健康管理、業務の効率を考えるとこうなった!   社員食堂の枠を超越したレストランを社内に構築

ここはサンフランシスコ? それともマリブ? そんな上質なカジュアル感を醸し出す、東京・南平台近くにあるレストラン「ブラックテラス」。そのきっかけは、実は社員食堂だった。

オフィスまで30秒!?  仕事の効率もアップ

【レストランオーナー】
ブラックテラス 経営者 B氏

「この近隣は飲食店がほとんどない住宅街。会社をこのビルに移した時、それなら同じビル内に、社員が食事できる店を作ろうと思ったんです」と語るのは、コンサルティング会社社長B氏。

3F OFFICE オフィスも、レストランと同じ横堀建築設計事務所に依頼。

場所柄、集客しづらいためフードコンサルタントは反対、テナント貸しにしようとしたが、知己の飲食店にも断られた。

「ならば、自分でやろうと。一番の目的は社員のため。10年かけていい店になればよしと、腹をくくりました」

4F RESTAURANT 扉を開けたそこには驚きの空間が。

自分たちが行きたくなるレストランにと、西海岸スタイルの内装にラルフ ローレンやジェルバゾーニの家具、そして壁にはフェイスブック本社の壁画も手がけたイアン・ロスがペイント。その眺望にほれこんだ屋上は、大人のテラスに形を変えた。

この眺望に、B氏が店を作る決意をしたというテラス。会員のみが利用できる。むき出しの空調機械やダクトを移設し、無機質なビルの屋上がこの姿に。

「すぐオフィスに戻れるのは、効率的。社長がここにいればつかまえやすいのも、部下としては助かります」(取締役・H氏)

会社のサロンとして、お客様とのミーティングにも活用。

「お店予約の手間も軽減しますし、大切な場面では貸切や立ち入りを制限することも可能。さらに入社希望者からも驚かれ、当初考えていなかった多様なメリットが生まれています」

オーナーであれば、メニューのすべてに自分の嗜好を反映させたり、好きに振る舞うことも可能。しかし、そこに一線を画しながら適度な距離感を取ることが必要とB氏は言う。

「シェフやアーティストなど、任せるべきことはプロに任せる。すべてを自分でコントロールできないし、できたとしても、必ずしもよい結果が出るとは思わない。それは自分の仕事に対するポリシーと一緒。"俯瞰すること"が大事だと思っています」

スタッフ、そして自分が訪れたい空間を作るという純粋な思いから、ビジネス度外視で始まったレストラン。それは本業へのメリットと、誰にとっても最高の居心地を生み出した。

イアン・ロスが日本に延べ2カ月滞在し、描いた壁画は圧巻。ダイニングの壁にはタイガー、バーカウンターの上はゼブラがモチーフに。そのほかにもB氏が世界中で見つけたモダンアートが店内を彩る。

B氏
備考証券会社に入社。その後、独立し、コンサルティング会社を設立。
2016年、ブラックテラスをオープン。
TEL:03-6416-3894
住所:東京都目黒区青葉台3-1-12 青葉台イーストビル4F
URL:http://www.black-terrace.com/

Text=牛丸由紀子 Photograph=吉場正和

*本記事の内容は17年5月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)