【特集グッチ】国境も次元もボーダレス! GUCCIの広告ビジュアルがヤバい!

カオティックなサイバーシティにスペースフィクション、時空を超えたファンタジーと、グッチの広告は次々と上映される映画のよう。 一見、一話完結に見えるそれらのビジュアルは、独創的かつ壮大なひとつの世界観を紡ぐのだ。

ロサンジェルス、ベルリン、東京、そして宇宙へ

国境はおろか時空をも超えて縦横無尽に展開するグッチの広告ビジュアルは毎シーズン話題となっているが、そこにもグッチの独創的クリエイションが見て取れる。

クリエイティヴ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレの指揮の下、英国のカルチャーマガジン『デイズド&コンフューズド』のクリエイティヴ・ディレクターを長年務めたクリストファー・シモンズをアート・ディレクターに起用。映画監督でもある英国人フォトグラファーのグレン・ルッチフォードをはじめ、多くのロックスターを撮影してきた伝説の写真家ミック・ロック、注目のスペイン人アーティストのイグナシ・モンレアルなど、大御所から新進までがビジュアルを手がけるグッチの広告。

デコトラやパチンコなど東京のエキセントリックで混沌とした風景をサイケデリックに切り取ったかと思えば、古都ローマの街に前衛的なインスタレーションのごときシーンを浮かび上がらせるなど、表現やテーマも大胆に変化し、シーズンごとに異なる印象を受ける。

だがそこには、ミケーレのコレクションに通底する継続的な世界観、国境や人種、ジェンダー、時代を超越し、見る者をワクワクさせるシュールでポップでロマンティックなストーリーが、一貫して込められているのだ。

目を惹くインパクトだけではない。グッチの広告は、服を着てその物語の一員になりたいと思わせる、"グッチワールド"への魅惑的な入口なのである。


縦横無尽に展開するグッチの広告ビジュアル


2015-2016秋冬 あらゆる境界を乗り越える物語の序章

アレッサンドロ・ミケーレの記念すべきデビューコレクション。ロサンジェルスのストリートを舞台に、どこかとらえどころのないジェンダーレスな世界観を表現。


2016春夏 現代的なエピキュリアニズムを発信

華やかな’80年代ジャーマンポップカルチャーから着想した広告ビジュアルの舞台はベルリン。 シュールで自由奔放な、快楽主義的ビジュアルストーリーが展開される。


2016-2017秋冬
 東京のカオスがクリエイションと共鳴

東京に舞台を移して展開された広告ビジュアル。伝統とハイパーモダン、静寂と喧騒が混然一体となった東京の街に、グッチのタイムレスなクリエイションが映える。


2017春夏
 動物たちとの超現実的で芸術的な共演

グッチゆかりの地ローマが舞台の、都市にいるはずがない動物たちが登場する奇想天外で超現実的なストーリー。ローマゆかりの芸術家へ捧げたオマージュでもある。


2017-2018秋冬
 レトロフューチャーな宇宙時代への旅

1950~’60年代のSFに着想を得た、レトロでスペーシーな世界を表現。ヒューマノイド、エイリアン、ロボットなどが銀河の彼方から集結したビジュアルがシュール。


2018春夏 ミステリアスなユートピアへの招待

新進アーティストのイグナシ・モンレアルのデジタルペインティングを採用。写真のようなリアリティとファンタジーが融合した不思議なユートピアが表現された。


Text=竹石安宏(シティライツ) Photograph=Courtesy of Gucci