京都に誕生した“ひらまつ”の美食宿「THE HIRAMATSU京都」【ゲーテ旅特集2020】

スモールラグジュアリーからアジア初出店、町家のホテルまで、多彩なホテルが続々オープンしている京都。旅の目的がグンと広がった。

呉服商だった京町家の糸屋格子をそのままホテルに

京の呉服街として知られる室町は、かつては経済の中心だった。世界中の豪奢なものが、この街に集まり呉服商たちのセンスを磨いたのだ。

「ザ・ひらまつ 京都」は、街のなかでも最も京都らしい糸偏(呉服)の地に美食宿をオープン。

築120年の京町家の外観や建具などはそのままに、名棟梁と名高い数寄屋大工・中村外二(そとじ)工務店が監修し、建築した。

1室のみの「ザ・ひらまつ スイート」は館内2階に。ゆったりとした空間には、寝心地のいいベッドと寛ぎのリビングスペースがある。鍋島段通など選び抜かれた調度品が客室を彩る。

“京都をしつらえる”がこのホテルのキーワード。情緒ある町家の姿や蔵の趣など、独特の建築をできる限り残すことで、京都とこの地への敬意を表したいという。

「ひらまつ」の本分、レストランの充実は言うまでもない。和のテイストも取り入れた華やかなイタリア料理「la Luce」、本格的な京料理の割烹「いずみ」の2店では、町家の風情をたっぷり湛えたダイニングやカウンターで、和洋の料理を楽しめる。

フレンチの経験もある筒井崇海シェフのイタリアンは、京野菜など地の食材を生かしたもの。朝夕の食事を部屋で味わえる「おこもりステイプラン」などもある。

夕食はイタリア料理、朝食は和食と、どちらも満喫するのがお薦めだ。シェフ渾身のディナーや朝食を部屋で味わえるプランもいいだろう。

街中とは思えない静けさが満ちる宿で、ひっそりと過ごす旅。観光地に足を運ぶ必要のない、充実の京都旅を体感できる。

和食の朝食は懐石スタイル。精進料理を思わせる朱塗りの器で、窯で炊いたご飯や白味噌椀など始まりの3品が供される。


THE HIRAMATSU 京都
住所:京都府京都市中京区室町通三条上る役行者町361
TEL:075-211-1751
客室数:29室
料金:¥61,000~(1室あたり、朝食つき、税サ込、宿泊税別)
施設:レストラン(2軒)、ラウンジほか
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Text=中井シノブ