由美ママ指南!猫に学ぶ男女の社交術 クラブ由美ママ 人生に寄り添う相棒

追いかけても追いかけても、つれない猫。でもふとした時に甘えてくるから人は翻弄される......。銀座のママもメロメロにさせた魔性の猫から学ぶ男と女。

クラブ由美 ママ
主人:伊藤由美・愛猫:パトラ

銀座の名門「クラブ由美」の伊藤由美ママが自宅でともに暮らすのは真っ白な猫のパトラ。かの女王クレオパトラから名を借りただけあって、気高い心根を持つメスである。夜の銀座で人間関係の酸いも甘いも知り尽くしてきたママにこそ聞きたい。人間を骨抜きにしてしまう猫の社交の術とは――。

「猫のほうが、人間の男女よりも手強いのは間違いありません。猫は追えば逃げるし、まったくこちらの思うままにはなりませんからね。うちのパトラは、東日本大震災の年に被災地でレスキューした『保護猫』から生まれた子です。そのなかでも、一番気位いが高く人の機嫌を取るそぶりなんて絶対に見せません。飼い主の贔屓(ひいき)目を差し引いても、かなりの美貌を持ち合わせているとは思うのですが。いえ、容姿がかわいいからこそ、よけい人にすり寄ったりはしないのかもしれません。そういうタイプの女性、人間界でもしばしばお見かけしますよね。そのクールさに男性は惹かれ虜になったりもする。

では、この手の女性にはどうアプローチすればよいのでしょうか。大切なのは、熱心さと想いの強さですね。予(あらかじ)め相手の好みを周りに聞いたり調べたりして、本質を理解できるよう努めます。そして、その人の素敵なところが、よりレベルアップできるようお手伝いをする。その際、決して恩着せがましくしないこと。相手の本心を推察し慮(おもんばか)り、よい方向へとさり気なくがベストです。猫の場合はこちらがいくら献身的に尽くしても、我儘(わがまま)放題知らんぷりのままです。猫だからこそかわいいのですが、さすがに人は違います。相手への恩義や感謝の気持ちは、どんな人だって必ず感じるものです。

おいしいものや高価なプレゼントで釣ろうとしたって、まずうまくいきませんよ。猫だって餌付けすれば寄ってきますが、食べ終わればすぐ自分勝手に去ってしまうもの。人間も同じです。目的がある時は近づいてくれるけれど、またすぐいなくなるだけです。

つまり、愛と奉仕に見返りを求めてはいけない。猫はつれなくても、姿を見るだけで癒やされます。まずはそれで満足すべき。『愛情を注ぎたくなる貴女がいてくれてありがとう』そんな気持ちを保ちましょう。猫はともかく、人なら思いがけず振り向いてくれることもあるかも」

Yumi Ito
22歳で勝新太郎の店「クラブ修」のママに抜擢され、1983年「クラブ由美」をオープン。著書に『できる大人は、男も女も断わり上手』など。(パトラ・ミックス・メス・6歳)http://yumi-ito.com/