【豪邸拝見】日本人デザイナーが暮らすロンドンの住居兼オフィス兼アトリエ!

家を見れば、その人となりがわかる。家とは自らの心を潤し、人との縁をつないでくれる人生を彩る最高の舞台だ。家を仲介役として、人が集い、新たな輪が広がり、人間関係が熟成する。自分史上最高の"凄い家"には、人生を謳歌する生き方が詰まっている――。

デザインの祭典「ロンドン・デザイン・フェスティバル2019」で世界が注目した日本人とは?


時が経ても変わらない人が集う空気

ロンドン中心街から列車で15分の閑静な住宅地。なかでも城のようにそびえ建つ巨大な2棟建てが、デザインエンジニアリングスタジオ、タンジェント代表吉本英樹氏のオフィス兼アトリエ兼住居である。

オフィススペース。席は決まっておらず、大きな一枚板の机を吉本氏含めスタッフでシェア。

かつて修道院として数十名の修道女が暮らし、部屋数はなんと30室以上。築年数はざっと見積もって100年を超える。

航空宇宙工学を学び、テクノロジーとデザインを融合させた作品を作り続ける吉本氏。その拠点には、プロジェクトごとに、さまざまな国籍の技術者とデザイナーがやってくる。

「ロンドンの魅力のひとつは、多様性。時にはスタッフ全員の国籍が違うということも。だからこそ生まれる発想があります」

吉本氏が入居する以前は10年以上空き家だったため、手つかずの状態から使用する部屋だけを修復。

自らリノベーションした室内には、加工機械が並ぶ部屋、作品を塗装する部屋などの作業場を設置。しかし真っ白い壁と大きな窓から差しこむ光で"作業場"とは思えない温か味がある。

「修道女たちが暮らした場所なので自然と"人が集まる家"という空気が息づいている。僕は仕事は"場所"に影響されると思うんです。3年前にここに来てから、タンジェントをクリエイターの集まる"ホーム"にしたいと思うようになりました」

お互いに言いたいことが言える環境をつくり、アイデアを交換。時にはこの場所で仲間たちと酒を酌み交わすこともある。垣根をつくらない仕事の仕方はこの家の歴史が教えてくれた。

作品に塗装するための一室。

「生活と仕事の垣根も、実はない」と笑うように、ここは吉本氏の住居でもあるが、寝室とキッチン以外ほぼ作業場。まさにアトリエに暮らしている状態だ。

「ロンドンで起業し6年、今はやれることは全部やりたい。それに仲間と仕事をする場所こそ、僕の"ホーム"ですから」

所在地 ロンドン/イーリング・ブロードウェイ
敷地面積:1,500㎡
延床面積:1,500㎡


Hideki Yoshimoto
1985年和歌山県生まれ。東京大学で宇宙工学、英国王立芸術大不学院でデザインを学び起業。エルメスやグローブ・トロッターなどのデザインを手掛ける。


Text=安井桃子 Photograph=Frederic Aranda


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