パターの握りは毎回強さを変えてよし! ~大本プロのパターレッスン⑧

ゴルフでは、「パッティングが全ストローク中の約40%を占める」という話がある。たとえば1ラウンド100打の人は、40回もパターを使っている計算だ。18ホールでこんなに使う番手は、ほかにない。パッティングの向上がスコア改善に直結するといわれるのも、素直に頷ける話だ。では、どうやったら上達するのだろうか。2018年PGAティーチングプロアワード最優秀賞を受賞した大本研太郎プロのレッスンを、数回にわたってお届けする。


パターの握り方の常識を疑え!

前回まで、パッティングのアドレスにおける背中、頭、腰、足の理想的なセットアップについて見てきました。今回はいよいよ、パターをどうやって握るかという、腕、そして手のことについてお話しします。

ただ、そう言いながら、ここでまずいちばん大事にしていただきたいのは、腕や手ではありません。何よりも覚えておきたいのが、パターをポンと地面にバランス良く置くということ。いわゆる、パターの“座り”のいい位置に置くということです。多少、トウが上がったり、下がったりするくらいはいいのですが、基本的にはニュートラルな場所を知っておきましょう。パターをこの位置に置いて、それを変えないようにしてグリップするだけで、それなりの構えができてしまうんです。パターは、けっこううまくつくられているんですよ。

これまでお伝えしてきた背中、肩、腰、足の状態で、座りのいい位置にあるパターを実際に握ると、自然とヒジがゆとりのある状態に曲がり、手はハンドアップ気味で構えられるはずです。

アマチュアの方を見ていると、パターのトウが上がって、ヒジにゆとりがなく、ハンドダウンにしてパターを握っている人が多いです。でも、これでは手首が自由に動いてしまいます。実際にやってみていただけるとわかりますが、ハンドアップに構えると手首がロックされた状態になりますし、ハンドダウンだと気持ちよく手首を動かすことができます。

大事なのは、クラブが気持ちよく動くようにすること。みなさん、自分が気持ちよく動けるように構えてしまうんです。自分が気持ちよく動けば、クラブの動きを邪魔してしまうことが確定です。だから、パターを気持ちよく、バランスよくセットさせてから握ることが大切なんです。

それと、「グリップはどれくらいの強さで握ればいいんですか?」と、よく聞かれるのですが、これについても見ておきましょう。答えを先に言ってしまえば、それは、「毎回違う」ということになります。

これは、ボールを投げるときのことをイメージしていただければわかります。近くの人にトスするときは、ボールを軽く握りますよね。逆に遠くに投げようとすれば、自然と強めにボールを握っていますよね。握る強さは、勝手に自分の感覚で調整されますし、だからこそ距離感が合うということでもあります。

パッティングも同じです。世に中には、"グリッププレッシャーは変えずに打ちましょう"と言われることも多いですが、いつも、一緒のグリップ圧で握れば、距離感は合いません。グリッププレッシャーは考えてはいけません。自分の本能にまかせていいんです。

続く

大本研太郎
1974年生まれ。PGAティーチングプロA級。2012年、パターレッスン専用スタジオ「パットラボ」を開設。以来、とくにパッティングの研究とレッスンに熱心に取り組み、全国からプロを含めて多くのゴルファーが指導を受けにやってきている。2013年には、「GPC恵比寿」(東京・渋谷。パットラボも併設)をオープンさせ、ヘッドプロを務めている。2018年、PGAティーチングプロアワード最優秀賞受賞。
GPC恵比寿
住所:東京都渋谷区恵比寿1-15-6 OAK2ビル5F
TEL:03-6409-6793 
営業時間:平日10:00~22:00、土・日・祝日9:00~21:00
休み:火曜
https://www.gpc-ebisu.com/


Text=柴トシユキ Photograph=Getty Images


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