【豪邸特集】都内からヘリで通う、河口湖畔に建てたウェイクサーフィンのための家

東京美容外科 統括院長の麻生泰(とおる)氏は、オンとオフを切り替える名人である。現在はAGAスキンクリニック、東京美容外科など、全国に63院のクリニックを擁する医療法人社団東美会理事長。現役医師として手術はもちろん、学会やセミナーへの出席や開催、はたまた韓国や中国の関係医療機関との連携イベントなど、その仕事は多忙を極める。


激務をこなし、ヘリポートに駆けこみ、約1時間後には湖上へ

「その合間を縫ってハマっているのがウェイクサーフィン。忙しくても時間をやりくりし、頭のスイッチをオフします」

そのための拠点となる基地作りには、抜かりがない。

「河口湖周辺の宿は、オンシーズンだとほぼ満室で急に行こうと思ってもどこも取れない。まずはサーフィンの後、すぐにシャワーが浴びられ、泊まれる部屋が欲しかったんです」

購入したのは河口湖畔のマンション。部屋の目の前に大きな富士山が鎮座し、窓の下にはボートに乗るための桟橋がある。

ボートから発生する引き波に乗るウェイクサーフィン。麻生氏は約2年のキャリア。晴天の河口湖上で、見事なウェイクボードを披露してくれた。ウェイクサーフィンのために、ボートを国内に3艇所有している。

「でもほんのワンルームなので、自分だけの秘密基地的な部屋。どうせなら、会社のスタッフや友人と一緒に集える家が欲しいと、湖畔からクルマで5分ほどの森にもう1軒購入しました」

そこは国の保有施設だった家。

「もともと国立極地研究所という南極、北極研究者の研修施設だったんです。6mの吹きぬけは気持ちよく、破格の安さだったのが、購入の決め手です。内装は全面リノベーションし、ブルックリンスタイルの内装を意識して作ってもらいました」

この邸宅の名称は大石という地名にちなんでOn the Stone。1階には暖炉のあるリビングルームを中心に、大きなテーブルを置いたダイニングルームやプレイルーム、和室、大浴場がある。2階には大小6つのベッドルームがあるという広さ。

「研究施設だったからか、各ベッドルームにはトイレとバスが完備。これも友人が気軽に集まってくれる秘訣です」

そしてこの家には思いがけない付加価値も。実は麻生氏はバイオリンの趣味も持つ。木造建築のこの家は、驚くほど共鳴がいいと、完成後に気づいた。

「天気がいい元気な日はウェイクボード、疲れていたり、天気が悪ければ音楽が楽しめる。全天候型の別荘です(笑)」

開放感あるリビングは、徹底したブルックリンスタイルのインテリアでまとめられる。

さらに驚いたのが、河口湖までの移動手段だ。麻生氏はロビンソンR44クリッパーⅡという、固定型フロートを装備した水陸両用ヘリコプターを所有。

「渋滞を気にせず、都内から河口湖に20〜25分で移動ができる。本来、僕は経営に専念すべきなのかもしれないけど、医師として、職人としての自分が捨てきれず、まだ執刀もしているため、圧倒的に時間が足りない。ましてや河口湖の先輩方に声をかけていただいた日は遅刻などできないんです」

と、河口湖で遊ぶうちに出会った、素晴らしいコミュニティの存在を教えてくれた。

「サーフィン仲間に連れて行かれたのが、コンサルティング業界の重鎮の別荘でした。そこにホテルや飲食業の経営者、弁護士さんなどがプライベートで集まっていたんです。そこで聞く話が本当に素晴らしい。時に経営のアドバイスもしていただけるうえに、自らの失敗談も聞かせてくれる貴重な場なんです」

激務をこなし、ヘリポートに駆けこみ、約1時間後には湖上に出て、無心になれる。

「水の上から見る富士山は、非日常なんです。その瞬間、僕はオンとオフが切り替えられる。夜は心地よい疲れを感じながら、仲間とBBQしたり、少し緊張感を持ちながら経営者の集いに交ぜていただくこともある。ここでの時間が貴重なんです。先輩たちに呼びだされたら、都内から駆けつけます。そのためのヘリでもあるのかな(笑)」

<物件DATA>
所在地:山梨県南都留郡富士河口湖町
敷地面積:407.29m(2 戸建て)
延床面積:373.02㎡(戸建て)


Text=今井 恵 Photograph=鈴木拓也