんでした。助けを求めるにも英語でなんと店員さんに声をかけていいかわからず、こんなことなら横着しないで最初から人のいるレジに行っておくべきだったと後悔したものでした。

通常ならこの声を聞いた店員さんがすぐに来てくれて、承認ボタンを押してくれます。ロンドンは大きな街ですから、誰とも話さないでも実はやっていけてしまう側面もあります。しかしながらこれはどうしても理解しておかなければいけない必須の単語のひとつです。

再び、英語力ゼロに戻る

右端が中村俊輔選手

先日、スコットランドのグラスゴーへ行ってきました。映画『トレイン・スポッティング』の撮影地であり、サッカーの中村俊輔選手が2005年から2009年まで在籍したスコティッシュ・プレミアシップのチーム「セルティック」がある街です。   

ロンドン育ちの人たちからは「スコットランドの英語は難しいよ、僕らでもわからない」と言われていましたが、昨年、同じスコットランドの首都、エディンバラを訪れた際には特にロンドンとの英語の違いを感じることはありませんでした。普段からろくに英語を聞き取れていない私にとっては「いつも通りの難しさ」でしかなく、むしろ問題なく旅行を終えられたことで、「渡英1年、意外と英語力ついたかも!?」くらいに思っていました。  

しかし、グラスゴーの英語はエディンバラのそれとは全く違いました。街の人の英語から、ひとつも単語が聞き取れません。というか、英語だと思わずに「この人たちは外国人かな? これはスペイン語かな?」くらいに思っていました。ひとつの単語も聞き取れないので、話しかけられても何を聞かれているかまったくわからず、久しぶりに“I can’t speak English”を発動しました。英語力を試しに旅行に行った場合は、グラスゴーだとすごく心が折れるかもしれません。

つまりはこれはグラスゴーの方言のようなものなのだそうです。気がついた大きな違いといえば、まず”YES”のことを”AYE(アイ)”と言う人がいるということです。まあ、これはうなずきながら「アイ」と言ってくれるので途中から理解できましたが、他の単語にいたってはそもそも英語に聞こえないのでもう何が違うかもわかりません。いわゆるイングランドやアメリカにはない単語もあるということです。

グラスゴーへ行った目的は、セルティックの試合を見てみたい、のひとつでした。新型コロナウイルスで若干アジア人差別も出てきている今、荒くれ者のサポーターたちに混じるのは危険かもしれないと思っていましたが、特に危ないこともなく、隣に座ったおじさんと肩を組んで応援できました。

スタジアムには、“PARADAISE Where legends are made(パラダイス 伝説が作られる場所)” という標語のもと、歴代の「レジェンド選手」の写真がコラージュで大きく飾られていて、中村俊輔選手の写真もそのなかにありました。退団から10年以上たっても地元で愛され続けているようです。

この日の試合はセルティックFCVS ハート・オブ・ミドロシアンFC。5-0でセルティックの快勝でサポーターたちはご機嫌で帰っていきました。というかこんな点差のあるゲーム、私はあまり見たことがなかったので驚きました。
試合の翌日に行ったセルティックファンが集うバー。前日の試合の録画を見ながら、朝からビールを飲むおじさんたちで溢れていました。さすがにここではよそ者の私はかなり目立っていたので、すぐ退散しました。


MOMOKO YASUI

ロンドン在住編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英。英語のプレスリリースを読むのに膨大な時間がかかって現在、仕事が非効率。  


Illustration=Norio